後編

 

「ほい、水」

「ああ…」

 

我慢の限界を超えて達した土方は、射精後もしばらく痙攣が止まらず、ピクピクと震えていた。銀時はタオルを濡らしてきて自分と土方の身体を拭いてやった。互いの身体がキレイになったところで土方が気だるそうに起き上がる。すると喉が渇いたというので、コップに水を汲んで土方に渡してあげた。銀時は土方が一気に水を飲み干す様をじっと見つめている。

 

「…んだよ」

「あ、いや…あのさー、まだ…そのー、ヤる元気…ある?」

「どうした?今日はやけにしおらしいじゃねェか…いつもなら勝手に二回目おっぱじめるだろーが」

「いや…そうじゃなくて、お前がヤる余裕あるかなーと…」

「勝手にヤればいいだろ…」

「違うんだって!」

「…どうせ泊まりなんだし、大丈夫だ」

「だーかーらっ!オメーがヤれるかって聞いてんだよ!」

「だから大丈夫だって言ってんじゃ…ん?俺が?」

「そっ」

「…連敗中だからって同情はいらねェよ」

「同情とかじゃなくさ…俺だって、たまには…」

「なんだ銀時。そんなに抱いて欲しかったのか?」

「なっ!そうじゃねェよ!ただ…さっきお前がスゲーよさそうだったからよ…」

「分かった分かった。気付いてやれなくて悪かったな」

「…絶対ェ、誤解してるだろ?」

「お前ェもよくしてやっから、拗ねるなよ」

「拗ねてねーし」

 

 

土方は枕元にコップを置くと、銀時を抱き寄せて軽く口付けた。すると銀時は土方の首に腕を回し、積極的に舌を絡めていく。

 

 

「んんっ…ふっ…はぁ」

「おいおい…随分と回復が早ェじゃねーか」

 

 

互いの唇が離れる時には、銀時のモノは既に真上を向いていた。土方はそれを優しく握るとやわやわと揉みしだく。

 

 

「はっ…あっ、もっ…早くっ!」

「…一回イっとくか?」

「ちがっ…早く…いれてっ!」

「お前…マジでどうしたんだ?」

「仕方ねェだろっ!…ヤられて、はぁっ…気持ちよくなってるお前見たら…欲しくなったんだからよっ」

「そうか…」

 

 

土方は銀時を四つん這いにさせると唾液で濡らした指で入口をつつく。

 

 

「は、早くってば!焦らすなよ…」

「テメーは散々ヤっといてそれかよ…」

「悪かったよ!だから早く…」

「まあ待て。テメーはこっち久しぶりなんだからよ…ゆっくり慣らさねェと傷付いちまうだろーが」

 

 

言いながら土方はゆっくりと挿入していく。根元まで挿入すると、ギリギリまで引き抜き再びゆっくり沈める。じれったい感覚に銀時の腰が揺れた。何度か抜き差しを繰り返したところで、ナカの指を軽く曲げて前立腺を刺激する。

 

 

「くっ…はああぁっ!」

 

 

待ち望んだ刺激に、銀時は全身を震わせて白濁を放った。土方が同じ場所を刺激し続けると、銀時のモノはすぐに質量を増す。

 

 

「ああっ!ああっ!すごっ…イイっ!もっと!」

「もう一本やるから、存分に味わえ」

「あうっ!ああっ!…じかたっ、ほしい!お前の…もうっ!」

「ああ…今やるからな」

 

 

土方は指を引き抜くと、先程銀時が放ったものを自身に塗りながら軽く扱き、完全に勃ち上げてから入口に宛がう。それだけで銀時の後孔はヒクヒクと開閉を繰り返し、今か今かと待ち構えているようだった。

 

 

「はっ…ああっ!はぁ…うっく…」

「…んなに締めんじゃねェよ。入りきらねェだろーが」

「…って、久々すぎて…ああっ!」

「随分とよさそうだな…」

 

 

全て納めきるのを諦め、土方は半分ほど挿入した段階で軽く腰を揺らし始める。ストロークを徐々に大きくしていき、奥へ奥へと進んでいく。その度に銀時のナカはキュウと締め付け、艶のある声が上がる。

 

 

「はあっ!あっ、ああっ!…イイっ!イイっ!」

「ほら…ココだろ?オメーのいいところは」

「ああソコっ!もっ、ダメっ!…おかしくなる!」

「なっちまえよ…おらっ」

「…っあああ!」

 

 

土方の先端で何度も前立腺を刺激されると、銀時から悲鳴に近い喘ぎが発せられる。銀時は挿入の時点で既に限界ギリギリだったが、土方も銀時のあまりの締め付けに早々と限界が訪れる。ラストスパートをかける土方の動きに銀時は自身の身体を支えていることができず、枕にしがみ付いた。

 

 

「ああっ!も…むり!イクっ!」

「イケよ…俺も、くっ…限界だっ」

「はぁっ、はぁっ…ああっ!ひじかたっ、イク!イクっ!…あああっ!!」

「くっ…はっ!」

 

 

枕に顔を埋めて銀時が達し、その直後に土方も銀時のナカに放った。

 

土方のモノがずるりと抜けると銀時の腰は崩れ落ち、うつ伏せのまま荒い呼吸を繰り返していた。

 

 

「はぁ、はぁ……あー、頭ん中がフワッフワしてやがるぜ」

「外とおそろいになって良かったじゃねェか…」

「天パをバカにしやがって。…なぁ今度から上と下、順番にしねェ?」

「…俺が勝負に勝ってからな」

「ははっ、分かったよ」

 

 

二人の勝負はもう暫く続くのであった。

(09.09.12)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


連勝している銀さんが連敗の土方さんを羨ましく思うという…人の物って良く見えるよねという話でした。最初は「土方さん連敗中という設定です」と注意書きに書いて、あとはヤってるだけの予定だったのですが、それではあまりに酷いと思い、冒頭のじゃんけんと、最後の会話を付け足しました。ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

ブラウザを閉じてお戻り下さい