後編


「じゃあ布団に寝てー」
「おう…」

交代で入浴を済ませた後、銀時は和室に布団を敷いてその上に土方を横たわらせた。
枕元には銀時の用意した品々…

「ローションと、ティッシュとタオルと…よしっ完璧」
「…ゴムは着けろよ」
「分かってるって。ちゃんと準備してあっから。
…あれっ?そういえばお前、中出し大好き淫乱副長じゃなかったっけ?ゴム着けていいの?」
「るせェよ!もう、他の小説の話はすんな!」
「はいはい…じゃあヤるよー」
「おう…」

銀時は土方の上に乗ると唇を合わせた。


「………」
(あ、あれっ?土方、無反応じゃね?ベロちゅーしてんだから「んっ」とか「うっ」とか言うところじゃね?)

銀時は唇を離すと土方の顔を覗き込んだ。

「…ンだよ」
「何で反応しねェの?」
「…何が?」
「何がってちゅーしてんじゃん!ベロちゅーしてんじゃん!」
「…オメー、キスしたことねェのか?」
「はぁ?何言って…んんっ!?」


下から後頭部に腕を回して銀時を引き寄せ、今度は土方の方から唇を合わせる。


「んんっ…んっ、んぅっ…」


土方の舌が銀時の口内を隈なく愛撫し、銀時は堪らず声を漏らす。


「んっ…ふっ……ぷはぁっ!ハァ、ハァッ…」
「…分かったか?」
「て、めー…何、すん…だ」
「何って、オメーがキスしたことなさそうだったから教えてやろうと…」
「ば、バカにすんじゃねェ!キスどころか、あんなコトやこんなコトもやったことあるわ!」
「そうかよ…じゃあもっとキバれや。ただ唇合わせて舌入れりゃあいいってモンじゃねーぞ?」
「分かってる!…つーかテメー、何で受けのくせにキスが上手ェんだよ」
「テメーが下手くそ過ぎるだけだろ…」
「くっそー腹立つ…絶対ェあんあん言わせてやっからな!」
「おう、頑張れよー」

余裕綽々といった土方に一泡吹かせてやりたいと、銀時は必死になって考える。

(コイツは受け慣れてて俺は攻めるの初めてっつー、経験値の差はどうしようもねェよな。
つーか受けなのにキスが上手いのは、コイツがモテモテで色んな女とヤったことあるからか?
…いや、多分向こうの俺に仕込まれたんだな、うん。俺の土方は自分からするばっかりで、
俺からキスなんて滅多にしねェもん。…あっ、そうだ!俺が土方にしてるコトあったじゃん!)

銀時は土方の帯を解くと、下着を抜き取る。
そして、未だ萎えたままのモノをそっと握った。

「お、おい…もうソコかよ…」
「いーんだよ。とりあえずココで気持ちよくなったら他のトコも触ってやるからさ…」

銀時は土方のモノを裏返し、下から上にペロリと舐め上げた。


「んっ!」
(おっ、いい感じ。これは何度もやったことあるからな…。土方のチ○コでどこがイイのかは全部知ってる)
「…ふっ、んっ…ぁあ!」


裏筋を銀時の舌が上下する度に、土方のモノは嵩を増していく。


「あっ、んっ…あぁっ!」
(…イイところは一緒でも、反応が違うんだな。俺の舌で土方が喘いでる…顔が見えないのが残念だぜ)
「あぁっ!…はっ、あっ、あぁ!」


先端をパクリと咥え込み、漏れてきた雫をジュルッと音をたてて啜る。


「んっ、んっ…あぁっ…」
(すげー感じてんな…)


完勃ちになった土方のモノに、銀時は夢中で舌を絡めていった。


「やっ、あっ…も、はなせ…」
(…そろそろイキそうか?よしっ)
「ふあっ!…や、やめっ、あっ!…ああぁぁっ!」


一度背中を大きく仰け反らせて土方は銀時の口内に放ち、銀時はそれを全て飲み込んだ。


「はぁ、はぁ…」
「漸く調子が出てきたぜ。…じゃあいよいよ後ろいくぞ?」
「ああ…」

土方が枕もとのローションボトルを取り銀時に手渡す。
銀時はボトルを受け取ると、土方の膝を曲げて脚を開かせる。

「おー、これが土方のアナかァ…」
「てっめ…見てねェでさっさとやれ」
「…いいじゃん。俺初めてなんだし、もっとよく見せて」
「ちょっ!」

腿の裏に手を入れて身体を二つ折りにされると、後孔が銀時の眼前に晒された。
恥ずかしい格好をさせられて銀時にまじまじと見られ、土方は顔を真っ赤にする。

「…こんな小せェとこに入んのかァ。すげェな…」
「もっ、見んな!」
「だーめ。ちゃんと見ないとできねェから…つーか土方、勃ってきてるよ?」
「えっ…」

腰を浮かせていることで自分の目の前にあるモノが、確かに硬度を取り戻してきていた。

「そうかァ…オメーMだもんな。恥ずかしいこと好きだよなー」
「すっ、好きじゃねェ!」
「はいはい…。じゃあ、自分の脚持っててねー」
「はぁ!?」
「だから、こうやって膝の裏に手を入れて…そう。そのまま、手ェ離しちゃダメだからね」

