ヘタレな恋人 第五話:手際の悪さに苛々が募り


普段おろおろしているくせにテクだけはありやがる土方のせいで、俺は既にヘトヘトになっていた。
一回イっただけなのに…。悔しいから素直にすごいとは言ってやらねェ。

「お前、何で無駄に巧いんだよ…」
「う、巧い?そんなに気持よかったのか?」
「…自分でヤるよりは、まあ、それなりに…」
「そ、そうか。気持よくなってくれたのなら良かった…」
「あっそ…」

嬉しそうな顔しちゃって…何だコイツ。そんなに銀さんが感じたのが嬉しいのか?
まあ気持ち良かったし、俺のために頑張ってくれたことは認めてやるか。

俺が土方をちょっとだけ見直したのも束の間、アイツはまた行動が止まっちまった。

「…どうした?続き、ヤれよ」
「えっ…や、やって…いいのか?」
「あのさァ…俺、言ったよな?ホテルに入ったってことはセックスするってことだって。
俺達まだ繋がってねェじゃん。続き、ヤっていいに決まってんじゃねーか!」
「だっだが、お前、その…かなり、疲れてるんじゃ…」
「あぁ?一回イったくらいどうってことねーよ。銀さんの体力なめんなよ、コラ」

コイツの言うように結構疲れてはいるが、ヤれない程じゃないので強がりを言ってみる。
そうじゃねェとこのままお開きになりそうだからな。

「そ、そうか?じゃあ…」
「おう、いいぞ」

土方がもう一度自分の手にローション塗って、俺のケツの穴に触れる。
…そういやあ、いつも自分で慣らしてたからココを他人に触らせるのって初めてだな。
ちょっと…緊張してきた。


「ふっ…」


土方は入口を撫でるだけで一向に入ってこない。
…何だよ。一丁前に焦らしプレイか?くそっ…なんか、ゾクゾクする。


「もう、ナカに…」
「い、いいのか?」
「いいから、言ってんだろ…」


漸く土方は指を入れる体勢になった。中指の先を入口に宛て………そのまま動きが止まった。

「………あの、何で入れねェの?」
「は、入らねェ…」
「…もうちょい強く押し宛てねェと入んねーよ」
「つ、強く?そんなことして、大丈夫なのか?」

ったく、指先宛ててるくらいの力じゃ入るワケねェだろーが。

「そうしねェと入らねェよ」
「わ、分かった」

土方の中指に力が入った………が、まだ挿入するには至らない。
ほんっっっっとーに、世話の焼けるヤツだ!

俺は上体を起こして土方の手を掴んだ。

「だーかーらー、最初はちょい強めにやんねェと無理なの。こうやって…んっ!」

土方の中指を半分ほど俺のナカに埋める。…こんなんだったら自分で慣らした方が楽だったんじゃね?

「ほら、後は自分で奥まで入れてみろ」
「あの…大丈夫、なのか?」
「大丈夫だって!お前のチ○コだって入るんだからな!」
「そ、そうか…」

俺が再びベッドに上体を沈めると、土方の指がゆっくり侵入してきた。


「………」


遅ェ…動きが遅すぎる!指一本埋めるのに何分かかるんだよ!こんなの数秒で入るだろーが!
つーか、本当に動いてるか?俺がやってやった状態からほとんど動いてねェんじゃねーか?

「土方…もっと早く動かしていいから」
「だ、大丈夫か?」
「ダメだったら止めるから、とりあえず早く動かしてみろ」
「だ、だが、それだと…」
「いいから!こういう焦れったいのよりいいから、早く」
「わっ分かった…」
「…んっ」


漸く土方の指の動きを感じられた。
それでも自分でした時よりもゆっくりで、焦れったさに背筋がゾクゾクする。
時間を掛けて根元まで埋まった土方の指がゆっくりと引き抜かれて、またゆっくりと埋められる。


「ハァッ…」


そろそろ、指増やしてもいいんだけどな…。
…また俺が言わなきゃダメか?ったくしょーがねーな…。

「土方、もう一本入れていいよ」
「本当に、大丈夫か?」
「うん」
「そうか」

一旦指を全部抜いてもう一度ローションを手に塗り、二本まとめてゆっくり挿入する。
一本目でコツを掴んだのか、今度は土方の力だけで挿入できた。…まあ、当たり前のことなんだけどな。

多分…指の半分くらいは入った、と思う。でも、そこから先に進まねェ。

「あの…奥に、入れていいよ」
「ほっ本当に大丈夫か?痛くねェのか?」
「痛くねェよ」
「だっだが、さっきよりキツい…」
「…じゃあその辺で指動かしてみろ。そんで、緩んできたら奥に入れろ」
「分かった…」

ハァー、何でこう、俺がいちいち指示出さなきゃ動けねェんだよ…。
土方は入口付近で指を横に開いたり縦に開いたりし始めた。といっても動きはほんの少しだけどな。
まあ、念入りに慣らしてもらった方が切れないからいいか…。


「はあっ!」
「えっ…」


なななな何だ?一瞬めちゃくちゃ気持ち良かった。土方のヤツ、何をした?


