2009年クリスマス記念作品(土銀版)
『あぁ?クリスマスイヴ?悪ィ…その辺りはずっとは仕事だ。…この時期は犯罪が増えっから警察は総出でパトロールすんだ。
だからその日はメガネとチャイナとでお前の大好きなケーキでも食ってくれ。じゃあ忙しいから切るぞ』
「あっ、ちょっ…あー、もう切っちまいやがった。ったく、せっかち過ぎんだろ…」
銀時は受話器を持ったまま、もう繋がっていない電話の相手への不満を口にした。電話の相手は彼の恋人である土方十四郎。
真選組の副長である彼がクリスマス如きで浮かれることはないだろうとは予想していたが、
それでも恋人同士なんだし少しは気にしてくれてるかも…と淡い期待を持ってイヴの予定を聞いてみたところが先程の反応だ。
こうして、二人はクリスマスを別々に過ごすのであった。
(09.12.23)
というわけで、残念ながら今年のクリスマスは一緒に過ごせませんでした。来年は一緒に過ごせるといいですね(笑)。ここま
でお読み下さりありがとうござ…銀時:ちょっと待ったァァァ!!
何だよコレ?ふざけんなよ!(笑)じゃねェよ!全く笑えねーよ!おい、ちょっと、管理人出てこい!!
空乱:何なんですか?後書きの途中で乱入しないで下さいよ。もう出番は終わったんですよ
銀:終わってねェよ!つーか、こんなんで終われるかァァァ!!どこがクリスマス?どこが土銀?
全っ然、分かんねェじゃねーかァァァ!!ちゃんと俺と土方のクリスマス小説を書けや!!
空:…不規則勤務者のイベントなんてこんなもんですって。今まで銀誕とかハロウィンとかできてたのが奇跡なんですよ?
私なんて誕生日もクリスマスイヴも泊まりで仕事したことあるんですから!
銀:お前のことなんか知らねェよ!!
空:そんなこと言ったって土方さんも仕事なんですぅ
銀:くっそー、ムカつく…
空:というわけで、ここまでお読み下さりありがとうござい…
銀:待て待て待てェェェ!!…分かった。百歩譲って、土方がクリスマスに仕事なのは認めてやる。
だから、クリスマスに拘るのはやめだ。とにかく俺と土方の話を書け!
空:…そんなに土方さんといちゃいちゃラブラブしたいんですか?
銀:うううるせェよ!俺は別にアイツなんかどーでもいいけど、「土銀」って書いてあんだから俺と土方が
何か…色々しねェと見てる方々は納得しないんだよ!
空:でも私、そんなに暇じゃないんで…
銀:そうか…テメー銀土でも同じことやって、書き直し要求されたんだろ?
空:なっ何で分かったんですか!?
銀:俺をなめんじゃねェよ。…つーわけで、俺と土方の…何か、いい感じの小説だぞ!?
つーかお前、拍手お礼文でエロ書くとか言ってなかったか?
空:土方さんとエッチなこと、したいんですか?
銀:おっ俺はどっちでもいーけど…見てる方々は期待してんだろ?だったら書けや!
ゴホンッ。えー…というわけで、大変失礼いたしました。ここから本当の本編です。タイトルは……おい、タイトルは?
空:じゃあ…「土銀的年始の過ごし方2010」で
銀:随分テキトーなタイトルだな…つーか、まだ年明けてねェのに年始って…まあ、いいか。
えー、では、土銀的年始の過ごし方2010、お楽しみ下さい!!
土銀的年始の過ごし方2010
イヴの予定を聞いた時、この時期は忙しいと言った土方はクリスマスが終わっても忙しいらしく、
クリスマスエッチどころか年越しエッチも年明けエッチもないまま、新年になって一週間が過ぎた。
…いや、別にエッチがしてェわけじゃねーけど、でも、まあ、銀さんだって健康な若者だし?
こんだけヤんねーと溜まるっつーかね?アイツだって溜まってんじゃねェのかな…とか思ったりね?
