ヘタレな恋人 第四話:そろそろ慣れたら?


土方の手を引いてホテルに入った俺は、土方をベッドに寝かせて帯を解く。

「ちょっ…あ、あの…」
「遠慮すんなって。サービスしてやるって言ったろ?今日は寝てるだけでいいからさ」

今日はっつーか、前にヤった時もその前にヤった時も俺が乗っかったんだけどね。
…あっ、念のため言っておくけど、俺は受けだから。乗っかったって言っても突っ込んだわけじゃねーから。

俺がいいって言ってんのに、それでも土方は戸惑っているようだ。

「あ、あの…」
「何?…あっ、今日はオメーがヤりたい?それならそっちでもいいよ」

そうだよな…。コイツだって主導権握りたいよな。

「い、いや、その…」
「どうした?俺はどっちでもいいぜ?」
「そ、その…しても、いい、のか?」
「だからそう言ってんじゃん。どうする?お前がヤる?俺がヤる?
それとも…最初に俺がお前に奉仕して、次にお前が俺にしてくれる?」
「い、いや、そうじゃなくて…その前に、してもいいのかと…」
「…もしかして、そもそもセックスしていいかどうかの確認?」
「あ、ああ…」
「ハァー…」

何だってこうクソ真面目なんだ?俺達、付き合って一ヶ月だけど…もう何度かヤったよ?
俺がいちいち「セックスしよう」って言わなきゃヤらねェのか?

「土方くん、ここは一体どこですか?」
「…ラブホ」
「そう!…で、ここに来ようと言ったのは誰だ?」
「…お前」
「そう!…と、いうことは?」
「えっ………」
「…俺はヤる気だってことだろーが!」
「そ、そうなのか?」
「当たり前だろ?恋人がホテルに行こうっつったら『セックスしよう』と同じことだろーが!」
「だっだが、もし、違ったら…」
「違わねェよ!少なくとも俺がホテルに行くって言ったら…いや、言わなくても一緒にホテルに来たら
ヤるって意味だから。覚えとけよ?」
「わ、分かった」
「よしっ」

ったく世話の焼けるヤツだな。


「それで?オメーはどっちがいいんだ?」
「ど、どっちって…」
「だからー…俺に触られたい?それとも触りたい?」
「えっ、あ、その…」

土方は真っ赤になって口をパクパクさせている。
おいおい、初めてじゃねェんだからよ…。こんな状態じゃコイツがリードするなんて無理だな。
当初の予定通り、俺がサービスするか。

「オメーがどっちでもいいなら俺にヤらせて?パフェとケーキ奢ってくれたお礼」
「あ、ああ…」
「じゃあ脱がすよー」
「…っ!」

解きかけだった帯を外して着流しの前を開き、下着に手を掛けると土方は耳まで赤くなる。
…さっきも言ったけど、ヤるの初めてじゃねェよ?そりゃあ、恋人の前で裸になるっつーのが
若干照れ臭いってのは分からないでもないけど…でもさァ、何で毎回生娘みたいな反応するわけ?
「脱がすの?」みたいな目で見るんじゃねェよ!脱がすに決まってんじゃねーか!

土方の視線を振り切って下着を脱がせ、まだ萎れたままのアイツのモノをそっと握る。


「っ!」


ゆっくりと上下に手を動かすと、手の中のモノが嵩を増す。
…ここまで来ると大人しくなるんだよな。気持ヨクなれば恥ずかしさもなくなるってか?

俺はもう少し手に力を入れて一物を擦った。


「ハっ…」


土方は気持ち良さそうに息を吐いた。手の中のモノは真上を向いている…こんなもんでいいか。

俺は土方から手を離し、自分の着物を脱いでいった。


「…何?」
「あ、いや…」

俺が脱いでる時の土方の視線が気になったので聞いてみると、アイツは慌てて視線を逸らした。

「何だよ。そういうことされっと余計に気になるだろ?何だ?エロいところにホクロでも発見したか?」
「い、いや、その…」
「…怒らねェから言ってみろって」
「あ、その…しっ白いな、と思って…」
「…チ○毛のこと?」
「ちっ違っ!は、肌が、その…」
「肌ァ!?」

…そんなに白いか?まあ、黒くはねェけどよ…。
つーか、そんなこと言ったらコイツだって、年中暑苦しい制服着てっから白いんじゃね?

