次回作にご期待ください


今夜の天気は曇り、気温は暑くもなく寒くもなく、風は穏やか――そんな、何の変哲もない
ある日のかぶき町。その一角にある万事屋銀ちゃんでもまた、何の変哲もない時間が流れていた。
本日の夕食担当は新八で、献立はご飯、わかめと豆腐の味噌汁、鰺の塩焼き、里芋の煮ころがし、
蕪と胡瓜の浅漬け、そして締めの水羊羹。今日も昼間に一件依頼があったから、それほど質素では
なく、かといって取り分け豪華でもない夕飯。三人揃って食べ終えて、神楽は入浴準備に浴室へ、
新八は後片付けで台所、銀時は自分専用の椅子に座り、黙って机の上を見ていた。

視線の先には黒電話。

電話が鳴るのをただただ待っている。
一定の時刻を過ぎると諦めて寝る支度に取り掛かるのだが、多い時で一週間に一度、少ない時でも
数ヶ月に一度、銀時と電話機のにらめっこは行われていて、それはもう何年も続いている。
今夜で三日連続――そろそろ掛かってきてもいい頃だと新八と神楽も密かに期待していた。
二人とも、銀時が誰からの連絡を待っているのか知っていて、待たずにこちらから掛けたらいい
ではないかと言ったこともある。だが、向こうから掛かってくることに意義があるとか何とか
言って、銀時は待ちの姿勢を崩そうとしない。相手を気遣うあまり自分の気持ちを押し殺している
のではと心配もした。
しかし間もなく、電話代が嵩むからという何とも現実的な理由でこちらから掛けないのだと判った。
また時には、どちらが先に音を上げるか勝負している節もあって、二人は心配するのを止めた。
実際、銀時が待ち切れなくなった時には直接会いに行っているようでもあった。


夕食から一時間半。

「それじゃあまた明日」
「じゃあなー」

入浴を終えて寝巻きに着替えた神楽に見送られ新八は帰宅したが、銀時はいまだ黒電話と対峙した
まま。今夜も掛ってこないのだろうか……となると恐らく明日辺り、銀時が出向くパターンに
なるか……意地を張らずに今日にでも行けばいいのに。
バカな大人を一瞥して、神楽はテレビを点けた。


更に一時間。神楽の予想に反して待望の時が訪れる。

「はい万事屋銀ちゃんんんん!」

一コール鳴り終わる前に銀時は受話器を取り、そして相手の声を聞きガッツポーズ。テレビを見る
視野の端でその様子を捉えた神楽は、何度も繰り返される下らない駆け引きに息を吐いた。
会いたいなら会いに行けばいいだけじゃないの?

「え、明日? 今からじゃねーの? …………いいよそれで。ああ、ああ……じゃあ三丁目の
あそこな。……あ? 違ぇよ。城っぽくない方。……そうそうそこそこ。じゃあまた後でー」

受話器を置いた銀時は慌てて出掛ける支度を始める。分かりきってはいるけれど、

「これからデートアルか?」

一応確認してやれば、それはそれは嬉しそうに「まあな」と返ってきた。そう、銀時は恋人からの
電話を待っていたのだ。その恋人というのが何処の誰で、などという説明は皆様ご存知かと思う
ので割愛させていただく。

「アイツ、いっつも急なんだよなー……こっちにも都合ってもんがあるのによー」

明日の申し出を今夜に変更させたくせに、とツッコむのも面倒で、神楽は「そうアルな」とだけ
答えてテレビに戻った。

「ちゃんと戸締まりしてから寝るんだぞ。それと、明日は一時の電車だから早めに昼メシ
食っとけよ。おやつは三百円までだからな」
「アイアイサー」

朝帰りどころか昼帰りもしないつもりらしい。小さな風呂敷包みを持って出ていく銀時からは、
ふふふんと鼻歌まで聞こえてきた。



土方が「三丁目の城っぽくない方」のラブホテルに到着したのは、銀時が到着してから一時間後の
ことであった。受付で聞いた部屋をノックすれば内側から扉が開く。

「意外と早かったな」
「……ああ」

出迎えた銀時は衣類を何一つ身につけていなかった。風呂の最中にしたってタオルくらい巻けよと
呆れつつ、土方は中に入り素早く扉を閉める。しかし銀時は風呂場に向かわず、ベッドへ一直線。

