※単独でも読めますが、一応従順な土方さんもたまにはいいよねの二人です。

 

土方さんを拘束してあれこれする話

 

「銀時テメー…これは一体なんのマネだ!」

「何って…淫乱副長を逮捕?」

 

深夜のラブホテル。坂田銀時と土方十四郎―恋人同士の二人は、仕事終わりに屋台で一杯ひっかけてここに来た。

明日は互いに昼から仕事のため、今夜はここに泊まる予定だ。ホテルに着いて部屋に入り交代でシャワーを浴びるまでは

いつも通りであったが、ベッドインの直前に銀時が土方の手に手錠を掛けたのだ。

 

備付けの浴衣を羽織った土方は後ろ手に手錠で拘束されたまま、ベッドの上で胡坐をかいて銀時を睨みつけている。

 

「誰が淫乱だ、誰が!」

「えっ、お前…」

「っざけんな!コレ、外せよ!」

「さすがの副長さんもコレは外せないか…」

「くそっ…」

 

先程から何とか自力で外そうと試みてはいるものの、ガチャガチャと金属音が鳴るばかりで

手錠は外れる気配も壊れる気配もない。銀時はその様子を楽しそうに眺めている。

 

「ムリムリ〜。鍵がなけりゃ外せないぜ」

「何でこんなに頑丈なんだよっ!」

「そりゃあ特別武装警察の手錠だからな」

「なっ!」

 

思わぬところで職場の名前が飛び出し土方は目を丸くする。銀時はますます楽しそうに話す。

 

「見た目はその辺で売ってる玩具と変わんねーのに、やっぱ本物はすげーな」

「おい…どこでコレを手に入れた?あぁ!?」

「ンな凄むなって。別に盗んだワケじゃねーよ」

「盗む以外にテメーがこれを持ってる理由がねェだろーが」

 

今日は仕事を終えてから銀時に会ったため、土方は刀と警察手帳以外は持っていない。

それなのに銀時が真選組の手錠を持っているということは、以前屯所に来た時にでも盗み出したとしか思えなかった。

 

「違うって!これは借りたの!今夜限定!」

「借りたって…誰に?」

「あー…沖田くん」

「総、悟?」

 

普段から頭を悩ませている部下の名前が出たことで土方はがっくりと項垂れた。

 

「いやぁ〜、前にベルトで縛ったことあったじゃん?でもお前、縄抜けできっからあんま意味なかっただろ?

そのことを沖田くんに話したら、一晩だけっつー約束で貸してくれたんだよー」

「テメー…いつも総悟に俺とのことを話してんのか?」

「いつもってワケじゃねーよ。それにお前のかわいさまでは伝えてねーから安心しろよ。

沖田くんがお前に惚れたら面倒だからな…」

「もう突っ込む気にもなんねェ…」

「えっ、突っ込むのは俺…」

「そういう意味じゃねェよっ!」

 

土方は諦めたようにハァッと深い溜息を吐いた。

 

「あれっ、もう抵抗終わり?俺としてはもっと抵抗してくれても…」

「どうせ何言っても無駄なんだろ…」

「まあ、ヤることヤるまで外す気はねーけどよ…」

「だったらとっととヤって、とっとと外せ」

「じゃあ遠慮なく…」

 

銀時は土方をベッドの上に押し倒した。

 

*  *  *  *  *

 

「…おい、腕が痛ェ」

 

後ろ手に拘束されている土方が仰向けに寝ているため、腕に自重がかかり痛いと不満を漏らす。

 

「仕方ねェ…一回外すか。それに、このままだと脱がせられねェしな」

 

銀時は懐から鍵を取り出すと、土方の身体を起こして左手の手錠を外した。

それから土方の帯を解いて浴衣を脱がせてから再び仰向けに寝かせる。

 

「あっ、そうだ…せっかくだから、こっちと繋ごうっと」

「お、おい…」

 

こっち、と言って銀時は土方の足首を持ち上げる。

土方の意向など聞く気もない銀時は、足首と手首を繋ぐシュミレーションを勝手に始めていた。

 

「よし、決めた。…じゃあ下着も脱がせとかねェとな」

「マジかよ…」

「マジマジ。左の方は帯で縛るからなっ」

「勝手にしろ…」

 

銀時は土方を全裸にすると膝を曲げさせ、右の手首と右の足首を手錠で、左の手首と足首を先程解いた帯で固定した。

 

*  *  *  *  *

 

「おー、いい眺め」

「チッ…」

 

右手と右足、左手と左足を固定された土方が仰向けでベッドの上に転がされる。

手足を拘束されているため、どうしたって普通に横になることはできない。

それでも何とか恥ずかしい体勢から逃れようとジタバタもがいている土方の両膝に、銀時が手を置いた。

 

「はい、ごかーいちょー」

「てめっ!」

 

土方の足の裏をシーツに付け、膝を立てて開くと、自然に腕が体側で伸びた状態になる。

 

「これが一番楽だろ?そろそろ大人しくヤられろって」

「くそっ…。もう、好きにしやがれ!」

「わぁお!『好きにして』なんて熱烈なお誘いされちゃ燃えないワケにゃいかねェよな」

「誰も誘ってなんかいねェよっ!」

「はいはい…」 

 

では、いただきます―銀時は両手を合わせると土方に覆いかぶさった。

 