そんなことを考えていた時、何の前触れもなくアイツはやってきた。
邪魔するぜ―いつものように万事屋の戸をガラリと開け、いつものように咥え煙草でやってきた。
その日は新八と神楽もウチにいて、俺たち三人は和室のコタツに入っていた。
新八が「出迎えなくていいんですか?」と聞いてきたが、「いい」と言った。
クリスマスも正月も放っておいたバツだ―だが土方は気にする様子もなく、我が物顔で和室に入ってきた。
「…いるんなら出迎えろや」
「どちら様でしたっけ?なんか、はるか昔に会ったことがあるような…」
「…連絡できなくて悪かったよ」
そう言って土方は俺の許可も得ずコタツに入り、驚いてすぐにコタツから出た。けっ、ザマーみろ。
「な、なんでコタツが冷たいんだよ!」
「誰が温まってるなんて言ったよ…雰囲気だよ、雰囲気。コタツ出してた方がなんか、温かく感じるだろ?」
「感じねェよ!コタツあんのに寒いって、何もないより更に寒く感じるわァァァ!」
「お前はいつでもテンション高くて暑苦しいな…」
「うるせェ!おい、コードはどこだ?」
「…はいよ」
俺はコタツのコードを手渡してやった。
「おい…何でコードが途中で千切れてんだ?」
「神楽が引き千切った」
「違うアル。銀ちゃんが酔っ払ってコタツで寝てるから、電源抜こうと思って引っ張っただけネ」
「とにかく壊れてんだな?だったら修理に出せば…」
「そんな金ありませんー」
「得意気に言うなよ…。分かった、修理代くらい出してやるから」
「本当ですか、土方さん」
「きゃっほーぅ!これでやっと温かい冬が送れるネ」
新八と神楽はもう土方側に回りやがった。これだからガキは…金につられやがって!
だが、俺はまだ許してやらねェからな!ずーっと放置され続けて、コタツ修理代くらいで許せるか!
「それにしても…こういう季節の料理を忘れねェのは、オメーらしいな」
「はぁ?季節の料理?」
土方の視線はコタツの中央に置いてある土鍋に向けられている。…食い終わった後だけどな。
「コレ…七草粥だったんだろ?コタツは冷てェが、鍋で食うと温まりそうだな」
「七草粥ぅ?そんなんじゃねェよ…。僅かに残っただけの米を多く見せようとして粥にしただけだ」
「で、でも今日は7日だし、ちゃんと草も入ってるじゃねェか」
「その辺に生えてる草を取って来て入れただけアル」
「ま、まあ、七草の中のナズナなんかはその辺に生えてるしな!」
必死でフォローする土方だったが、いくらフォロ方でもウチの貧しさはフォローしきれないだろう。
「分かった…これからスーパー行くぞ。好きなモン買ってやる」
「マジでか!私、お米とお米とお米と…」
「にっ肉!お肉も買ってもらっていいですか!?」
「ああ…買ってやるよ」
「やったアル!」
「ありがとうございます、土方さん」
「おう」
はしゃぎながら出かける支度をする新八と神楽。ガキは単純でいいよなぁ。
「銀時…テメーは行かねェのか?」
「寒いから行かねェ…」
「寒いって…ココも寒いだろ?」
「…じゃあコタツ直してから行け」
「電気屋には電話しといてやっから…。ほら、行くぞ」
「小豆と砂糖…お汁粉にするから、いっぱい買え」
「分かった、分かった」
電気屋に電話すると、すぐに来てくれると言うので新八に留守番をさせ、俺は土方と神楽とスーパーへ行った。
* * * * *
「ただいまヨ〜」
「お帰り神楽ちゃん。コタツ直ってるよ」
「よーし、新八…鍋の準備だ。今日は肉も野菜も入ったちゃんとした鍋だ!」
「はい。…本当にありがとうございます、土方さん」
「構わねェよ。それから…これはチャイナとメガネに」
土方は新八と神楽にぽち袋を渡した。
「土方さん、これって…」
「…正月は過ぎちまったけどな」
「お年玉アルか?」
「ああ…」
「やったネ!」
「ありがとうございます!」
「お礼に今日は、ご飯食べ終わったらすぐ新八の家に行ってやるヨ」
「そうだね。…明日も昼過ぎまで来ませんから、銀さんと二人でゆっくり過ごして下さい」
「ああ、悪ィな」
「おいコラ、勝手に決めんじゃねェよ!」
「何言ってるネ。銀ちゃん、マヨラーに会えなくてず〜っとうじうじしてたアル」
「そうですよ。漸く土方さんに会えたんだから、もっと素直に喜んだらいいじゃないですか」
「だっ誰がこんなヤツ!会えなくてせいせいしてたからね?むしろ『土方?誰それ?』ってくらいだったから!」
「はいはい…じゃあ、二人っきりで過ごして思い出して下さいね」
(09.12.23)
いちゃいちゃクリスマスを期待してた方すみません。でも、この後エロになりますので→★