おまけ


副長室の布団の上、一つしかない枕は邪魔だと畳へ転がし、想いを通わせ合ったばかりの
恋人達が一糸纏わぬ姿で抱き合い、口付けを交わしている。

「んっ……ハァ、ハァ、ハァ……」
「お前、敏感過ぎ……」

キスだけで滴が零れ始めたナニを揶揄されれば、銀時は「るせェ」と唇を尖らせながら
土方のモノを握った。

「気持ちいいんだから仕方ねーだろ」
「別に悪かねェよ。むしろ感じてくれて嬉しいぜ」
「その台詞、そっくりそのままオメーに言ってやるから覚悟しろよ」
「んっ……」

銀時に一物を揉まれている間に土方は口付けの続きをする。口内に舌を入れて銀時のそれと
絡み合わせれば、互いの身体は更に熱を帯びてくる。
高まる熱に我慢が出来なくなった銀時は、土方のモノに自身を重ねて擦りだした。


「んっ、んっ、んっ、んっ……」
「んんっ!」


放出を求めて性急になる銀時の手に合わせるように、土方も口付けを深くしていく。そして、


「「んんんっ!!」」


二人のモノから精液が噴出し、銀時の手を汚した。
土方は呼吸を整えるため口を離したものの、熱は引くどころかますます昂ぶるばかり。
それは銀時も同じようで、

「ひじかた……」

吐息混じりに名前を呼んで、ぬるつく手を土方の尻に這わせていった。

「っ……」

指先を窄まりに押し当てると、心なしか土方が身動いだ気がして手を止める。

「……入れていい?」
「そのつもりで触ってんだろ」
「けど、嫌ならしないって」
「嫌じゃねーからやれ」
「では、失礼しまーす」
「おう」

息を吐いて力を抜いて、土方は健気に銀時を受け入れようとする。
余裕のないその様子に銀時は自分が代わろうとも思ったが、土方から「待った」がかかるまでは
このまま続行することにした。銀時から言い出したのでは負けず嫌いの土方が納得しない
だろうし、もう一つ、銀時が既にナカで味わう快楽を知っているからこその選択だった。
上手くすれば一物を触られる以上の快楽が得られる場所。その快感を「経験」のなさそうな土方に
知ってほしいというのが建前。本音は自分がされたら声を抑えられそうもないから。

土方に少し触られただけで快感を拾い上げていく身体。口付けをしていなければ、
先ほど射精した時だって危なかった。
ここは屯所で、夜勤の者は起きて働いているし、近くで寝ている隊士も大勢いる。そんな所で
あられもない声を上げれば土方に迷惑がかかるから。


「んんっ……ハァ……ぁ……」


しかし、土方が声を上げる分には問題なかろうと銀時は精液を塗り付けながら奥へと進んでいった。


ここに自分のモノを入れる……銀時の下半身に再び血液が集まっていく。


「んっ、んんっ……」
「そんなにキバってっと入らねェよ」


耳元で囁けば、辛うじて開いた潤んだ瞳に睨まれた。


「テ、メーがっ……変、なとこばっか、触るからっ……」
「……変なトコってここ?」
「んあっ!」


ぐいと内側を押されて思わず声を漏らした土方は、慌てて唇を引き結ぶ。


「なあ、変なトコってどこ?」
「っ……あっ……るせっ。この、ドS野郎っ……」


土方に触れている――それだけで自分はこんなにも興奮しているのだ。土方も同じように
なればいい。そんな思いと持ち前のS気質とが合わさって、土方のナカを執拗に責め立てた。


「あ、くっ……」
「んむっ」


声を抑えるのも限界だし、ドSな笑顔を見せられて苛々を抑えるのも限界だ。土方は目と口を
同時に塞ぐ手段として銀時に勢いよく口付けた。そのまま銀時を仰向けに倒し、自らもその上に
乗っかれば、二人の身体で二本のモノが擦れ合う。


