2009年銀誕おまけ(銀土版)後編

 

 

貸切風呂から部屋に戻ると銀時は土方に殴られた。それでも懲りない銀時は、夕食会場へ行く途中に土方の腰を抱いては蹴られ、

大浴場へ行き人目を忍んで口付けしようとして熱湯をかけられた。そんなことがあって再び部屋に戻ると既に布団が敷かれていた。

二組の布団がピッタリとくっ付いて敷かれているのを、二人は暫くの間黙って見下ろしていた。

 

「おい…何でこんなに布団がくっ付いてんだ?」

「…あー、うん。まあ…その、ね?」

 

地を這うような声で訊ねた土方に、銀時は目を泳がせながら答えにならない答えを紡ぐ。

 

「………」

「ああああ…ごめんなさいィィィ!調子に乗りすぎましたァァァ!お願いだから刀は勘弁してェェェ!!」

 

無言で抜刀する土方に銀時が土下座して謝る。それでも土方は切っ先を銀時の頬にヒタヒタと当てる。

 

「ほほほほ本当にごめんなさい!反省してます!もう人前で触りません!今日、俺誕生日だから!だから許して下さい!!」

「誕生日が命日とは、なかなか洒落てるじゃねーか…」

「洒落てなくていいです!お願い!ごめんなさい!許して下さい!!」

 

謝罪の言葉を述べながらペコペコと頭を下げ続ける銀時を見て、土方の溜飲も次第に下がってきた。刀を鞘に納めると身を屈めて銀時に話しかける。

 

「…もう人前で触んねーんだな?」

「は、はい!絶対にっ!」

「じゃあ…今回は、許してやる」

「ありがとー土方!愛してるっ!」

 

銀時はガバッと起き上がると土方に抱きついた。その拍子に土方は尻餅をついてしまう。

 

「な、な…きゅ、急に抱きつくんじゃねェ!」

「えー、今は人前じゃないから触っていいんでしょ?」

「うっ…そ、それは…」

「俺、今日誕生日なんだけど…」

「うぅっ…」

 

俯いて抵抗を止めた土方を銀時はぎゅうぎゅうと抱き締める。すると土方は真っ赤になりながら、そろそろと銀時の背に腕を回した。

その瞬間、銀時は土方を押し倒した。

 

「お、おいっ!」

「もうだめ!待てない!」

 

押し倒すと同時に土方の浴衣を脱がせようとする銀時に、土方が待ったをかける。だがそんなことで止まれる銀時ではない。

 

「ちょっと待てって!」

「無理っ!貸切風呂は強制終了だったし、裸のお前がずっと近くにいたのに触れないし…」

「は、裸って…温泉に入っただけだろーが!」

「そうだよ!温泉だよ?お前と温泉で布団くっ付いてんだよ?」

「だから何だってんだ…」

「これで滾らないワケねーだろ!!」

「た、滾るって何だよ!テメーは万年発情期だろーがっ!!」

「ああそうさ!いつだっておめーのフェロモンにやられっぱなしさ!だが今夜の俺はいつもの俺ではない!」

「どこが違うんだよっ!」

「…今日は俺の誕生日だ」

 

そう言うと、いざという時の目をして銀時はじっと土方を見つめる。急に煌いた銀時に、土方は気圧されてしまい「だからなんだよ…」と

小声で言うのがやっとだった。

 

「俺は今日、多くの人に祝われてここに来た」

「…知ってる」

「お前は…祝ってくれねーのか?」

「そ、それは…」

「そうだよなー。もう貸切風呂で頑張ってくれたから、それで終わりだよなー」

「そ、そんなつもりは…」

「…祝ってくれるの?」

「も、もちろんだ」

「じゃあ、俺の言うコト聞いてくれる?」

「おう…」

 

銀時に言い包められてる気がしないでもないが、誕生日を祝いたいのは確かなので土方は素直に頷く。

 

「へへっ…ありがと。じゃあ折角だから色々お願いしたいなー」

「い、色々って…」

「ああ痛いのとかじゃないから安心して!土方と行くって知らなかったから何の道具も持ってきてないし…」

 

知ってたら持ってくんのか!と突っ込みたかったが、恐ろしい答えが返ってきそうなのでやめた。そんな土方を余所に銀時はああでもない

こうでもないと考えを巡らせていた。

 

「うーん…誕生日なんだからソレっぽいことがいいよなー。尚且つ今しかできないような…」

 

キョロキョロと辺りを見回しながら銀時は考え込んでいる。一旦は土方を押し倒したものの、今はお互い体を起こして布団の上に向かい合って座っている状態だ。

 

「えーと、うーんと……あっ、そうだ!」

 

何かを思い付いたのか、銀時は自分の荷物に向かった。

 

「コレをお前に巻いてヤるっつーのはどうだ?」

「これは…」

 

