上続きの銀さんが思ったこと
「「最初はグー、じゃんけんぽん!」」
「やりィー、俺の勝ち」
「…また負けかよ」
「へっへー。つーわけで、今日は土方が下ね」
「へいへい。…最近俺ばっか下じゃねェか?」
「それは、土方が負けるからじゃん」
「まあ、そうだけどよ…」
「ナニ?嫌なの?」
「別にそういうワケじゃ…」
「じゃあ、いいじゃん。さっさとヤろうぜ」
「お、おう」
ここは二人がよく利用する連れ込み宿の一室。いつだって部屋に入って最初にするのは「タチネコ決定戦」である。土方は今日まで七連敗中…ネコが嫌だというわけではないが、ここまで負け続けると面白くない。ちなみに勝負方法は様々で…今回のようにじゃんけんだったり、コインを投げて表裏を当てるものだったり、はたまた朝のブラック正座占いの順位だったりと運試しのようなものがほとんどだ。それでも土方だけが負け続けているのには、銀時だって驚いている。
それでも結果は結果なので、土方は着物を脱いで下着一枚になると布団へ横になる。銀時はその上に覆い被さると触れるだけのキスをする。
「ホント、潔いというか、何というか…」
「じゃんけんで決めようっつったのは俺だし、どうしても上がいいっつーワケでもねェしな」
「あっそ。…今度はマヨネーズを多く食べられた方が勝ち、とかにする?」
「そんな施しはいらねェ…実力で勝ってやる!」
「ははっ。お前のそーゆうトコ、好きだよ」
「なっ!…んなコト聞いてねェんだよ。さっさとヤれ!」
「はいよー」
銀時の思わぬ告白に、土方は真っ赤になって顔を背ける。銀時は土方の頬に手を当て、ゆっくりと正面を向かせると再び唇を重ねた。チュッチュと音を立てながら角度を変えて何度も口付けると、自然に土方の唇が開いていく。その隙間に自身の舌を捻じ込み、深く深く口付けていく。土方も自身の舌を銀時の舌に絡めて口付けに応える。
「んっ……んうっ…」
口付けをしたまま銀時の手は下りていき、土方の胸の飾りに辿り着く。銀時がそこを捏ねたり摘んだりしていると、コリコリと硬くなっていく。尚もそこを押し潰すように刺激すると、土方が銀時の胸をドンドンと叩いた。
「くっ…はぁ、はぁ…。てめっ触んなら、口、離せよ…息できねェだろ」
「えー、だってお前の口が『行かないでェ』って吸い付いてくるんだもん」
「んなワケあるか!」
「分かった分かった。じゃあキスは一旦止めにするから、思う存分アンアン言ってね」
「…っざけんな」
言い合いをしながらも銀時の手は休むことなく土方の身体を撫で回していた。ふと下に視線を送ると、土方の一物は反応を見せているようだった。銀時が土方の下着に手を掛けると、土方は脱がせやすいように腰を浮かせる。下着を脱がしきると土方の脚を左右に開かせ、その間に銀時が座り、土方のモノに手を掛ける。
土方の瞳を見つめながら銀時は握った手を上下に動かし始めた。
「はっ…くうっ…」
「目ェ閉じんなよ。銀さんが頑張ってるトコちゃんと見ててねー」
「はっ…るせェ……あっ!」
快感と羞恥で目を閉じてしまう土方に、銀時が声を掛ける。だが、一旦目を開けたものの、すぐに閉じられてしまう。その様子に銀時は何か思いついたようで、ニヤニヤと締まりのない笑みを浮かべたまま、性急に土方の一物を扱き出した。
「あぁっ!?き、急に…速、すぎっ…はぁっ!」
いきなり速くなった銀時の手に土方は翻弄され、先端からはタラタラと雫が零れはじめる。銀時はそのヌメリを借りてますます激しくヌチャヌチャと音を立てて扱いていく。
「はぁ、はぁ!…ぎんときっ…も、もうっ!……ああっ!」
「イっちゃだーめ」
銀時は土方の根本をギュッと握り達せないようにする。
「てっめ…なに、すんだよ!」
「イキたいなら、俺の目を見て『ぎんときー、イクぅー』って言ってみ?」
「なっ!…んなこと言えるワケ…」
「じゃあこのまま続行〜」
銀時はペロリと自分の指を舐めて濡らすと、土方の後孔に差し込みクルリと回す。そうして暫くの間ナカを揺すり、二本目を挿入すると前立腺を捏ねる。
「…はっ!くぅっ…もっ、離し…」
「じゃあ…ちゃんと目ェ開けて、言って」
「やっ…言えな……ああっ!!」
限界を迎えているにも関わらず羞恥心が拭えない土方に、銀時は自分の一物を穿つと激しく腰を動かし始める。
「やあっ!やめっ!…離せっ!」
「だから、ちゃんと言えたら離してあげるって」
しゃべりながらも銀時の律動は止まらない。
「はぅあっ!…ああっ!も、だめ!」
「ほら…言えって!」
「くぅはっ…!はあぁっ!ぎんときっ!も、イク!イキた…離しっ…」
「…よくできました」
「っあああ!!!」
土方を戒めていた手をパッと離すと全身を震わせて白濁液を飛び散らせた。と同時にナカがギュルッと絡みつき、銀時は溜まらず自身を弾けさせた。
(09.09.12)
この後、第二ラウンドに入ります。よろしければどうぞ→後編