おまけ
上に乗っているのは自分なのに、下敷きにされてる相手の方が優位に立っている。それが銀時は
気に食わなかった。伸びてきた舌に口内を弄られ、気持ちいいのも腹立たしい。お前もキスだけで
悶えてみやがれと、侵入してきた舌を押し退けて逆に舌を入れてやる。なのに、
「んうっ!」
キスの主導権をあっさり手放し、十四郎は銀時へ両手の中指を挿入した。そこは少し前に十四郎が
放ったモノで濡れている。ちょっと休んだらどうせまたヤるからと銀時はTシャツ一枚。
パンツも履いておくんだったと後悔しても遅い。柔らかな入口を二本の指で広げられ、身体の
内側が疼きだした。
指先なんかじゃ足りない――硬くなった剥き出しのモノを、自分だけちゃっかりパンツを履いてる
十四郎の股間に擦り付けて強請る。
「ハァ……」
十四郎の指が抜けると同時に唇を離し、その横に仰向けた銀時。十四郎が服を脱ぐ時間も
我慢できないとでも言いたげに、自分の指を三本挿入した。
「あ、んっ……」
「少しくらい待てねーのか?」
「あんなキスするお前が悪い」
「そりゃすまねぇな」
「ん……」
銀時同様Tシャツ一枚になった十四郎。銀時に代わり内部を刺激しつつ、空いた手で自身も
育てていく。
「あっ、はやく……」
「分かってる」
あんなに可愛かった銀時がエロくなったものだとしみじみ思うが、おそらく同じようなことを
銀時だって思ったことくらいありそうだ。
こうして互いに変化があるから、長年付き合ってきたって飽きを感じたことはない。
きっとこれからも俺達は――二人の歴史に思いを馳せて、十四郎は口元を綻ばせた。
「なに?エロい顔しちゃって……」
「お前な……」
言い返そうとしてやめた。現状はむしろ「エロい顔」して当然の場面だ。
「テメーはもっとエロい顔してるぜ?」
「あっ、あっ、あっ……」
埋めた指をいい所で動かせば、銀時は自分の膝裏に爪を食い込ませて喘ぐ。その上もっと感じよう
とでもいうのか、指の動きに合わせて腰を揺らした。
「あっ、んんっ……十四郎っ!」
「入れるぞ」
指に代わり、遂に十四郎の一物が挿入される。銀時は無意識に内壁を収縮させて奥へ奥へと
誘っていった。
「もっと……あ、あぁっ!」
最奥まで入ると間を置かずに律動が開始される。銀時の手が迷わず自身の一物へ。
「あっ!あっ!ああっ!」
「俺にやらせろ」
「ああっ……!」
十四郎の手で激しく扱かれれば、銀時から漏れた先走りがぬちゃぬちゃと卑猥な音を立てる。
限界はすぐそこだった。
「ああぁっ!!」
十四郎の手が白濁に塗れる。けれど、
「このままもう一回」
「分かってる」
銀時に強請られるまでもなく、自分が達するまで止まる気などなかった。
「あ、すげっ……いいっ!」
「銀時っ……!」
快楽点を突かれるたび、銀時の孔が十四郎を締め付ける。そこは銀時の中で最も貪欲に十四郎を
求めていた。
「やばっ……中で、イキそう……」
「イッちまえ」
「あっ、もう……っ……あああっ!!」
「くっ!!」
Tシャツを掴んで十四郎を引き寄せ、その背にきつく縋り付きながら銀時は出さずに達し、
その直後に十四郎は銀時の中で果てた。
激しい絶頂を迎えたにもかかわらず完勃ち状態の銀時自身。満ち足りているのにこのままでは
終われない、この相反する性感が同居する感じは嫌いじゃない。
自分の中で十四郎が弾けて萎んでいくのも嫌いじゃない。
「俺、結構簡単に幸せになれるかも」
相手は十四郎限定だけど――と耳元で囁けば、また質量を増してくる内部の一物。
十四郎を幸せにするのも俺なら簡単そうだと唇で弧を描いて銀時は、もう一回と強請るのだった。
(13.09.02)
この二人は既に交際十五年ですからある意味で熟練夫婦のようでありつつも、同棲始めたばかりで新婚カップルのようでもあります。
一粒で二度おいしい的な?……ちょっと違うかな?何にせよ、この「おまけ」も含めてリクエスト下さったチョコ様のみ、お持ち帰り可です。
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それでは、ここまでお読み下さった全ての皆様ありがとうございました!
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