おまけ


「ごちそうさま。…坂田、俺の部屋でゲームしようぜ」

夕飯後、土方は俺をゲームに誘う。でもトシエさんが止めた。

「十四郎、その前にお風呂入っちゃいなさい。あ、銀時くんの方が先かしら」
「えー…俺も坂田も後でいいよな?ゲームが先…」
「ダメよ。先にお風呂」
「分かったよ。…じゃあ坂田、早く入っちまおうぜ」
「ああ。…って、一緒に入んの?」
「その方が早く済んでゲームできんじゃねェか」
「そっか…」

俺と土方は着替えを取りに、一旦それぞれの部屋に戻る。
その後ろでトシエさんと親父は「本当の兄弟みたい」「もともと仲良しだったから」とか何とか話してた。



「どうした、坂田?早く来いよ」
「う、うん…」

脱衣所でもたもたしてたら、先に風呂場に行っていた土方が顔をのぞかせる。
俺は慌てて服を脱いで風呂場に入った。

それからはなるべく何も考えないようにして、頭と体を洗って風呂から出た。


「坂田…俺、麦茶持ってくから、先に俺の部屋行ってゲームの電源入れといて」
「分かった」

俺は階段を上り、土方の部屋に入る。…さっきの風呂場もヤバかったけど、ここは更にヤバイ。
親に内緒で付き合ってる俺たちだけど、中学生の小遣いじゃ行ける所は限られてて
会うといえば互いの家(もちろん親が仕事に行ってる間)がほとんどだった。

つまり俺は、何度もここに来たことがあるんだ。恋人同士だから、エッチなこともした。
ここ(土方の部屋)でいちゃいちゃして、汗かいたり汚れたりした時はシャワーを借りて…
そんなことをしていた場所で一緒に暮らすっていうのは、正直かなりドキドキだ。

それなのに土方は何でもないかのように「一緒に風呂に入ろう」とか言うし…
なんか、俺だけ意識してるみたいじゃねェか。
そりゃあ、土方は元々ここに住んでたし、再婚相手が俺の親父だって前々から分かってたから
心の準備ができてるんだろうけど…俺は土方と暮らすって、つい最近知ったんだぞ!

「おい、ゲーム…」
「へっ?あ…」

色々考えてたら土方が麦茶を入れたコップを二つ、お盆に乗せて持ってきた。

「オメー、ずっと突っ立って何してたんだ?ゲームも出してねェし…」
「アハハハ…」
「何だ?前に来た時のことでも思い出してたか?」
「前?あー…あん時は驚いたよなァ。まさかトシエさんが土方のお母さんだったなんて…」
「違ェよ。その前、オメーが一人で来た時のことを言ってんだ」

土方はニヤリと笑う。

「一人でって…土方のエッチ」
「あ?あん時ヤろうって言ったのはテメーじゃねェか」
「そりゃあね…二人っきりになったらヤりたくなんじゃん」
「まあな」

土方は俺に麦茶のコップを一つ渡すとベッドを背にして座った。俺もその隣に座る。
…二人で居る時はこうやって座るのが定位置になってる。

俺は土方に身体を密着させた。

「土方お前さァ…本当にゲームする気ある?」
「…あるわけねェだろ」
「やっぱりィ?」
「そういうオメーはどうなんだ?」
「ゲームやりたきゃ準備してるっつーの」
「だよなァ…」
「………」
「………」

俺たちは空になったコップを無言でお盆に戻し、キスをした。

「これ以上はマズイよね。…親父とトシエさんが下にいるんだし」
「そうだけどよー…」
「気持ちは分かるよ?俺だってヤりたいよ。でもさァ…」
「…電気消して、布団の中に入れば大丈夫じゃねェか?」
「いや…俺がこっちで寝てたらおかしいだろ」
「いやいや…兄弟仲良くってことで問題ねェだろ」
「マジでか?」
「マジで。…よし、布団入れ。電気消すぞ」
「命令すんなよな…」
「兄貴の言うことは聞くもんだろ?」
「は?兄貴?誰が?」
「俺に決まってんだろ」

土方は急に変なことを言い出した。確かに俺達「兄弟」だけど…同い年だし。

「ナニ言ってんの?」
「俺の方が誕生日早いんだから、俺が兄貴だろ?」
「ああ…そういえばそうだね」
「つーわけで、早く布団に入れよ」
「はいはい…分かりましたよ、おにーちゃん」
「…お前がそんな風に呼んでも、全然可愛くねェな」
「るせっ」

