「万事屋テメー…性懲りもなくまたこんなモンに金使いやがって!」

従業員の子ども達がいなくなった万事屋に土方の怒声が轟く。
怒りの矛先は勿論、万事屋の主で恋人の坂田銀時である。
銀時は向かいのソファに座っている土方に反論する。

「別にいいだろ!これくらい、男なら皆持ってるって!持ってないお前が特殊なの!」

二人の間にあるのはSMもののアダルトDVD。

「ダメだなんて言ってねーよ!ただ、その前に家賃とか光熱費とか、必要なもんを払えって言ってんだ。」
「そんなんしてたら何時まで経っても買えねェだろ。」
「だから買うなっつってんだよ!」
「やっぱりダメなんじゃん!嘘吐き!」
「どこがだ!?余った金で買うなら何も言わねーよ。」
「金が余るわけないじゃん…。ウチには底なしの胃袋を持つガキがいるんだぜ?」
「だったらこんなモン買うなよ。」
「じゃあヤらせて!」
「はぁ?」

銀時は土方の隣に移動する。
何でそうなるんだと、土方は思い切り顔を顰め、ソファの端に座り直して銀時と距離を取った。

「ちょっ…何で離れんの?」
「テメーがいきなりヤらせろとか言うからだろ…」
「いーじゃん。俺達、恋人同士だよ?」
「俺はAVの代わりじゃねェ。」
「ナニ言ってんの?逆だよ、逆!お前とできない寂しさを紛らわすために、こういうモンを見るの。
つーことで、買っちゃダメならもっと頻繁にヤらせてください!」
「断わる。」
「即答!?今、せいぜい月三回だよ!?もう少し増やしてくれてもいーじゃん!」
「…増やすって?」
「週五回くらい!」
「断わる。」
「ウソウソ…調子に乗りましたごめんなさい。まずは週一くらいから始めて徐々に増やしていく感じで、
週五は最終目標ってことで。…あっ、最終目標は週七?八?いっそのこと、キリ良く十にする?」
「するかァァァァ!!」

土方の拳が銀時の鳩尾にめり込む。
銀時は床に転がり落ちた。

「うっ…ゲホッ!効いたぜ土方……だが、このくらいで俺の性欲が治まると思ったら、ぐへっ!」
「テメーがこれくらいで参るなんざ、思ってねーよ。」

土方もソファから下りて銀時の上でマウントポジションを取り、その体勢で銀時の腹を殴り続けた。

「ちょっ…痛っ!マジで、うぐっ!」


鍛え上げられた腹筋を殴ることで拳が疲れを見せ始めた頃、土方は体の下に違和感を感じて手を止めた。

「…っの、変態野郎…」
「ハハハハハハハ…」

土方の下では、銀時のモノが硬く膨れ上がっていた。

「テメーに殴られておっ勃てる趣味があったとはな…」
「違う違う!銀さんMじゃないからね?」
「ならコレはなんなんだよ!」
「あっ…」

土方は一旦軽く腰を上げ、銀時の股間の上にドカリと腰を下ろす。

「やべェ…今のちょっと気持ちイイ…」
「やっぱり変態じゃねーかァァァ!」
「待って!違うんだって!これは殴られたからじゃなくてね…」
「あ!?」
「着物を乱して俺に跨ってる土方を見てたらムラムラっときて…」
「変態!!」
「いやだって、内腿は見えてるし乳首も見えそうだしさァ…」
「っ…」

銀時の言うとおり、足を開いて跨っている土方の着物の裾は開き、腕を振り下ろしていたために
胸元も大きく開いていて、辛うじて帯で中央部分が合わさっているだけになっていた。

「今日はこのまま騎乗位でヤろうよ〜。」
「はぁ!?ちょっ…やめろ!離せ!!」

銀時は土方を重りにして腹筋運動の要領で上体を起こし、土方の腰に両腕を回した。

「うーん……こんなのはどう?」

割れ目が自分の猛ったモノに当たるよう土方を引き寄せ、土方の尻を掴んで前後にゆっくり揺らす。

「やっ…」
「おっ、感じた?」
「違ェ!やめろって言ったんだ!」
「いやいや、今のは感じてる『やっ…』だった!ワレメ擦られんの、気持ちイイ?」
「違うって言ってんだろ!」
「ふ〜ん…土方くんはワレメ擦られるくらいじゃ感じないのね。へぇ〜…」
「な、なんだよ…」

こういう時は大概ロクなことを考えていない―土方は経験的にそれを察知できたが、だからといって
この状況で感じているなんてことを認めるわけにもいかない。
土方は逃げることもできず、銀時に跨ったまま出方を伺った。

「じゃあ、素股しよっか。」
「す……はぁ!?」
「銀さんはもうギンギンなのよ…銀さんだけに。」
「上手くねェよ。」
「でも、淡泊な土方くんはなかなかその気になってくれないみたいだから、今日は素股で我慢する。」
「は?」
「だからー、銀さんのナニを土方くんのワレメに擦り付けるってこと。」
「それだけか?」
「なに?突っ込んで欲しいの?服の上からちょっと擦っただけで、ヤりたくなっちゃった?」
「ンなわけ、ねーだろ…」
「だよねー。土方くんはそんな淫乱じゃないもんねー。…じゃあ、ちょっとだけ俺に付き合ってね。」
「………」