「駕籠(タクシー)?」
「……ああ」
「なに? 一刻も早く銀さんに会いたかった?」
「……まあ」
「照れんなって。大丈夫大丈夫、銀さんも土方くんに早く会いたかったから」

それに関しては既に真上を向いているナニで充分推察できる。十日ぶりのデートなのだから当然と
いえば当然だ。そもそも今夜会いたいと言い出したのは銀時であるし。
だが土方にはどうしても確かめておきたいことがあった。

「お前、風呂の途中じゃねーのか?」
「とっくに終わってるけど?」

言われてみれば髪も体も濡れていない。
本当に全裸待機する奴がいるのだなと土方は何処か他人事のように思った。こんな馬鹿げたことを
するのが己の愛する人だと思いたくなかったのかもしれない。

「土方〜」
「ああ」

全裸待機男に呼ばれその恋人もベッドへ向かう。襷掛けした風呂敷包みを足元へ置き、
羽織を脱ぎ、浴室へ行こうとしたところ手首を掴まれた。

「おい」
「風呂は俺が二人分入っといたからいいって」
「いいわけねーだろ。離せっ」

腕を振って逃れようとするも銀時の手は離れない。

「マジで切羽詰まってるんでお願いします」
「…………」

出迎えた時から勃ち上がりっぱなしの下半身からして、そうであることは言われなくとも分かる。
更に言えば、電話で話した時からそうなのだろうとも思っていた。

「ガキと一緒に生活してると、テメーで処理もできねェか?」
「いんや」
「だったら……」
「けど、お前にシてもらうのが気持ちヨすぎてもう、自分の手じゃ満足できねーの」

そう言うと寝そべった銀時はふっと目を伏せる。土方を捕らえていた手にも先程までのような
力強さはない。こんなにも求めているのに行ってしまうのか――銀時の作り出した空気がそう
物語っていた。

仕方ないなと土方がベッドへ乗り上げれば、銀時は笑顔で潤滑剤のボトルを手渡す。
先の寂しげな態度はやはり演技のようだ――自身の帯を解きながら土方は舌打った。

「ンなになる前に連絡しろよ」
「それだと、銀さんだけがすげー好きみたいでヤダ」
「ヤダってお前……」

単なる生理現象ではなく、好きだからこそなのだと言わんばかりの物言いに聞いた土方の方が
照れていると、自分の言葉を顧みる余裕すらない銀時に早く脱げと急かされる。

「分かった分かった」

着流しと下着を脱ぐだけに左程時間はかからず、間もなく生まれたままの姿になった土方は銀時の
足の間で膝を付いた。受け取ったボトルから薄紅色の潤滑剤を掌に絞り、両手を擦り合わせ、その
手で銀時のモノを包み込んだ。

「んっ……」

ぬるつく手が触れた瞬間、身動いだ銀時は「あのさ」と足元へ顔を向ける。

「ローションプレイもいいんだけど、もうかなりヤバイんで、早く繋がりたいなー……なんて」
「分かった分かった」

根元から先へ両手をぬるりと滑らせて土方は銀時の腰を跨いだ。
先走りと潤滑剤で濡れた銀時の先端を後孔に押し当て、息を吐きながらゆっくり腰を落としていく。
どうせこうなるだろうと、銀時に会う前は最低限の備えをして来ている――ということは秘密。

「あっ、んんっ……」

待望の感触。艶やかな息を零しつつも、全部入れてもらうまではイクものかと銀時は手元の
シーツをきゅっと握った。
けれどそれだけでは足りず、下唇を噛み締め、瞼を閉じる。