*  *  *  *  *

 

「んっ…」

 

 

銀時は土方の脚の間に自身の身体を入れ、触れるだけの口付けを落とす。その時土方はあることに気付いた。

 

「おい銀時…」

「ん?どした?」

「お前、何で…」

「えっ…銀さんがナニ?」

「…何で既に準備万端なんだ?」

「あっ…」

 

冷やかな視線を送りながら、手足が不自由なため顎で銀時の股間を示す土方。

その指摘通り、銀時の股間は既にはち切れんばかりに膨張していた。

 

「だってよー…しょうがねェじゃん。お前が全裸で『はい、どうぞ』とばかりに身体開いてんだからよー」

「何が『はい、どうぞ』だ!テメーが縛ったせいだろーがァァ!!」

 

土方はベッドに仰向けになり、腕を身体の横にダラリと伸ばし、脚はM字に開いていて、全てを銀時の眼前に晒している。

もちろん好きでそうしているわけではなく、銀時に手首と足首を拘束されたためだと土方は尤もな反論をする。

 

「まぁそうなんだけどね。でもエロいもんはエロいんだから仕方ねェだろ?」

「ったく、ホントにテメーは…」

「そんなこと言ってー、土方も結構楽しんでんだろ?」

「どこをどう見たら俺が楽しんでるように見えんだよ」

 

銀時とは対照的に土方の股間は未だ何の反応も示していなかった。

 

「うーん…もしかして縛りが足りないとか?そうか、そうか…」

「お、おい…テメーいい加減に…」

「これでよしっと」

 

土方の背中の下に自分の帯を通すと、銀時は体側に伸ばされた両腕ごと胴体をぐるりと包み

腹のところで帯を蝶結びにした。

これにより両腕はほとんど動くことができなくなり、それと繋がっている脚も閉じることが難しくなる。

そして何より、可愛らしい蝶結びが土方の羞恥を煽った。

 

「へへっ…お腹にリボン付けて可愛くなったよー」

「この、変態っ!」

「変態ねェ…。じゃあさァ、その変態に縛られて興奮してる土方くんは何?」

「誰が……っ!?」

 

銀時に言われて初めて土方は自身のモノが反応し始めていることに気付いた。

仰向けで拘束されているため実際に見ることはできないが、自分の身体の変化など見なくとも分かり

土方は驚愕に目を見開いた。

更に悪いことに、醜態を晒していると判ってからますますソコに血液が流れ込むのを感じていた。

 

 

「ほらほらー、どんどんおっきくなってくよ?やっぱり手足拘束だけじゃ足りなかったんだねー」

「違っ…」

「認めちゃえって。お前は銀さんに縛られて興奮しちゃう変態ドMなんだよ」

「違うっ!」

「じゃあ何で勃ってんの?身体縛る前は完全に萎えてたよね?」

「うっ…」

 

 

言葉に詰まる土方を銀時は尚も追及していく。

土方のモノは完勃ち状態になっていた。

 

 

「それともこうやって苛められたくてわざと反抗してんの?いいよー、銀さんそういうのも好きだから」

「も、やめっ…」

「お前の身体はやめてほしくないみたいだぜ?見えなくても分かんだろ?もう、先走り漏れてるよ」

「…っ!」

 

 

銀時にからかわれる度ドクリと反応し、遂には雫を零し始めた下半身――土方は信じられない思いでいた。

 

 

「…もう触ってほしい?」

「くっ…」

 

 

悔しそうに貌を歪めて、それでも集まった下半身の熱を解放して欲しくて土方は頷いた。

その土方に、銀時は更なる追い討ちをかける。

 

 

「触ってほしかったら『銀時に縛られて気持ちイイです』って言ってね」

「なっ!」

「言うまで触ってあげなーい」

「て、めぇ…」

「睨んだって無駄だよー。ほらー、もうべちょべちょだよ?早くイキたいでしょー?」

 

 

土方の先端からは雫が止めどなく溢れ、後ろの蕾まで濡らしている。

それでも土方は頑なに口を閉じ、銀時の求める言葉を言おうとしない。

銀時は土方の足元から枕元に移動すると、身体に触れないように顔だけを近付ける。

 

 

「ほらァ言えって。言えば気持よくしてあげるよ」

「ぜっ、たい…言わねェ」

「頑張るねェ。…つーか、このまま触んなくてもイケんじゃねェの?もしかしてソッチ狙い?」

「んなわけ…」

「いや〜、これはイケんだろ?さっきからビクビク震えてるし、お汁はだらだらだし…ほーんと、淫乱」

「っ!」

 

 

耳元で囁かれ土方は全身を強張らせた。そしてまた一歩限界に近付いたのを感じた。

 

 

「なに、淫乱って言われて感じちゃった?」

「……っ」

「首振ったって説得力無いよ?全身で『感じてます』って言ってる」

「やっ…」

「嫌じゃないでしょ?もう我慢できねェんじゃねーの?なぁ?」

「くっ…!」

「…イケよ」

「あっ…くぅっ!」

 

 

イケよ―今までより一段低い声が耳元から全身に流れ込むような錯覚を起こし、土方は前から白濁液を飛び散らせた。

 

(09.11.07)


長くなったので一旦切ります。後編もヤってるだけです