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単独でも読めますが「弱気なSと強気なM」の続きです。
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(うーん…やっぱ、無理なのかなァ)
土方と付き合って一年と数ヶ月。銀時は未だに悩んでいた。
悩みの種は相も変わらず夜の関係。以前のように「絶対に抱かれなきゃ」とまではいかないものの
「できれば抱いてほしい」くらいにはまだ思っていた。
だが相手の土方が「好き勝手にされるのもいい」というドM属性(本人は認めていないが)のため
結局のところ、ずっと銀時が抱く側だった。
土方とて銀時を抱けないことはない。幾度となく挑戦したことがある。
ただ、前述したドM属性(本人未承認)により、銀時が少しでも怖がる姿勢を見せると先に進めないのだ。
初めて抱かれる銀時はどうしても未知の経験に身体が強張ってしまう。土方にそこを突破する強引さはなく
毎回そこで攻受交代となるのだった。
(ドSの俺が抱くしかねェのかな…。別に抱くのが嫌だってワケじゃねェけど、たまには抱かれてみたい。
ただ…実際そうなるとビビッちまうのは仕方ねェじゃん。ハジメテなんだもんよー。でも優しい土方に
そこは少し無理矢理ヤっても…っつーのは通用しねェよな。…よしっ、またアイツらに相談してみよう!)
ドMな攻めとドSな受け
「…というわけで、どうやったら土方くんが抱いてくれると思う?」
銀時の選んだ相談相手とは新八と神楽であった。
最初に抱かれたいと思うようになった時も二人に相談している。
実は土方も銀時には内緒で二人の関係を相談したことがあるという、本人達は全く望まないことだが
この件では一番の相談相手になってしまっているのだ。
「銀さん…またその話ですか?」
「というか、まだ突っ込まれてなかったアルか?」
二人の反応は尤もなものである。銀時が「抱かれたい」と思い始めてから数ヶ月が経過した。
一時期どんどん元気がなくなっていった銀時だったが、土方が子ども達に相談した直後から
普段の元気を取り戻していた。そのことで新八と神楽は、漸く銀時の願いが叶ったのだと思っていた。
呆れたような子ども達の口ぶりに銀時はモゴモゴと言い難そうに答える。
「実は、その…まだなんだ」
「やっと元気になったから、てっきり上手くいったのかと思ってました」
「別に上手くいってねェわけじゃねーけど…できれば、逆もしてみてェな、と…」
「何でマヨラーは突っ込めないアルか?やっぱり突っ込めない身体になってたアルか?」
「いや、そういうことじゃなくて…アイツって、ほら、ドM…じゃなかった、優しいだろ?」
銀時は慌てて言い直したが、子ども達には無駄だった。
「マヨラーはドMだったアルか!?」
「意外な気がしますけど…まあ、ドSな銀さんと付き合ってるんだからそういう事もありますよね」
「あの…そこは聞かなかったことにしておいて。土方の名誉のために」
「分かったアル。…それで、マヨラーはドMだから突っ込むより突っ込まれる方が得意アルか?」
「得意っつーのは違う気がするけど…まあ、そんな感じ。どうしたら優しい土方がドSな銀さんを抱けるかな?
」
「うーん…難しいですね」
二人は考え込んでしまう。
しばらく考えた後、神楽が妙案を思いつく。
「こういう相談にうってつけのヤツがいるネ!」
「えっ?誰だよ?」
「隣に聞けばいいアル」
「隣って…まさか屁怒絽さん?」
「違うアル。隣といったら土銀置き場に決まってるネ」
「はっ?神楽ちゃんナニ言ってるの?」
「おいおい神楽…一応各話は独立してるわけだから、そういう事はちょっと…」
「でもたまに銀土と土銀は交流してるネ」
「交流って…それは何かの企画とかで、だろ?」
「そういう時、いつもウチは省かれてるネ。悔しくないアルか?」
「省かれてるっつーか、リバは銀土と土銀の間みたいなモンだからよー…」
「未だに銀ちゃん突っ込まれてないのに何が間アルか!ちゃんと間になれるよう隣にコツを聞きに行くネ」
「だからそう簡単に行けるところじゃないから。隣っつっても別次元の世界だから」
神楽の案を却下し、何とか自分達だけで解決できないか再び考える。
「あの…銀さんが色々指示を出せばその通りにしてくれるんじゃないですか?」
「きっとそうネ!ドMなマヨラーにはお願いするより命令した方が喜ばれるアル」
「神楽ちゃん、僕は『指示』って言ったのであって『命令』までは言ってないからね?」
勝手に自分の意見を過大解釈されて新八は訂正する。
「命令っつっても、俺、初めてだしよー…何て言えばいい?」
「僕らじゃ具体的なことは分かりませんけど…とにかく、土方さんに任せてないで
銀さんが積極的にいったらいいんじゃないですか?」
「そうヨ。いつものようにマヨラーを押し倒して、最後だけ突っ込んでもらえばいいアル」
「いつものようにって神楽ちゃん、見たことないよね?」
「見なくても分かるアル。ドMなマヨラーは銀ちゃんに押し倒されて喜んでるはずネ」
「まっまあ、銀さん、何とか頑張ってみてください」
「お、おう…」
こうして、何となく解決の方向性が決まったところで相談は終了した。
(10.04.04)
後編は18禁です。銀さんいよいよ…→★