俺は土方の腕に俺の腕を重ねて色を比べてみた。

「…こーして見ると俺の方が少し白いな」
「あ、ああ…」
「ていうかさァ…何で今更?」
「えっ?」
「いやだって、今までヤった時、そんな風に見てなかったじゃん」
「そっその…」
「あれっ?もしかして今までもそんな風に見てた?」
「すっすまん…」
「別に謝る程のことじゃねェけど…何か意外。おめービビってんのにそういうトコは見てんのな」
「べっ別に、ビビってなんか…」
「はいはい。じゃあ見てるだけじゃなく触ってみるか?」
「えっ!?」

…そんな驚くことか?今からセックスしようってのによー…。

「ほら、これ使って、俺のナカ準備してくれる?」
「えっ…あっ、これ…」

ローションのボトルを手渡すが、土方は俺の顔とボトルを交互に見るだけだ。

「…今まで見てたんなら分かるだろ?いつも俺がそれ使って準備してるじゃん」
「あ、ああ…。だが、その…いいのか?」
「…何が?」
「そ、その…俺が、やっても…」
「いいから渡したんだろ?…つーかお前、いい加減こういうことに慣れろよな。
俺さァ、自分でヤんのも嫌じゃねェけど、できればお前にヤってほしいんだよね…」
「そ、そうだったのか?すまん…」
「あー…しょげなくていいから。嫌じゃねェって言ったろ?それにほら、今日はオメーがヤってくれんだろ?」
「あ、ああ…」
「じゃ、よろしくー」

俺は後ろに手を付いて上体を半分だけ倒し、土方の前で足を大きく広げる。
…かなり恥ずかしいが、俺がヤる気あるとこ見せとかねェと、コイツ途中でやめかねないからな。
ていうか早く触れよ!俺だって羞恥心はあるんだよ!
恥ずかしいけど、オメーがヤりやすいようにと思ってサービスしてやってんだよ!

「あの…土方?」
「あ、ああ…悪ィ」

土方は漸く自分の手にローション塗って、俺の足の間に座った。


「んっ…あっ!」


そのままナカに指突っ込まれると思ってたのに、土方はヌルヌルの手で俺のムスコを扱き出した。
何だよコイツ…分かってんじゃん。ちゃんと俺を気持よくする気、あるんじゃん。


「あっ、そこ…」
「ここ…イイのか?」
「うん」


土方は俺の反応を見ながら、気持ちイイところをヌルヌルの手で何度も撫でてくれる。
くそっ、コイツ…ビビりなくせに上手いじゃねーか…。


「あっ、あっ、あっ…」


ヤバイ…もう先走り出てきた。自分でしたってこんなに早くねェのに…コイツの手、気持ちよすぎっ。


「ああっ!…じかたっ、いいっ!」


気持よくて何も考えられなくなる。
嘘だろ…もう、イキそう…。


「もっ…イク!イっちゃ…っあああ!!」


ハァ、ハァ、ハァ…あー、出ちまった。…すっげェ気持よかった。
コイツ…能ある鷹は爪を隠すってやつか?…いや、爪どころじゃねーな。
なんか、もっとこう………例えるのが面倒になるくらい気持よかったぜ。

俺は付き合ってから初めて土方をすげェと思った。


(10.04.25)


土方さんはやればできるコです(笑)。経験不足でおろおろしていたわけではなく、「こんなことしたら嫌われるかも」と怖がっているだけです。

銀さんは皆の人気者ですから、未だに自分と付き合っているのが信じられないのでしょう。だから、銀さんが気持よくなるために頑張りました!

漸くヘタレ攻めエロが書けて良かったです^^ 本番は、次回(第五話)で書きますのでもう少しお待ちください。

追記:続き書きました。もちろん18禁です。直接飛びます。

 

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