そう言いながらも俺は土方の布団に入る。電気を消し、土方も同じ布団に入る。
…それだけで、すげェ興奮した。

「もうちょっと詰めろ。そんで、下脱げ」
「はいはい…土方も脱げよ」
「分かってる」

俺達は布団の中で下だけ脱ぎ、向かい合って互いのモノを握る。
土方の、もう勃ってんじゃねーか。

「土方、もう勃ってる…」
「…お前だって同じじゃねェか」
「ま、まあね」

仕方ねェよな。いつもいちゃいちゃしてる場所にいるんだからさ…。

俺がゆっくり手を動かすと、土方も手を動かしてくれる。…ヤバイ。なんか、いつもより気持ちイイ…


「んっ…」
「くっ…」


土方のモノはあっという間に完勃ち状態になった。…まあ、俺もだけど。


「はっ、んっ…」
「んくっ…」


ヤバイって!もう先走りが出てきた。今日は早過ぎる…。いつもはこんなんじゃねェのに…
…でも、土方もヌルヌルしてきてるからもうすぐかな?

土方も俺がもうすぐだってことに気付いたのか、手の動きが早くなる。
俺も負けじと土方のモノを高速で擦った。


「んんっ…」
「くぅっ…」
「十四郎ー、入るわよー」
「「!?」」

まさにクライマックスって時にトシエさんの声が聞こえて、俺達は慌てて布団を被り、寝たふりをした。

ガチャ―ドアノブを回す音がして、暗い部屋に廊下の明かりが差し込む。

「十四郎…もう、寝ちゃったの?…あら?」

トシエさんはドアを閉めずに階段を下りていく。
そしてすぐに戻ってきた。

「本当だ…銀時も一緒に寝てる」
「ね?」

どうやらトシエさんは親父を連れて来たようだ。

「銀時くんが十四郎と仲良くしてくれて本当に良かったわ」
「いやいや…立派なお兄さんができて、良かったのは銀時の方ですよ」

…和んでる二人には悪いけど、俺達お互いのチ○コ握ってますよー。…そんなこと言えないけど。
ていうか、そういう話は下でやってくんないかな…

そんな願いが通じたのか分からないけど、二人は間もなく部屋を出てくれた。


「あー…ビックリした。まさか坂田さんまで来るとはな…」
「土方さァ…トシエさんの声がした瞬間にイッただろ?」
「そういうオメーだって同じタイミングでイッたじゃねーか」
「あっ、気付いてた?」
「ったりめーだ」

もうすぐイクって時にトシエさんの呼び掛けが聞こえて、驚いた瞬間に出ちまったんだ。

「それで…俺はこの後どうしたらいいと思う?このままココで寝んの?」
「母さん達に見られたんじゃ、このまま寝てねェとおかしいだろ?」
「だよなー」

俺達はティッシュで手を拭いて、脱いでいたものを着る。
土方のベッドは当然一人用で、仰向けになると肩と腕がピッタリくっつく。

俺は、下にいる親達に聞こえないよう、小声で話し掛けた。

「そういえばさァ…土方と一緒に寝んの、初めてだよな?」
「移動教室とかで…」
「あれは大部屋で他のヤツもいたし、そもそも別々の布団だったし…」
「それもそうか」
「俺達すごくね?この歳で恋人と一緒に暮らしてんだぜ?」
「…親も一緒だけどな」
「そこはまあ、仕方ねェじゃん。俺も土方もまだ学生なんだし…」
「そのうち…」
「ん?」
「二人で暮らそうな」
「うん」


その夜、俺達は布団の中で手を繋いで眠った。
ドキドキしてなかなか寝付けなかったけど、でも何だかすごく幸せだった。

好きな人と家族になるっていいな。


(10.07.21)


この二人は禁断のお題の中でも最も若いのでエロは大人しめにしてみました^^ 好みが似ている親のおかげで同棲気分を味わっている二人です。

きっと、高校卒業したら二人暮しを始めると思います。それまでは親の目を盗んでコソコソいちゃいちゃです^^ 親達から「家族旅行」に誘われても

「新婚なんだし、俺達は留守番してるから二人で楽しんできなよ」とか言って、親達以上にいちゃラブするはずです(笑) ここまでお読み下さり、ありがとうございました。

 

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