銀時は土方自身の手で土方の脚を持ち上げさせた。
自ら後孔を晒すような体勢に、土方は涙目になる。

「なん、で、こんな格好…」
「俺、初心者だから。脚支えながら後ろを解すとか無理だから手伝って」
「だからってこんな…」
「オメーだって結構好きなんだろ?勃ったまんまだし…」
「違っ…」
「はいはい。じゃあ、入れるよー」
「…んっ!」

ボトルのキャップを開けてローションを指に絡め、銀時は中指を根元まで一気に挿入した。


「お、おい、もう少しゆっくり…」
「ああゴメン、ゴメン…。動かしていい?」
「いいぞ…ただし、ゆっくりな」
「了解〜」
「ふっ…ん…」


銀時は一旦入口近くまで指を引き抜き、今度はゆっくりと根元まで挿入した。
そうして何度かナカを往復してローションが充分に行き渡ったところで、指を曲げて快楽点を捜す。

だが、されるのとするのとでは大違いで、なかなかイイ所が見付からない。

「な、なあ…どこ?」
「…なにが?」
「前立腺」
「…テメー、これ以上俺を辱める気か?」
「違うって!ホントに見付からねェんだ…なあ、教えて?」
「チッ…もうちょい手前だ。半分くらい指、抜け」
「わ、わかった。…この辺?」

土方の指示通り、銀時はナカからゆっくりと指を抜いていく。

「抜き過ぎだ。もうちょい奥…ああ!今度は入り過ぎ…そう、その辺だ」
「その辺って…えっ?でもお前、全然ヨさそうじゃないじゃん」
「…指、曲げろ」
「へっ?」
「へじゃねーよ!指曲げろって言ってんだよ!突っ込んだままジッとしててもヨくなるワケねーだろ!」
「あ、ああそうか…こう?」
「はぁっ!」

ナカに埋めた指を曲げると、土方の身体がビクンと反応した。
銀時が二度三度と指を動かす度に土方の身体はおもしろいように反応を示す。


「ああっ!…んぁっ…はっあんっ!」
(今あんっつった!土方が俺に攻められて「あん」って言ったよ!前立腺すげェ…)


何度も何度も前立腺を押していると、刺激が足りないとでも訴えるようにナカがキュウと締まった。


「指、増やしていい?」
「いい、ぜ……んんっ…ああっ!や…ああっ!!」


二本の指で前立腺を捏ねられ、土方は堪え切れずに吐精した。
初めて見る土方の痴態に、銀時はゴクリと喉を鳴らす。

「あ、あのさ…もう入れてもいい?」
「ああいいぜ。来いよ…」

枕元に準備してあったゴムを装着した銀時は、土方の脚から手を外させた。
今度は土方の腰を銀時が支え、もう一度ゴクリと唾を飲み込んでから先端を入口に宛がった。

「いくよ」
「ああ」

銀時はゆっくりと前に進んでいく。
しかし、殊更慎重に腰を進める銀時に焦れた土方は、自分の脚を銀時の腰に絡めると、自ら奥へと誘い込んだ。

「うわわっ!ちょっ…ナニすん…」
「焦れってェんだよ。…さっさとよこせ」
「えっ、待っ…う、あっ…全部、入っちまった」
「はあぁ…」

漸く欲しいところまで銀時のモノが到達し、土方は恍惚の表情を浮かべる。
その一方で銀時は、初めての感触に戸惑っていた。

(何コレ何コレ何コレぇぇぇぇ!!めっちゃくちゃ気持ちイイんですけどォォォ!!
ヤバイ…ちょっとでも動いたらイッちまいそう。つーか、この土方エロ過ぎだろ。この体勢で自分からって…)

