後編
後日、銀時は非番前夜の土方をホテルに誘った。
「今日こそは抱いてもらうから」
「またそれかよ…。もう固定でいいじゃねェか」
「ダメ!俺だって抱かれてみてェの」
「分かったよ。じゃあ…」
「あっ、待って」
土方が銀時の肩に手を掛けてベッドへ寝かせようとしたところ、銀時が待ったをかける。
「何だ?やっぱりいつも通りにするか?」
「そうじゃなくて…最初は俺にヤらせて」
「あ、ああ…」
銀時の狙いがいまいち分からなかったが、土方は銀時のやりたいようにさせることにした。
「んっ…」
ベッドに押し倒された土方の上に銀時が乗り、唇を合わせる。
角度を変えながら何度もチュッチュと唇を合わせていくと、次第に土方の唇に隙間ができる。
銀時はその隙間から舌を差し入れた。
「んく…」
できる限り奥まで舌を挿入し、土方の口内を味わっていく。
上顎を銀時の舌が通過すると土方の身体がピクリと跳ねた。
「んん…」
土方も銀時の背に腕を回し、自身の舌を銀時の舌に絡めて口付けに応える。
銀時が土方の舌を吸い上げ自分の口内に招き入れると、今度は土方が銀時の口内を愛撫する。
「ふっ、ん…」
土方に口内を刺激されながらも銀時は身体を浮かせて土方の帯を解き、肌を暴いていく。
「んんっ!」
銀時の手が土方の胸の飾りを掠めた瞬間、ヒュッと土方の舌が引っ込んだ。
そこで漸く長い長い口付けが終わった。
「くくくっ…相変わらず敏感ですねー」
「るせェ、あっ!」
銀時に揶揄されて土方は言い返そうとするが、再び銀時の指が胸に下りて悪態は嬌声に変わる。
気を良くした銀時はそのまま両手で両方の胸の飾りを摘んでいく。
「あっ、あっ、あっ…」
銀時の動きに合わせて土方が身体を震わせて喘ぐ。
「もう下、パンパンだよ?」
「くっ…」
土方のモノは膨らんで下着に染みを作っていた。銀時はくすりと笑って下着を脱がせていく。
「…舐めて大きくしようかと思ったけど、もう完勃ちだな。乳首、そんなに気持ちよかった?」
「チッ…」
口付けと胸への愛撫だけで勃ち上がったことを改めて言われ、土方は顔全体を赤く染めて舌打つ。
銀時は土方の上から降りて自分の服を脱いでいく。全て脱ぎ終わると銀時は潤滑剤を手に取った。
「ちょっと待っててね」
「なっ!」
取り出した潤滑剤は自分に塗られるものだと土方は思っていた。
だが銀時は土方の横に脚を開いて座り、前から手を回して潤滑剤に塗れた指を自身の後孔に挿入した。
見たことのない光景に土方はただただ驚くばかりである。
「銀時、何して…」
「何って…くっ、入れる、準備…」
「入れるって…あっ、そういえばそんなこと言ってたな…」
「…忘れて、たのかよ…」
銀時はそう言うが、土方にしてみれば自分が押し倒されてキスされて触られて…
そのまま抱かれるとしか思えない状況だった。しかも銀時がなぜ自分で準備をしているのかも分からない。
土方は身体を起こして銀時に向かう。
「なあ、準備するなら俺が…」
「ダメ…俺が、やんの…。お前は、待ってろ…」
「お、おう…」
土方は銀時に言われた通りその場に座って待つことにする。銀時はナカの指を二本に増やし
抜き差しを繰り返していく。土方の視線を感じて恥ずかしくなったのか、銀時は目を閉じた。
「んっ、んっ、んっ…」
「もしかしてお前…一人でソコ、弄ったことあんのか?」
「はっ…るせっ。…ンなこと、聞くんじゃ、あっ!ねェ…」
実は土方の言うように銀時はここ数日、密かに自分で慣らす練習をしていた。
もちろん、今日こうするために練習をしていたのだ。
ドM(無自覚)な土方に抱かれるには、自分が乗っかるしかないというのが銀時の結論だった。
だから自分が抱く時のように土方を愛撫し、土方の準備が整ったところで自分の準備を始めた。
「んっ…くっ、はぁ…」
二本の指がスムーズに動くようになったところで、銀時は自分のナカから指を抜いた。
そして再び土方の上に跨る。
「おい…まさか、このままヤるつもりか?」
「もちろん。なんかさァ、俺が上に乗ってる方が自然な感じしねェ?」
「そりゃあ…今までお前が抱く側だったし…」
「今までできなかったのは、体勢が悪かったからだと思うんだよねー。
突っ込む方が逆になったからって、体勢まで入れ替えなくても良かったんだよ」
「まあ、そうだけどよ…」
「あれっ?もしかして、騎乗位嫌い?」
「別に…お前がいいなら、それでいい」
「そう?じゃあ寝てー」
「おう…」
土方が仰向けで横になると、銀時は土方のモノにも潤滑剤を塗っていく。
そのまま軽く扱くと更に嵩が増したような気がした。