「もう少しだからな……」
「〜〜〜っ……ハァッ!」

土方が座りきると銀時は詰めていた息を吐き出した。

「あ、ハァッ……じかたっ……!」
「一回イクか?」
「ん、んっ!」

こくこくと頷くのを確認すると同時に土方は腰を浮かせ、一気に腰を下ろす。

「ああっ!!」

びくんと一度背を跳ねさせ、銀時は土方の中に精を放った。



「ふぅ〜……いつシても気持ちいいねぇ」

土方の下で四肢を投げ出して天井を仰ぎ見る銀時。

「こんなもんで満足か?」

その視界を遮ったのは挑戦的な黒い瞳。もちろん銀時だって受けて立つ。

「ンなわけねーだろ。何処からでもかかってきなさい」
「上等だコラ」
「おっ……」

抜けないように入口をきゅっと締めて身を屈め、土方は銀時の右の乳首にちゅうと吸い付いた。
逆側は指の腹でくるりと円を描き、空いた手は脇の下から布団の間に差し込んでぎゅっと抱き
締める。きゅっちゅうくるりぎゅっ、が一巡する頃には、萎えたばかりの銀時のモノが回復し
始めていた。

「あ〜……もう、反則なくらい気持ちいいんですけど……」

胸元に被さる黒髪をかき混ぜながら銀時は身を捩る。

「……動くと抜けるぞ」
「へーきへーき、土方くん締まりがいいから」

言い終わらぬうちに銀時のモノは、土方の内部を限界まで押し広げるほど膨らんだ。

「相変わらずいい反応だな」
「土方くんが上手だからねー」
「そりゃどうも」
「動くぞ」
「おー」

銀時が両手を下ろせば土方は上体を起こし、入口を窄めたまま腰を浮かせる。絞り上げられていく
ようなその感覚に銀時は甘く息を吐いた。

「う〜……」
「キツイか?」
「ううん気持ちいい……は、ぁ……んっ」

腰を下ろす際には緩めて柔らかく銀時を迎え入れる。自身の内壁の刺激で感じ入る姿を
見下ろして、土方の気分も高まっていった。

「もっと、シて……」
「ああ」
「あっ、あっ、あっ……」

銀時の手が土方の腿を撫でたのを合図にスピードを上げる。

「お前も興奮してんね」
「まあな」

銀時に煽られて上を向いた土方のモノ。それを指摘されて土方の頬に朱が差す。
自分の中で銀時は二度目の膨張を見せているにもかかわらず。

「恥ずかしがらなくたっていいのに〜」
「るせっ……テメーは大人しく啼いてろ」
「大人しくしたら啼けない――っ!」

口の減らない銀時を黙らせようと、土方は腰を揺らしながら両手で乳首をきゅっと摘んだ。

「あ、んんっ……」

銀時は膝を立て、右手で土方のモノをやんわりと握る。

「今度は一緒にイこうよ」
「そりゃテメー次第だな」

座りきったまま腰を回され、銀時は「うっ」と呻いた。
見えないけれど既に先走りが漏れ出ているのは、自分の身体だから分かる。
先の土方の物言い、早いと小馬鹿にされて腹が立たないわけではないが、実際、土方の中は非常に
心地よく、しかも絶妙のタイミングと強さで収縮と弛緩を繰り返すので、瞬く間に昇り詰めて
しまう。だから何時しか、長持ちさせようと努力する気が失せてしまった。無理をせず、自然の
流れに――というか土方の動きに――身を任せ、イキたくなったらイク。それは土方も望むところ
であったはずだ。もっと感じさせたい、もっと乱れさせたい……そればかりを考えて身体を合わせ
てきた土方は、銀時以上に銀時のイカせ方を熟知していた。

「土方くんが加減してくれればいいと思いまーす」
「分かった分かった」

一緒にイク気はあるらしく腰の動きを止めた土方。その隙に銀時が土方のモノを扱いていく。

「んっ……」
「もし俺が先にイッちゃったら、しゃぶってやるからなー」

まるで一物に話し掛けているかのように手元を見ながら発した言葉。土方は特に返事をせず、
内部を動かし始めた。奥から入口に向かって押し出すように蠢かせれば、土方の体重によって
中に留まったままの銀時のモノが内壁に揉まれる。

