土魂 第二訓:土方スペシャル丼一丁


攻:あー…こういう話してたらヤりたくなるな。
受:自分からしておいて…
攻:そもそも今日はそのつもりでここに来たんだぜ?俺の誕生日だから銀時も頑張ってくれるだろうと…
 お前だってそうじゃないのか?
受:別に俺は、アイツに頑張ってほしいとは思わねェけど…
攻:だがヤるつもりではいたんだろ?
受:それは、まあ…
攻:俺と同じなら、今日ここに泊まるために仕事を詰め込んだんだろ?だからヌいてる暇もなかった。
受:まあ、そうだけどよ…
攻:あー…くそっ!我慢できねェ!
受:んなコト言ったって、戻れねェんだから仕方ねーだろ。
攻:ちょっと隣の部屋でヌいて…いや、でもなァ…銀時の家にいるのに自己処理というのは…
受:でも銀時はいねェんだし、ヌきたきゃ和室でもどこでも行ってヌけばいいだろ。
攻:いや、しかし……あっ、お前がヌきたいのか!気が付かなくてすまん。
 俺は和室に行ってるから好きなだけヌけばいい。
受:っざけんな!俺はそんなことしねェよ!テメーと一緒にすんな!
攻:いや、俺とお前は一緒だろ?…あっ、そうか。お前は受けだから触ってもらわねェとイケない身体に…
受:違ェよ!テメーほど切羽詰まってねェって言ってんだよ!
攻:………

土方(攻め)は不敵な笑みを浮かべて、土方(受け)の隣に移動した。

受:な、何だよ…
攻:よし、分かった。俺が触ってやる。だから、お前は俺のを触れ。
受:はぁ?お前、何言って…
攻:お前と俺は同じ人間なんだ。つまり互いのモノをヌき合ったって、それは自己処理と同じだ。
受:いや、だから俺は別に…
攻:…本当は切羽詰まってんだろ?
受:ちっ違ェ!
攻:同じ人間だから分かる。お前は強がりを言っている。
受:そんなことは…
攻:というか、俺は切羽詰まってるからヌいてくれ。
 ただ、お前にだけさせたのでは不公平だから、俺にもさせてくれ。
受:…お前、そう言えば俺が断れねェの分かってんだろ?
攻:まあ、俺のことだからな。
受:チッ…分かったよ。

こうして、自己処理の延長のような、そうでもないような、不思議な行為が始まった。


*  *  *  *  *


万事屋事務所兼居間。
長イスに横向きで座り、着物の前を開いて向かい合った二人は互いのモノを扱く。
今日のために禁欲して仕事に勤しんでいた二人のモノは、あっというまに勃ち上がり、滴を零し始めた。

受:あっ、あっ、あっ…
攻:…俺は自分の喘ぐ姿で興奮する趣味はねェぞ。
受:んなこたァ、分かってる…
攻:だったらもう少し声、抑えてくれや。
受:るせっ…勝手に、あっ、出るんだ、よ…
攻:その辺は俺の銀時と同じなんだな…さすが受け。
受:もっ…さっさと、イケ!


土方(受け)は裏筋を辿るように幹を扱きながら、もう一方の手で先端の窪みを刺激する。
すると土方(攻め)のモノは一気に絶頂まで追い立てられる。だが黙ってイカされる土方(攻め)ではない。
土方(受け)に、自身がされているのと全く同じことをしたのだ。


受:あっ、くっ…ああっ!!
攻:くぅっ!


二人は同時に白濁液を放った。

しかし、一旦は萎んだはずの土方(受け)のモノがすぐに頭を擡げ始める。

攻:…足りなかったか?じゃあもう一回…
受:いっいい!もう充分だっ!
攻:充分ったってお前、また勃ってきてるぞ。
受:もっ…自分でする、から…
攻:遠慮すんなよ。俺だってもう一回くらいやりてェし…
受:もう本当に、大丈夫だからっ…

土方(受け)は着物の乱れを直し、脱いだ下着を拾うために土方(攻め)に背を向けた。
その時、土方(攻め)はある可能性に気付き、土方(受け)の背後から覆い被さる。

受:てめっ、何すん…
攻:…こっちか?
受:ひっ!
攻:…こっちか。

土方(攻め)は土方(受け)の背中に体重をかけ、前のめりになって腰が浮いたところで着物の上から臀部を撫でた。
そして、土方(受け)の反応で自分の見出した可能性が正解であることを確信し
着物の裾から手を入れて今度は直に後孔に触れた。土方(受け)は慌てて抵抗する。


受:なっ…やめろっ!
攻:前だけでイッても、こっち使わねェと満足できねェんだろ?
受:違っ…あぁっ!


抵抗を試みるものの、土方(攻め)の言う通り前への刺激だけでは足りなかったのだ。
土方(受け)の後孔は悦んで土方(攻め)の指を受け入れていく。


受:やっ、やめっ…あぁっ!
攻:安心しろ。俺はオメーと違って攻めるのには慣れてる。
受:そういう問題じゃ、んっ…ねェよ!
攻:もしかして銀時のことを気にしてんのか?さっきも言ったように俺とお前は同じ土方十四郎なんだから
 これも自己処理の一環だ。お前だって自分で指突っ込んだことあるんだろ?
受:るせェっ…あっ!


実際、銀時と暫く会えない時などに土方(受け)は自分で後ろを弄ったことがある。
けれどそんなことを―例え自分の分身のような存在に対してでも―言える土方(受け)ではなかった。
土方(攻め)も何となく土方(受け)の気持ちが分かるので、それ以上は追及しなかった。


受:ああっ!…はっ、ぁ…ああっ!