「おい、早く動けよ」
「あ…ちょ、ちょっと待って…」
「…焦らすんじゃねェよ」

入れただけで一向に動こうとしない銀時に、土方は堪らず自ら腰を揺すった。その時…

「あっ、ダメっ!待っ…あっ、あ、あ、ぁ…」
「え…?」

土方が動き出した瞬間、銀時は吐精してしまった。
自身のナカで銀時のモノが萎んでいくのを感じ、土方も何が起きたのか悟った。

「うーっ…」

涙目になりながら銀時は自身を引き抜き、土方に背を向けて蹲る。

(カッコ悪ィ!入れただけでイッちまった…。やっぱ、俺には攻めなんて無理だったんだ…チクショー)

「おい、ぎんと…」
「ほっといてくれ!どーせ俺は受銀だよ…攻めなんてできねェよ」
「一回失敗したくれェで情けねェな…。ほら、もう一回ヤるぞ」
「…無理。この状況で勃つ自信ねェもん。もう俺は、一生突っ込めねェで終わるんだ…」
「ハァー、これだから打たれ弱いSはよ…。仕方ねェな…」

土方は銀時の前に回り、蹲った。

「えっ、ちょっ、何?」
「いいから手ェどけろ。俺が勃たせてやるからよ…」
「それって、う、あ…」

銀時の手をどかし、着けたままだったゴムを外し、土方は銀時のモノを咥える。
先程出した物をキレイに舐めとっていくと銀時のモノが完全に回復した。

「…すぐ回復したじゃねェか」
「そ、そりゃあ、あんなコトされれば…」
「よしっ、じゃあ今度は俺が上に乗るからな」
「えっ、マジで?」

返事を聞く前に土方は座っている銀時に跨って、銀時のモノを支えながらゆっくりと腰を落としていった。

「あ、う…あ…」
「はっ、あ…全部、入ったぞ」
「あ、うん」
「暫く、このままな?落ち着いたら言え」
「う、うん」

繋がったまま二人は抱き合い、銀時が落ち着くのを待った。



「あの、そろそろ…」
「…動いても大丈夫か?」
「た、多分…。あっ、でも、ゆっくり…オネガイシマス」
「ナニ言ってんだ。テメーが動くんだよ」
「えっ?この体勢で?」
「…テメーは動きにくいくらいで丁度いいんだよ。下手に動きやすいと感じすぎるじゃねーか」
「あっそうか…じゃあ、土方が動いてくれれば良くね?」
「…さっきそれで失敗したじゃねェか。俺が思うに…お前、イカされることに慣れてるだろ?
自分のペースでイクより、イカされる方が多いんじゃねェか?」
「…受けなんだから、仕方ねーじゃん。…つーかお前だってそうだろ?」
「ああ…だから分かんだよ。自分で動く方がイキにくい…と思う」
「それはそうかも…。よしっ、じゃあ動くぞ!」
「おう」


土方の腰に手を添えて固定し、銀時は体を軽く揺すってみた。


「んっ、んっ、んっ…」
「あ…だ、だいじょぶ、そう…」
「そう、かよ…んっ…よかった、な…」
「うん。…ありが、とっ!」
「ふあっ!」


下から突き上げると、土方が銀時にギュッとしがみついた。


「あっ、今の気持ち良かった?じゃあもう一回…」
「はあっ!」
「おー、いい感じ…」
「調子に乗ってんじゃ…ああっ!あっ…あぁっ!」


土方の反応で自信を取り戻した銀時は、土方の腰を掴んで上に持ち上げ、ギリギリまで引き抜いて一気に下ろした。


「ひあぁっ!」
「すっげ…。土方の前、ビンビンになってる」
「コノヤr…ああっ!あっ、あっ…」


銀時を窘めようとするも、腰を動かされると嬌声しか出なくなってしまう。
土方は悔しそうに顔を歪め「くそっ」と吐き捨てるように言った。


「はぁっ、あっ…あんっ!あっ!…ああっ!」
「前、びちょびちょ…触ってやろうか?」
「あっ、はあっ!んんっ…あっ!ああっ!ああっ!」
「わわわっ…ちょっ、ナカがすげェ!」


銀時が土方のモノに触れた瞬間、ナカが複雑に収縮した。


「ひ、ひじかた…だめっ!こんなん、むりっ!」
「あっ、あっ…イク、イク…ああっ!」
「あっ、あっ…っれも、イキそう…」
「ああっ…あっ、あっ、あぁ!…ぎ、ときぃ…」
「…じかた…あっ、あっ…もっ、イクっ!」

「「…ああぁぁっ!!!」」



ほとんど同時に達した二人は、倒れ込むように布団に沈みそのまま眠りに就いた。


(10.01.23)


えー…いかがでしたでしょうか?…銀土派、土銀派双方から怒られそうな作品ですね^^; 経験不足の銀さんを、経験豊富な土方さんが優しく(?)導いてあげるのって新鮮でした。

実はもうちょっと続きます。その時二人の彼氏は…