銀時は土方の下から抜け出すと、土方の下着に手を掛けた。

「脱ぐのか?」
「当たり前でしょー。素股だよ?素肌同士を擦り付けるに決まってるじゃん。」
「待っ…」

土方の許可も取らず、銀時は次々と土方の服を剥いでいった。


*  *  *  *  *


全裸の土方を壁に手を付いて立たせ、銀時は下に履いているものだけを脱いで猛ったモノに潤滑剤を塗る。
そしてその先端で、土方の割れ目を辿るようにして足と足の隙間に滑り込ませていった。


「んっ、くっ…」
「あー…結構気持ちイイな、これ…」


銀時が腰を動かすと入口付近や双珠が僅かに刺激され、土方の性感も徐々に高められていく。


「あれぇ〜…土方、勃ってる?」
「つっ…」


改めて自分の状況を指摘され、土方の顔がカッと赤く染まった。
銀時は腰の動きを止めずに話を続ける。


「素股って、土方も気持ちいいんだ…。」
「違っ…くぅっ!」


土方が素直に「気持ちいい」などと認めないことは分かっていて、銀時は聞いた。
予想通りの答えにこっそりほくそ笑みながら、銀時は自身で土方の感じるところを擦り続ける。


「んん〜っ!」
「気持ちよさそうに見えるけどなァ…。まあ、せっかく勃ったんだし一緒にイこうよ。こうやって…」


銀時は土方に二本のモノを重ねて握らせ、自分は土方の両腿をしっかり押さえて腰を揺すった。
潤滑剤と先走りの滑りを借りて、土方の手の中と足の間を銀時のモノが往復する。


「くっ…あっ!」
「あー、マジでヤってる気分…」


感じる度に土方はきゅっきゅと手に力を入れるため、銀時はナカの蠢きに似た快感を覚えていた。
銀時の動きが速く、大きくなる。


「ハッ…あっ、あっ、あっ…」
「ハァッ…イキそう…」


土方は無意識のうちに一物を握っている手を動かしていた。


「あっ、あっ、あっ、あっ……ああっ!!」
「ハァ…くっ!!……ハァー…」


先に土方のモノが弾け、すぐ後に銀時のモノも弾けた。



「あー…気持ちよかった。素股も結構イケるね。…あっ、汚れちゃったな。」

土方の掌と尻には、自分と銀時の吐き出した精液が飛び散っている。
銀時はそのまま土方を浴室へ連れて行き、シャワーの湯で綺麗に流した。
その間、土方はずっと何かを言いたそうにしていたが、銀時は敢えて気付かないフリをした。



土方さんの一人反省会



「じゃあ、おやすみ〜。」
「あ、ああ…」

和室に布団を一組だけ敷き、寒いからと銀時が土方を後ろから抱き締めるような形で布団に入った。
土方は気恥しさを感じていたが、銀時が目を閉じて眠る体勢になったため、仕方なく自身も目を閉じた。



それから一時間程して、土方は寝ている銀時の腕をそっと外して布団から出た。

「…厠?」
「あ、ああ。…悪ィ、起こしちまったか?」
「別にいいよ。行ってらっしゃ〜い。」
「ああ…」

厠に向かう土方の後ろ姿を、銀時は何故か楽しそうに見詰めていた。



「ハァー…」

厠に入った土方は甘さの混じる息を吐きながら下着を下ろし、便器に座った。


「んくっ…(万事屋のヤツ…なんで、今日はあんなこと…)」


指を咥えて唾液で濡らし、前から手を回して自らの後孔に挿入する。


「ハァ、ハァ…(本当に、あれだけで満足したのか…?)」


挿入する指を二本、三本と増やしていき、内部の性感帯を刺激していく。


「ぁ、くっ…(アイツは入れる方だから、あれでも満足できるんだろうな…)」


歯を食いしばって漏れそうになる声を耐え、自分で自分の前立腺を押し上げる。


「ハァ…んんっ!(でも俺は、こっちにねェと……くそっ…)」


受け入れる快感にすっかり慣れてしまった自分の身体に悪態を吐きながらも、指の動きは止まらない。


「ハァ、ハァ、ハァ…(なんで、アイツん家に来てんのに、自分でこんな…。それもこれも、アイツが
普通にヤらねーから…。…いや、違う。俺が変な意地張って、その気になったのを隠したからだ…)」


土方は動かしていた指を止め、そしてズルリと引き抜いた。

(ヤるのが嫌だったわけじゃねェのに…ていうか、泊まりに来てるんだから、ヤるんだと思ってたし…
それなのに、アイツがAV持ってたからイラっときて…。それにしたって、殴るのはやり過ぎだったな。
そんな俺でもアイツは反応してくれたのに、また罵って…。結局、こんな状態になってるのは
全て俺のせいじゃねェか…。俺がもっと素直になっていれば…)
「土方〜。」
「!?」

コンコンと厠の扉がノックされ、それと同時に土方を呼ぶ銀時の声が聞こえた。


(11.01.31)


一人エッチをしながら反省会を始める土方さんを書きたかったんです^^ 後編は数日中にアップする予定です。もう少しお待ち下さいませ。

追記:後編書きました。18禁ですが直接飛びます。