「ちょっ、ストップストーップ!!」
「あ? 何もしてねェよ」
「いやいやしただろ! ぐりゅぐりゅ動いたよ、お前ン中! つーか今も……あの、マジで
やめてくんない? これだけでもイッちゃいそうなんですけど!」
「俺は無実だ」

不敵な笑みを浮かべる土方は明らかに態とやっているし、それを隠そうともしていない。

「ああああああマジでイキそう! アレか? しゃぶってやるって言ったからか? なしなし!
前言撤回! 一緒にイケたら次しゃぶるからァァァァ!!」
「…………」

今度も特に返事はなかったが内部は大人しくなった。

「おっふ……」
「フッ……何だそれ。本気でイカせるわけねーだろ」
「いーや、あの動きはかなり本気だった。もうお前、微動だにすんな」
「それじゃあテメーがイケねェだろ」
「イケちまうんだよコンチクショー」

既に相当なところまで高められている銀時は、敢えて何かされなくとも、土方が感じる際の
無意識の顫動で充分にイケる予感があった。

「ハァ、ん……」
「俺、あんま余裕ねぇから早めに頼むわ」

言いつつも銀時の手は、本人の生き方そのもののような緩慢な動きしか見せない。今がいざという
時ではないのか、煌めけよ――土方は銀時の手ごと自身を握り込み、激しく扱き始めた。

「んんんっ……!」
「自分で扱いちゃってぇ〜、土方くんってばいんらーん……あっ!」

お前が真面目にヤらねェから自分でする羽目になってんだと、言う代わりに再び内壁を蠕動させ
れば、即座に下から喘ぎ交じりの謝罪の声。

「うぁ……謝るから中ぐにゅぐにゅすんの止めて! マジで、すいまっせーんんん!!」
「分かったらテメーで動けや」
「いや……土方くんが自分から気持ちヨくなってるのを見るのは、それはそれで……」
「テメーは……」

興奮したいんだかしたくないんだか……身勝手にも思える銀時の言動。口元は締まりなく
相変わらずへらへらしていて、けれど目は笑っていない。必死で余裕ぶっている、そんな目だ。
受け入れたモノの嵩からして発射準備はとうに整っているはずだ。カウントダウンの開始を
気合いで押し留めている、そんな状況だろう。「分身」の素直な反応を感じるからこそ「本体」の
減らず口も可愛く見えてくるものだ。

「フッ……」
「な、何だよ」
「別に。見てェならちゃんと見てろよ?」
「お、おう」

銀時の手と共に自身を扱けば、そこから漏れ出た体液で二人の手が濡れた。土方はもう一方の手で
その先端を弄る。

「あ、んっ……」
「ヨさそうだね……銀さんに会えない時はそうしてんの?」
「さあ、なっ……」

お前の方こそどうしてるんだ? 会う時はいつもいつも、今日だって、溜め込んでやがる。
全く自分でヤらないわけじゃないだろ? それとも、本当に俺じゃなきゃダメなのか?
聞きたいことは「分身」に聞くに限る――手の動きはそのままに土方は腰を揺らす。

「おいっ……」
「もう、イクから……」
「本当だな? 俺、もう無理だぞ?」
「ああ。一緒に……んんっ!」
「あっ……ひじかたっ! あっ! あぁっ!」
「は、あっ!」
「……ああぁっ!!」
「くっ!!」

銀時は土方の中で本日二度目の精を吐き出し、その直後、土方から放出された白濁液は銀時の
顔まで飛び散った。



「ちょっと休憩〜」

寝転がったまま己の顔にかけられた精液を指で拭い、それを舐めつつ銀時は言う。繋がりを解いて
その横に座った土方は、枕元に置いていた煙草を取り出し火を点けた。中に出された二回分の
精液がシーツに滲みていく。紫煙を吐き出しながら、そういえばシャワーがまだだったと思い出す。
今から浴びるか……だが銀時は「休憩」だと言った。ということは全て終わってからにした
方がいいな……