二本の指で前立腺を捏ねられ、土方(受け)のモノから透明な雫が滴り落ちる。
自分の指を咥え込んでいる後孔を見つめ、土方(攻め)の喉が鳴った。


攻:なァ…入れちゃダメか?
受:……入れてェのか?
攻:ああ…
受:……ゴム、着けるなら…
攻:ありがとよ。


土方(受け)も指だけでは物足りないと思っていたところだった。
土方(攻め)は後孔から指を抜くと、懐からコンドームを取り出して装着する。
―今日は恋人の家に泊まる予定だったので準備をしておいたのだ。


攻:…じゃあ、入れるぞ。
受:おう…


長イスの上で四つん這いになった土方(受け)の入口に、土方(攻め)の先端が宛がわれる。
土方(受け)は息を吐いて力を抜き、土方(攻め)はグッと腰を進めた。

受:…いっ!

土方(攻め)がナカに侵入した途端、土方(受け)は激痛に身体を強張らせた。

攻:おい…力を抜け。そんなんじゃ入らねェよ。
受:ちょっ…一旦、抜け!
攻:はぁ?ったく…

文句を言いながらも土方(攻め)は、先端だけ納めていたモノを抜いた。
土方(受け)はイスに座り直してホッと息を吐く。

攻:おい、どうした?
受:すっげェ痛かった。…お前、ちゃんと慣らしたのか?
攻:あんなにヨがっておいて、よくもそんなことが…
受:気持ちいいとか悪いとかの問題じゃねェよ!入れる時に痛いってことは、解れてねェってことだ。
攻:そうか?かなり激しく動かせるまでヤったと思うが…
受:じゃあテメーがダメなんだ。
攻:あぁ?それは俺が攻めとして銀時より格下だって言いてェのか?
受:そういうことだろ?銀時とヤる時はこんな風にならねェ。
攻:ふざけるなよ?銀時(攻め)なんぞに負けてたまるか!
受:うぉっ!

土方(攻め)は再び土方(受け)を四つん這いにして、指を二本挿入する。


受:んっ…あっ!…あぁっ!


土方(受け)の快楽点を捏ねながらナカで指を開き、入口や奥を入念に解していく。
すると、土方(受け)の内壁が指に絡みついてくるようになった。

土方(攻め)は指を抜き、再び自身の先端を埋め込む。

受:いっ!

念入りに解したつもりでも、やはり先程と同様に土方(受け)は痛みを感じている。
自分自身といたしているという有り得ない状況が、必要以上の緊張感をもたらしているのだろうと
土方(攻め)は思い、緊張を和らげるために土方(受け)の一物を擦り始めた。


受:あっ、くっ…あっ!


一物への刺激で徐々に土方(受け)の力が抜けていく。
もともと受け入れ慣れた身体である。一旦流れに乗れば、最後まで挿入するのは難しくなかった。

しかし、入ってからも土方(受け)の内部は土方(攻め)のモノをギリギリと締め付けていく。
それは土方(攻め)も苦痛を感じるほどであった。


攻:くっ…おい、力抜けって…
受:はっ…くっ…


土方(受け)は挿し込まれた楔の質量に、上手く息ができていないようである。
土方(攻め)は再度土方(受け)の一物をゆっくりと擦りだした。

それから暫くの間、土方(受け)のモノを刺激していた土方(攻め)があることに気付いた。

攻:お前のモン…俺と全く同じなんだな。
受:そりゃ、俺と、お前は…同じ、人間、だから…
攻:もしかして…俺の銀時のモンとお前の銀時のモンも同じなのか?
受:…ああ。

土方(受け)は以前、銀時(受け)と一夜を共にしたことがある。
その時の銀時(受け)は反応こそ違えど、外見は銀時(攻め)と全てが一緒だった。

攻:それでか。…なるほどな。
受:…どういうことだ?
攻:銀時のモンで慣れてるテメーにゃ俺のモンはキツイってことだ。
受:おい、銀時のが小さいみたいに…っ!
攻:あ、急に動くなよ。

思わず後ろを振り返った土方(受け)であったが、同時にナカのモノが動くことになり痛みを感じた。
土方(受け)は渋々元の体勢に戻る。

攻:おい、大丈夫か?
受:テメーが、銀時をバカにするから…
攻:バカになんかしてねェよ。…事実だろ?銀時のモンは俺のより…
受:小さくねェ!アイツのはちょっと…謙虚なだけだ!
攻:あー…分かった。銀時と比べると俺のは些か横柄だよな。
受:…おう。

土方(受け)の心情を察し、それ以上のことは言わないことにした。


色々話していたことでナカも大分馴染んできており、その後二人は無事に達することができた。


それから土方(攻め)が和室に布団を二組敷き、二人の土方はそれぞれ横になって目を閉じた。
その時、土方(攻め)は体がグラリと揺れるのを感じた。


(10.05.05)


とんでもない設定ですみません。サブタイトルは、親子丼とか言うくらいだからこの状況は「土方丼」かなと…。いや、親子丼と同じなら銀さんがいないと土方丼じゃないのか?

それから、銀さんより土方さんの方がアレというのは土誕プレゼント設定ですのでご安心を(?)。銀さんファンの皆様すみません。私も銀さんファンですが・・・^^;

次の第三訓でいよいよ銀さん登場です!