出発の際に土方の首から外し、自分の風呂敷に巻きつけた鈴付きリボンを、銀時はリンリンと鳴らした。

 

「コレを巻いて、おめーは俺のプレゼントになるわけだ」

「プレゼント…」

「そっ。でも、それ以外は普通にヤるだけ。…どうだ?」

「…本当にそんなんでいいのか?」

「おう」

「分かった…じゃあ、付けてくれ」

 

リボンを付けるのは恥ずかしいが、もっととんでもないドSな要求をされると思っていた土方はあっさり承諾する。

 

「よしっ!どこに付けるかな…首じゃあ普通すぎんだろー?うーん……あっ!」

「決まったか?って、ええっ!?」

 

銀時は土方の浴衣の裾を捲り、まじまじと股間を見つめた。

 

「土方ジュニア、キミに決めた!」

「な、なにを…」

「決まってんだろ?ココにこれを巻くんだよ」

 

股間から顔を上げた銀時は、ニッと悪戯な笑みを浮かべた。

 

「…本気か?」

「もっちろん。あっ、安心しろよ?別にきつく縛ってイカせないようにするとかじゃねェから」

「で、でも…」

「…やっぱり、祝ってくれねーんだ…」

「わ、分かったよ!好きにすればいいだろっ!」

「へへー、土方だいすき」

 

そう言って土方の下着を脱がすと銀時は再び正面に座り直す。リボンを巻かれるとばかり思っていた土方は首を傾げた。

 

「リボン、付けねーのか?」

「付けるよ。だから準備して?」

「じゅ準備って…」

「だからァー…土方の、勃たせて?」

「なっ!勃たっ…!?」

「そう。ちゃんと準備できたら、銀さんがコレ巻くから」

 

銀時は自分の顔の前で、鈴付きリボンをリンリン鳴らしてとても楽しそうである。

 

「こ、このまま巻けば…」

「いいの?そしたら勃った時にキツくなるけど?」

「うっ…!」

「そっかー、土方はMだからそっちの方がいいのかー」

「だだ誰がMだ!」

「違うの?だったら…」

「わ、分かった…」

 

土方はおずおずと自身に手を伸ばす。銀時の目の前でいたすのは恥ずかしかったが、隠れて勃たせてから「さあリボンを巻け」と

股間を晒す方が余計に恥ずかしいと思って諦めた。

 

 

「んっ…ふっ…」

 

 

軽く握って上下に擦ると土方のモノはぐんと嵩を増す。背中を屈め、時折声を漏らし、羞恥に震えながら自慰行為をする土方に、銀時の喉がゴクリと鳴った。

 

 

「はっ…くぅ……っはぁー」

 

 

甘い息を吐いて一物から手を離すと、土方は上目遣いに銀時を見る。

 

「えっ…もう終わり?」

「…これ以上デカくなんねーよ」

 

拍子抜けしたような銀時に、土方がヤケクソ気味に応える。

 

「ああ、ゴメン。そういうことじゃなくて…土方が一人でヤんの、もうちょっと見てたかったなーと…」

「ソレ巻く準備じゃなかったのかよっ!」

「あー、うん。そうだったね。じゃあ巻くよー」

「…チッ」

 

銀時は中央に鈴の付いたリボンをくるくると一物に巻きつけていく。括れの下辺りに数回巻いて、蝶結びにするとフーッと息を吐いた。

 

「よし、完璧!」

「そ、そうか?」

 

銀時は満足そうに土方のモノを眺めている。裏側の括れの下に蝶結びと鈴が来るようになっており、何とも間抜けな状態だと土方は思ったが、

銀時がいいと言うのだから仕方ない。

 

「うんうん。かわいいよー」

「……」

 

一物をかわいいと言われても全く嬉しくないのだが、満足そうに目をキラキラさせている銀時を見ると、何も言えなくなってしまう。

銀時は土方の先端をつんつんと突き、鈴を鳴らして楽しそうにしていた。

 

「おしっ、ヤるか!」

「…はぅっ!」

 

鈴を鳴らしていた銀時の指がツッと下りて裏筋をひと撫ですると土方の腰が引ける。銀時はそのまま土方を寝かせると土方の唇に自分の唇を重ねた。

 

 

 

*  *  *  *  *

 

 

 

「あっ、あっ、あっ…またっ、出る!」

「イッていいよー」

「あっ、あっ…ああっ!!」

 

 

土方は布団の上で仰向けになり、脚を大きく開いて銀時の指を二本受け入れている。指で執拗に前立腺を責め立てられ

既に二回精を放っていた。それでも銀時は手を止めず、指を更に増やして前立腺を捏ね始める。ナカで銀時の指が動く度に土方の身体は震え

チリンチリンと鈴が鳴った。

 

 