「土方ァ」
「ん?」

掛け布団ごと腰に纏わり付いてきた銀時へ休憩は終わりかと問えば、もう少しと返ってくる。
けれどシーツと土方の尻の間に銀時の手が差し込まれた。

「ヤるならヤると……」
「休憩中休憩中……お〜、ぬるぬるしてんねー」
「テメーが出したんだろ」

漏れ出たモノを戻そうとでもいうのか、精液を纏った指先を入口へ押し付けてくる。

「おい……」
「まだ休憩中で〜す……ハァ〜、いつも気持ち良くしてくれてありがとねー」

いい子いい子と指の腹で入口を撫でられて、土方は僅かに身を強張らせた。

「……気持ちいい?」
「別に……」
「素直じゃねェの」

二本の指でぺちゃぺちゃと湿った音を立てながら刺激されれば、まるで己の性感の高ぶりと共に
濡れてきたように錯覚させられる。中に出されたモノが垂れてきているだけだというのに。

「感じちゃっていいんだよー。約束通り口でしてやるからな」
「そうかよ……」

そうではないかと思っていたがやはり休憩時間は終了していたらしい。咥えていた煙草を枕元の
灰皿で揉み消し、土方は腿の上に乗る銀時の頭にぽすりと手を置いた。入口をくるくる撫でられる
のに合わせて銀色の髪を指先に絡めてみる。付き合い初めの頃は天パが酷くなるだ何だと文句も
言われたけれど、今ではされるがまま……いや、こっちの尻を触っているから「されるがまま」
ではないか。

「この中がこんなに気持ちいいなんてね〜」
「そりゃどうも」
「…………」

ふいに銀時の手が止まり、土方はどうしたと問う代わりに髪をぽすぽす。するとやや間があって
「土方くん」と存外思い詰めた声音。黙って続きを待った。

「銀さんのお尻に興味はありませんか?」
「ねえな」

何事もなかったかのように髪くるくるを再開させた土方の手を振り払い、銀時が起き上がる。

「興味持てよ!」
「ねえモンはねえんだよ」
「お前……自分の立場、分かってんのか?」
「は?」

分かっていないのかと銀時が大袈裟に溜息を吐けば、機嫌を損ねた土方の手が銀時へ伸び、
両頬を抓り上げた。

「痛ェな!」
「テメーが訳分かんねェこと言うからだ」
「分かってねェのはテメーだ。お前、ここ何処だと思ってんの?」
「……三丁目の城っぽくない方の宿」
「そういうことじゃねェ! いいか土方……お前が銀さんのケツに興味を持たねェと、俺達は
リバリバ詐欺で訴えられんだよ! ここはそういう場所なんだよ!」
「…………」

今度は土方が盛大に溜息を吐く番。けれどまだ分かっていないようだと銀時は畳み掛ける。

「事はテメー個人の問題じゃ済まされねェんだぞ。俺達は一蓮托生、運命共同体なんだ」
「……そういう事は話が始まる前に言えよ」
「当然知ってるもんだと思ってたんだよ! それに知らなくてもよー……銀さんが可愛くお誘い
すればほいほい乗ってくるかなと。せめて考える素振りくらい見せるかなと……」
「……いつもお前主導だから偶には断ってみるかなと」
「真似すんな! つーかそんな理由で断ったのかよ! どうすんだこのグダグダな感じ!」
「もう終わりでいいだろ……ここまでお読み下さりありがとうございました」
「よくねーよ! お前、俺の話聞いてた? このままだと俺達リバリバ詐欺で……」
「ああ分かった分かった。なら仕切り直すぞ」
「……それっきゃねーか」
「というわけで、今までのことは忘れて次のページに進んで下さい」
「よろしくお願いしまーす」

(13.07.21)


後編はこちら