「くっ…」
「…ローション気持ち良さそうだね」
「っるせェ…入れんなら、早くヤれ」
「はいはい…」
銀時は土方のモノの中程を持って跨ぎ、先端を自身の入口に宛がう。
「つっ…」
「…痛ェなら、無理すんなよ」
「だい、じょぶっ…うっ、くぅっ…」
指よりも格段に質量があるモノを受け入れるのは容易ではなく、また初めての行為であるため
上手く身体の力を抜けないことが、挿入をいっそう困難なものにしていた。
「くっ…あっ!」
「…無理すると切れるぞ」
先端を入口に押し付けては痛みを感じて離れることを繰り返す銀時に、土方は今日も無理なのではないかと思う
。
だが、今夜の銀時はいつも以上に抱かれたい思いが強かった。
「土方…コツ、教えろ」
「…コツ?」
「入れる、コツ。なんか…ねェの?」
このままでは入らないことは銀時も分かっていて…受け入れ慣れている土方に教えを請う。
土方も、銀時がここまで強く望むなら叶えてやりたいと思うようになってきた。
「コツね……とりあえず、力を抜け」
「…勝手に力、入っちまうんだけど…」
「じゃあ…」
「えっ?あっ!」
土方は手を伸ばし、萎えたままの銀時のモノを握る。
そしてそのままゆっくりと手を動かした。
「あっ、待っ!…なん、で…」
「…ココ刺激されりゃあ、自然に力抜けんだろ」
「あっ…でも、入れらんな…あっ!」
力は抜けたものの、銀時は姿勢を保つのにやっとでとても後ろにまで気が回らない。
土方は一旦手を離し、上体を起こした。
「なに?」
「俺の肩に手ェついて身体、支えてろ。誘導してやっから…」
「う、うん…」
銀時が土方の肩に手をつくと、土方は片腕を銀時の腰に回し、もう片方の手で前を扱く。
「あっ、あっ、あっ…」
「そのまま腰下ろしてみろ。ゆっくりな」
「う、うん……くっ、ぁ…はっ、あ…」
前の刺激で力が抜けていても、入口に土方の先端が当たると全身が強張る。
そこで土方は銀時の鈴口を指先で刺激した。
ただ扱かれるよりも強い快楽を感じ、遂に土方のモノが銀時のナカに侵入し始めた。
「あっ…うぐっ…くぅっ」
「銀時…もうちょい入れば、楽になるからな」
「うんっ…あっ!」
張り出した傘の部分が埋まれば、そこから先は一段細くなる。
土方は銀時の背中をさすりながら、銀時の一物を刺激し続けた。
「うっ…あ、あ、あ……ああっ!!」
「ぎ、銀時!?」
土方の傘部分が埋まった頃、長い時間緊張と弛緩を繰り返していたからか、銀時の脚が耐えられなくなり
銀時は膝から崩れ落ち、一気に根元まで土方のモノを飲み込んだ。
「だっ大丈夫か!?」
「なん、とか…。ハァ…全部、入っ、た?」
「ああ。根元まで全部入ってるぜ」
「…やった。できた…」
「ああ…よく頑張ったな」
「あり、がと…ハァ…」
「おっと…」
やっとのことで念願叶った銀時は急速に全身の力が抜け、慌てて土方が両腕で自身の方へ引き寄せる。
「ハァ…ごめっ。まだ、このまま…」
「分かってる。馴染むまで動かねェから、ちょっと休め」
「う、ん…」
銀時は安心しきった様子で土方に凭れかかり、呼吸を整えようとする。土方は銀時の背中をさすって
身体が馴染むのを待った。
暫くそうしていると忙しなかった銀時の呼吸が、だんだんと落ち着いてきた。
「おい銀と…あっ」
呼吸がかなり穏やかになったので、そろそろ動いていいかと土方が銀時の様子を伺うと
銀時は土方の肩に頭を預け、完全に眠っていた。
土方は「仕方ない」とでも言うように大きく息を吐いて、身体の向きを変えた。
そして、そのまま身体を倒して銀時をそっとベッドに横たえさせてから、慎重に自身を抜いていく。
「んっ…」
抜けきる時に僅かな身動ぎがあったものの、銀時が目を覚ます事はなかった。
(色々悩んで、色々努力してたみてェだから…やっと全部入って、気が抜けたんだろうな)
土方は銀時に布団を掛け、勃ち上がった自身を宥めるために浴室へ向かっていった。
(10.04.04)
土方さんホテルまで行って自己処理させてごめんなさい。そして銀さんがアンアン言うのを期待してた方、いらっしゃいましたら申し訳ありません。
でも遂に銀さんのナカで繋がれましたから!目標(?)はクリアしてますから!銀さんは目覚めたら落ち込みそうですが、土方さんは焦らしプレイは慣れっこなので
然程気にしないと思います(笑)…あの、今更ですが勝手に土方さんをドM認定してすみません^^; ここまでお読み下さり、ありがとうございました。
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