中編


ラブホテルの一室では、銀時が鼻歌交じりに土方の腕とベッドを赤いロープで繋いでいた。

「できた!…うわぁ、トシ可愛い!」
「どこがだよ…」

可愛いと言われても嬉しくない上に、縛られた姿を褒められてはどう反応していいのか分からない。
けれど銀時は、そんな土方の困惑を余所に瞳を煌めかせて土方の帯を解く。

「…あっ、縛っちゃったから脱がせられないや」
「じゃあ解いて…」
「だぁめ。……これでいいや」

銀時は土方の着物の前を開き、手首の方に纏める。
これでますます腕が動かせなくなってしまった。

「ねぇトシ、また精液飲んでいい?」
「…ダメっつっても飲む気だろ」
「あっ、バレた?」

前回、口淫の存在を知った銀時から「飲んでみたい」と言われ、土方は頑なに拒否した。
だが結局銀時は土方の出したモノを嚥下してしまったのだ。
その経験から嫌味を言ってみれば、やはり銀時はそのつもりだったようだ。

「もう勝手にしろ…」
「えへへ…ありがとう、トシ」

プイっと顔を背けた土方を銀時は笑顔で見つめる。
そのまま身体を下にずらして、土方の脚を広げた。


「じゃあ舐めるよー」
「…いちいち言うなっ」
「はいはい」
「んっ…」


銀時はまだ萎えている土方のモノを裏返し、根元からゆっくりと舌を這わせる。
生暖かいヌメった感触に、土方の腰が震えた。


「んっ…くっ…」


土方が堪え切れずに声を漏らすと、銀時はそこを重点的に舐めとっていく。


「んんっ…はっ!」


ギシッ―敏感な箇所を舐められ土方が身体を震わせると、腕に巻かれたロープが軋む。


「くっ…あっ…んっ!」


ぴちゃぴちゃと自身を舐める音と、ギシギシとロープが軋む音が合わさって
殊更に身体が熱くなるような気がするものの、土方は気のせいだと思い込むことにした。
銀時はそんな土方の反応に気付いているのか口淫を激しくしていく。


「あっ、あっ、あっ…」


根元は手で扱き、上の方は先走りと共にじゅるじゅると啜る。
土方の限界はあっという間に訪れた。


「あっ…もっ、イク!やっ…あっ…ああっ!!」


ビクビクと腰を震わせて、土方は銀時の口内に精を放った。

土方の一物から顔を離した銀時は、そのまま口内のモノを飲み込もうとして動きを止めた。
何やら考え込んでいるような銀時に土方は、不味くて吐き出したいんじゃないかと
自分が飲めと言ったわけでもないのに不安になる。

「ぎ、ぎん…その…えっ?」

無理に飲まなくてもいいと土方が言うより早く、銀時は自分の指を二本咥えた。
土方は銀時の行動の意味が分からず、指を咥えている銀時を見つめていた。


「あのさァ、これでトシのお尻に入れていい?」

銀時は口から指を抜いて、土方のモノと銀時の唾液に塗れた指を土方の眼前に晒す。
思いがけない銀時からの申し入れに、土方は反応することができなかった。

「はぁ?」
「あれっ、ダメだった?これもローションみたいにヌルヌルだからいいかと思ったんだけど…」
「ダメってワケじゃ、ねェよ」
「じゃあ入れていいの?」
「ああ…」
「良かった。…じゃあ入れるね」
「だからいちいち言うなって…」
「はーい」
「くっ…」

銀時は中指をゆっくりと根元まで挿入した。

*  *  *  *  *

「ああっ、ああっ、ああっ!」
「本当にココ、気持ち良さそうだねー」
「ああぁっ!」


二本の指で前立腺を押され、土方は背を仰け反らせて喘ぐ。
目尻に涙を滲ませて感じている土方を、銀時は楽しそうに眺めながら指を動かしていた。


「ああっ!ああっ!」
「ねぇねぇ、このまま舐めていい?」
「えっ、なっ…ひああっ!!」


土方の返事を待たず、銀時は後ろの刺激だけで勃ち上がったモノをパクリと咥える。
強烈な快感が土方を襲い、腕のロープがギシギシと鳴った。


「やあぁっ!ひっ…やああっ!!」


片手で根元を支え、先端の窪みに舌を捻じ込みながら強く吸い、二本の指で前立腺を捏ねる。


「やめっ…ああっ!!あぐ…やああぁっ!!」


嫌だと言われても銀時は止めるどころか、手と口の動きをますます激しくする。


「やめっ!ああっ!ああっ!…ひああぁっ!!」
「んぐ……わわっ…」


今度こそ精液を飲み下そうとしていた銀時であったが
精液とは異なるサラりとした液体で口内が満たされていくのを感じて思わず口を離す。
すると、勃起した土方の先端から透明な液体がチョロチョロと流れ出て、やがて止まった。


(10.04.10)


土方さん、吹いちゃいました。遂に未知の体験です。そしてまだ続きます