「土方…今の、何?」
「い、いや、俺はただ、指を動かしてただけで…」
「なんかすっげェ気持よかった。お前、どこ触った?」
「えっ…気持よかったのか?その…この辺?」
「あぁっ!」


また来た!えっ、何ココ?ナカにこんなイイ所あったの?
…そういえば、自分で慣らす時はこんなにいろんな所触ったことなかったな…。


「あ、あの、ここ…イイのか?」
「あっ、はぁっ!そこ、ヤバいっ!」


ナカでちょっと指が動くだけで身体がビクビク跳ねちまう。声も抑えられねェ。


「あぁっ!あぁっ!そこっ…ああっ!」
「…あの、緩んできたけど…奥、入れてもいいか?」
「もっ…何でもいい、からっ!」


めちゃめちゃ気持ちイイけど、そこばかり触られてるとおかしくなりそうだったので奥に進ませた。
奥でも土方は少しずつ指を動かして馴染ませていく。
…ヤバイ。さっきのトコ、また触ってほしくなってきた。身体が疼くってヤツか?

「ひじかた…もう、指はいい、から…」
「えっ…」
「早く…お前の、入れて…」

とにかく強い刺激が欲しくて俺は土方におねだりする。…どうせ俺が言うまで入れないつもりだったんだろーし 。
土方は指を引き抜くと辺りをキョロキョロ見回し始めた。
…何だよ。コッチは早く欲しいんだよ!

「おい、どうした?」
「あっ、その…ゴムが、ねェかと…」
「あー…なくていいから。…妊娠するわけじゃねェし」
「い、いや、でも…」
「…まあ、着けてた方が後で楽か…。えーっと……その箱じゃね?」
「そっそうだな」

俺がティッシュの横に置いてある小箱を指し、土方が中を確認する。…どうやら当たりだったようだ。

…何でその場で固まってるんだ?さっさとゴム着けてこっちに来いよ。
俺は上手く力が入らない身体(管理人注:快感のせいです)に叱咤して土方の元まで這っていく。

「どうした?」
「あっ、いや、その…」
「あー…ちょっと萎えちまったのか」
「あ、う…」

せっかく俺が勃ててやったのに…まあ、あんだけ無駄に時間掛けた前戯してたら当然だな。

「ちょっとコッチ来い。…また勃ててやるから」
「あ、ああ…」

土方をベッドの中央に戻して座らせる。
俺はその前に蹲り、半勃ち状態の土方のモノを咥えた。

「えっ、ちょっ!」
「んー…」

初めて俺がフェラしたことに土方が慌てているが、相手にするのも面倒なのでそのまま咥えて舌を動かす。
…よしっ、大人しくなったな。気持ちイイと黙るんだよな、コイツ。俺に身を委ねてんのか?

そんなことを考えながら頭を上下に動かしていると、口の中で土方のモノが育っていく。
…ヤバい。また後ろが疼きだした…早く、入れて欲しい…。


「…これくらいでいいか?」
「あ、ああ…」
「じゃあ早く…」
「あ、ああ…」
「………」

土方のモノを口内で完勃ちにさせて、俺は再びベッドに横になる。
すると土方が離れていった。…何だ?早く入れろって言ってんだろ!
…あっ、ゴム取りに行ったのか。ったく、すぐ装着するって分かってんだから手元に持って来とけよな。

もたもたするアイツに苛々するし身体はうずうずするし…色んな意味でもう限界だった。


(10.04.27)


すすす…すいまっせーん!第四話で「次回本番」って書いたのですが、土方さんが慎重になりすぎていて本番まで至りませんでした^^;

次(第六話)こそは、次こそは本当に確実に本番です!銀さんに限界が来たので次は必ず先に進みます!本当にすいませんでしたァァァ!!

なるべく早く…できる限り早く続きを書きますので、どうかお許しください! ここまでお読み下さり、ありがとうございました。

追記:続き書きました。もちろん18禁です。直接飛びます

 

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