2009年ハロウィン記念小説(土銀版)後編

 

「いや〜、うまかった!ごちそーさん」

「おう」

 

外で待ち合わせ、銀時の勧める店で夕食を済ませた二人は、誰もいない万事屋に戻ってきた。

勝手知ったる土方は家主の銀時よりも先に玄関をくぐり、事務所の明かりをつけるとソファに座ってタバコを取り出した。

 

「チャイナとデカい犬はどうした?メガネの家か?」

「うん。俺が屯所から戻ったらもういなかった。多分…何か悟ったんだと思う」

「何かって…俺が来るってことか?」

「そんな感じだと思う」

「そうか…アイツらも成長したな」

「成長なのかねェ…」

「成長だろ?つーわけで、遠慮なく…」

 

土方はタバコを灰皿に押し付けると、隣に座った銀時の肩を抱き寄せる。

 

「ちょっと待てよ。…風呂くらい入らせろ」

「分かった…じゃあ、一緒に入ろうぜ」

「はぁ?いつも別々に入ってんじゃん。だいたい、ウチの風呂は男二人で入れるほどデカくねーんだよ」

「入ろうと思えば入れんだろ?なあ、銀時…いいだろ?」

「みみみ耳元でしゃべんな!ダメだったらダメだ!」

「…トリック・オア・トリート」

「はっ?」

「菓子なんざいらねェからイタズラさせろ」

「それっておかしいだろ…って、うわっ!おい、離せ!下ろせ!」

 

銀時を肩に担ぐと、土方は浴室に向かった。

 

 

*  *  *  *  *

 

 

「んっ…ふぅっ…」

 

銀時を担いだまま土方は浴室に入って浴槽の蛇口を捻る。

それから再び浴室を出て、脱衣所に銀時を下ろして口付けた。初めのうちは抵抗していた銀時であったが

次第に夢中で舌を絡めるようになってきた。

口付けはそのままに、土方は銀時のベルトに手を掛けると殊更時間をかけて外していく。

 

ベルトを外し、帯を外し、片袖だけ通った着流しを脱がし、中に着ている洋服も上から脱がせていく。

ズボンに手を掛けたところで土方の動きが止まった。

 

「もう勃ってんのか?ホントにエロい身体だな」

「…るせェ。おめーのキスがエロいからだ…」

「気持ちいいならそう言えよ」

「誰がっ…んんっ!」

 

再び口付けながら服を脱がせていく。

ズボンのチャックをゆっくり下ろしていくと、振動が伝わるのか銀時のモノがビクッと反応した。

銀時は既に自分の力で立つことができず、土方の首に腕を回して身体を支えていた。

 

 

「んぅっ…んーっ」

 

 

ズボンを下ろして下着の上から銀時のモノを撫でるだけで、銀時はビクビクと腰を震わせて土方にしがみつく。

一物の先端からは先走りの雫が漏れ、銀時の下着を濡らしていた。

 

「キスして服脱がせただけなのに…下着にシミができてんぞ」

「だけって…もう何十分キスしてると思ってんだよ。風呂、いっぱいになったじゃねーか」

「じゃあ、入るか」

 

浴槽に湯が溜まったのを確認してから、土方は自分の着物をさっと脱ぐと、銀時の下着も脱がせて

二人で浴室に入っていった。

 

 

「じゃあ銀時、ソコに座れ。俺が洗ってやる」

 

そう言って土方は浴室のイスを指差した。

 

「いいよ…自分で洗えるから」

「遠慮すんなって…さっき、まともに立てなかったじゃねェか」

「そ、それはテメーが…」

「俺のせいだよな?じゃあ責任とらないとな…」

「いいから…って、なに勝手にお湯かけてんだよ!うわっ、くすぐってェ!」

「あばれんじゃねーよ!」

 

銀時の許可を得ず、風呂桶に汲んだ湯を身体にかけると、石鹸をつけたタオルを銀時の身体に滑らせていく。

すると銀時は身体を捩って笑い出した。

 

「ひゃははははは!」

「じっとしてろ!洗えねェだろーが!」

「く…くすぐってェんだって!やめっ…はははは!」

「こらっ、もうちょっと真面目に…」

「む、むりっ!ひゃはは…あぁっ!」

 

タオルが胸の飾りを掠めた時、銀時から明らかにそれまでの笑いと違う声が漏れた。土方はニヤリと笑うと

そこを重点的に「洗い」始めた。

 

「ちょっ…そこ、ばっか…やめっ!」

「あぁ?感じてんだろーが…素直になれや」

「だ、れがっ!」

「あん?テメーの前、ちょっと萎んでたのにまた復活してるじゃねーか」

「ううっ…」

 

脱衣所でキスをされて完勃ちしていた銀時のモノは、くすぐったくて爆笑していた頃にやや萎んでいた。

だが、現在は再び真上を向いている。

 

 

「あっ!…んん!…やあっ!」

「やじゃなくてイイだろ?ほら、言えたらもっとヨくしてやっから」

「…っれが、言うか…あぁっ!」

「ったく強情だな…。じゃあ、言うまでチ○コ放置だな」

「えっ!?…ひゃぁ!」

 

 