「ん、んんっ……んっ、んー……」
「んん……っ……んっ!」


直接的な刺激を与えられ、堪らず銀時は「後ろ」の準備を急ぐ。指を増やし、入口を広げていった。

「んっ、んぐっ、ん……」
「ぷはっ……ね、入れていい?」
「ああ」

了解を得て銀時は土方の下から抜け出して後ろをとり、四つん這いの体勢になった土方は
ふぅと息を吐いた。

「……ゆっくり入れろよ?」

背後から聞こえた荒ぶる呼吸に不安が過ぎり牽制する。
銀時は分かっていると返し、先走りに濡れた先端を入口に当てて腰を進めた。

「っ――!」

痛みによって強張る土方の身体。銀時は左手で一物を握って軽く刺激を与えつつ、
右手で背中や腰を摩って緊張を和らげようとする。
そうして力が抜けた瞬間を見計らいながら、たっぷりと時間を掛けて自身を挿入していった。


「ハァ〜……」

土方のナカに全て納めきると、銀時は達成感に息を吐く。それから土方へ身体を気遣う言葉を
掛ければ、問題ないと予想通りの強がりが聞かれ密かに笑みを零した。

「んじゃ、動きまーす」
「おう。……っ、ハァ……」

傷付けないように馴染ませるように優しく優しく……銀時は埋まっている一物を半ばまで抜き、
また根元まで埋めていく。何度かそれを繰り返して土方の身体が慣れた頃、銀時は一旦動きを
止めて土方の背中に覆い被さった。
重い――そう言った土方は後ろからでも分かるほど真っ赤になっていて、銀時は更にきつく
抱き締めて背中にちゅうと吸い付いた。

「おい、痕は……」
「付けてないから安心して」

言いながら同じ場所を舌先で舐めれば、土方から「んっ……」と鼻に抜ける声が漏れる。
それに続くのは、

「動くんじゃなかったのかよ……」

感じてしまったことが恥ずかしいのか別のこと。

「うん、ちょっと休憩。土方のナカ、気持ち良過ぎてすぐイッちゃいそうだから」
「……早漏」
「ほ〜ぅ……そういうこと言っちゃうんだ。ふぅ〜ん……」
「な、何だよ……」

土方が冗談で発した言葉は銀時のドS魂を大いに煽る結果となった。
銀時は土方のモノを握り高速で扱き始める。

「あっ、待っ……」
「チンコ気持ち良かったらさァ、イキたくなるもんだろ?」
「んっ、んんっ!」
「お前だって、こんなにヌルヌル出しちゃって……イキそうなんだろ?」
「悪、かったっ……うぁっ!!」


扱きながら銀時はずんとナカを突くと、その衝撃で土方のモノは精を吐き出した。


「あっれぇ〜……土方くんイッちゃったの〜?」
「るせっ……ハァッ……謝ったじゃ、ねーか」
「銀さんは土方くんみたいに早くイケなかったから、もうちょい付き合ってね」
「てめ……くぅっ!」


もっと文句を言ってやりたかったが、銀時が腰を動かし始めたため土方は口を噤んだ。
そうしていないと変な声を上げてしまいそうで。
射精したことで冷静さを取り戻した頭で考えれば、ここは屯所で今の時間も働いている者達が
それなりにいる。彼らの仕事場は副長室から多少の距離はあるものの、何か事件でもあれば
いつここへ来るか分からない。


「っ……くっ!んっ……」
「ハァッ……すげぇイイ……」


土方は手繰り寄せた枕に顔を埋(うず)め、銀時が達するのを待った。


「んっ、んっ、んっ……!」
「あー……やっぱり土方のナカ、良過ぎて早漏になるかも……」


銀時の動きが速くなる。


「んっんっんっんっ……」
「んっ……イクよ。っ……んんっ!!」


ふるりと腰を震わせて銀時が土方のナカに精を放つ頃には、土方のモノが勃ち上がっていた。

(12.09.23)


おまけだけど前後編です。流石にヤってる時はストーカー癖なんて出る暇ありませんね。いつものSな銀さんでした。後編は挿入方向がひっくり返ります。

アップまで少々お待ち下さい。

追記:続き書きました。18禁ですが直接飛びます。