胸のタオルはそのままに、土方は泡のついた手で背中を擦りだした。上から下へゆっくりと手を下ろしていき、

引き締まった臀部に到達すると銀時が悲鳴めいた声を上げる。

 

 

「どうした?気持ちよかったか?」

「っぜんぜん!」

「そうか…」

「ひあっ!」

 

 

銀時が素直にイイと言えないと分かっていて土方は問う。

土方の手は座っている銀時の、少しだけ見える割れ目を這っていた。尾てい骨の辺りを強めに押すと、

銀時の身体がビクンと跳ねた。土方は後ろから銀時の胸を抱いて、尻を責め続けた。

 

 

「もっ…ダメ!ひじかた…触っ、て!」

「…気持ちいいと認めるか?」

「認める!気持ちいい!イイから、早く!」

「分かった…」

「ああっ!!はあっ!…も、イク!!あああっ!!」

 

 

遂に陥落した銀時は土方の手によってあっけなく白濁を吐き出した。

 

達したことでぐったりしている銀時の身体の泡を洗い流すと、土方は銀時を立たせた。

 

「えっ…なに?」

「そこの壁に手ェついて、ケツをこっちに向けろ」

「まさか…ここで最後までヤる気?」

「当たり前だ。あんなエロいもん見せられて我慢できるか!」

「エロいって…テメーがヤったんだろ!」

「いいから手ェつけよ。石鹸は流したから滑らねェだろ?」

「わ、わかったよ…」

 

渋々銀時は土方に従った。

 

土方は何処からか潤滑剤を取り出すと、銀時の後孔にそれを塗っていく。

 

 

「あっ…て、めー…いつの間に、んなモン…」

「ナカまで石鹸でやるワケにいかねェだろーが」

「そ、いう…問題、じゃ…あっ!」

「いいから、大人しくイタズラされてろって」

「も…イタズラじゃ、ねーよ…」

「…入れるから力抜けよ」

「んっ……あっ!」

 

 

ヌルヌルした指を銀時のナカに挿入し、快楽点を擦りながら解していく。

一度達して萎んでいた銀時のモノが回復し始めたところで、土方は指を増やした。

 

 

「あっ、あっ、あっ…」

「ここがイイのか?」

「んっ!…あっ、いいっ!きもちいっ!」

 

 

二本の指でナカから性感帯を刺激され、銀時は膝から崩れ落ちてしまった。

 

 

「おい…ちゃんと立ってろよ」

「も、むりだって…」

「仕方ねェな…」

「えっ!うわっ!ちょっ…待っ!…ああっ!!」

 

 

へたり込んだ銀時を抱えて浴槽に入ると、土方は胡坐をかいた自身の上に銀時を座らせた。

土方に後ろから抱えられて、銀時はズブズブと奥まで土方を飲み込んでいく。

 

 

「あっ…あぁぁ…」

「はぁ…おい、全部入ったぞ」

「わ、かってる…あぁっ!待っ…まだ!」

「待てるかよ!」

 

 

奥まで入るとすぐに腰を揺すり始めた土方に、銀時は待ったをかけるが聞き入れてはもらえなかった。

 

 

「あんっ!ああっ!」

「くっ…すげェ…」

「はぁっ!…ぁあっ!」

 

 

まもなく銀時も快楽に溺れ、土方の動きに合わせて腰を揺らめかす。

チャプチャプを湯を跳ねさせながら、二人は絶頂目指して腰を振った。

 

 

「ああっ!…もっ…ダメっ!」

「…っ!おれ、もっ…イク…」

「ぁ…あ…あぁ…っああああ!!」

「うっ…くっ!」

 

 

土方は銀時のナカに、銀時は湯船の中に吐精した。

 

 

 

*  *  *  *  *

 

 

 

「なあ土方、今日は…どうしたんだ?」

「何が?」

 

後始末を終えて浴室から出た二人は、和室に敷いてあった布団に入った。

布団の中で土方は銀時を後ろから抱き締めている。

 

「何がって…いつもより強引っつーか…ヘタレじゃないっつーか…」

「ヘタレ言うな…」

「でもよ、ホントどうしたんだ?」

「まあ、ハロウィンだからな」

「…イタズラ?」

「ああ。たまには俺の好きにヤってみたかった」

「いつも好き勝手ヤってる気がするけど…で、感想は?」

「言いなりになるお前っつーのも悪くはねェが…いつもの方がいいな」

「はははっ。おめーMだからな…」

「誰がMだ、誰が」

「はいはい…じゃっ、おやすみー」

「おう…」

 

 

 

こうして、恋人たちのハロウィンは更けていった。

 

 

(09.10.31)

photo by 素材屋angelo


ハロウィン土銀版後編、いかがでしたでしょうか?無駄に長いですね; 銀さんがSで土方さんがMというのが基本ですが(?)、銀さんは(夜限定で)土方さんになら強引にされるのも悪くないと思ってるといいな。

一方、土方さんは素直に言うことを聞く銀さんを「違うな…」って思うくらいのドMだったらいい(笑)。罵られるくらいでちょうどいいと思ってるんだ、多分!…私、土方さんのことも好きですよ(説得力なし;)?

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

 

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