「やぁっ!!ああっ!!待っ…やめっ!!」

 

震える身体を起こして、土方が銀時の手首を掴み動きを止めさせる。

 

「なに?気持ちよくねーの?」

「そういう問題じゃ、はぁっ…ねーだろ。お前…指、だけで…はぁっ、終わらせる気かよ…」

 

途切れ途切れになりならが、土方は必死で言葉を発する。

 

「そういうつもりは…」

「じゃあもう、ヤれよ。…準備万端じゃねーか」

 

大分前から銀時のモノは臨戦態勢である。

 

「わぁお!積極的ぃ〜」

「違っ!た、誕生日だから…」

「だから?」

「だからっ…俺ばっか、じゃなくて…」

「銀さんも気持ちよくなっていい?」

「あ、ああ…」

「じゃあ、遠慮なく…」

「あっ!ゆ、ゆっくりな?」

「分かってる分かってる…」

「んっ…ああっ!!」

 

 

充分に解れた蕾に銀時の一物が埋め込まれていく。根元まで全て埋め込むと、その衝撃で土方の鈴がチリンと鳴った。

 

「これ…動く度に鳴るな」

 

銀時が軽く腰を揺らすとリンリンと鈴が鳴る。

 

「…じゃあ、はずせ」

「それはダメだよー。…鳴った分だけ俺の誕生を祝ってね」

「…考えとく」

「へっへー、じゃあ朝まで祝ってもらおうっと」

「朝ァ!?……あぅっ!」

 

言い終わるのを待たず銀時は腰を動かし始めた。括れの部分で前立腺を擦るようにすると、土方の先端から雫が漏れリボンを更に濡らした。

 

 

「ああっ!!や、やあっ…ああっ!!」

「すっげー締め付け…。そんなに気持ちいい?」

「はあっ!!…っああ!!」

 

 

ヌプヌプと抜き差しする水音と土方の喘ぎ声、そしてその間隙を縫うように小さな鈴の音が部屋に響いていた。

 

 

「あんっ!ああっ!!…ひあああっ!!」

 

 

銀時が土方の一物を握ると悲鳴に近い声が上がった。限界近い土方の身体に、更なる快感の波が襲う。

銀時は土方の腰を持ち上げて上から突き刺すように挿入した。

 

 

「ひああっ!!…ああっ、ああっ!!」

「土方ァ、入ってんの見えるー?」

「えっ?…あっ!や、やめっ!…ああっ!!…っあああ!!」

「くうっ……っ!」

 

 

前立腺を突かれると我慢することが出来ず、何度も放出して薄くなった液を自分の顔に撒き散らして土方は果てた。

その時にナカがギュルッと絡みつき、銀時も溜まらずナカに放った。

 

「うわぁ…えっろ…」

「あ?…うあっ!なに、デカく…してん、だよっ!」

「そりゃなるだろー!お前、顔射だぞ!?」

「がっ!?…テメーがこんな体勢でヤるからだろーがっ!」

「まあ、そうなんだけどね…」

「…いい加減下ろせ」

「ああゴメンゴメン」

 

繋がったまま土方の腰を下ろし、正常位に戻る。

 

「ふーっ、じゃあ…このままもう一回、いい?」

「…勝手にしろっ」

「はーい」

「あっ!くっ!…ああっ!!」

 

再び律動を始めると土方のモノも回復し、だらだらと雫を零す。暫くその状態で律動を繰り返し、土方がもう少しで達するという時に

銀時はシュルリとリボンを解くと、土方の根元にキツく結び付けた。

 

 

「やっ、やめっ!!」

「…今度こそ一緒に、ね?」

「ああっ!…はあっ!!」

「くっ…!すげェ…」

 

 

もっともっと土方のナカを味わいたくて、銀時がわざと性感帯を外して腰を動かすと、焦れたように土方のナカが蠢く。

 

 

「やあぁぁっ!…もっ、イキた…あああっ!!」

「もうちょっと…」

「はああぁぁっ!…やあっ!もっ…イカせ…っ!!」

「ふっ…!土方んナカ…ギュルッって動く。はっ…すげー…」

「あぅぅっ!お願っ…!…ひゃああっ!!」

 

 

銀時が再び快楽点を狙って突き上げる。互いにもう限界は超えていた。銀時は土方のリボンを解くと、一物を激しく擦った。

 

 

「あああっ!!イク、イクぅ!!」

「思いっきりイッて!」

「…っはああああ!!!」

「くっ…うっ…」

「あっぁぁぁ…はぁーはぁー」

「はぁ、はぁ、はぁ…」

 

 

自分の胸や腹に白濁を飛び散らせながら土方は達し、銀時もその直後にナカへ吐精して土方の上にドサリと倒れ込んだ。

 

暫くの間、はぁはぁと二人の荒い息遣いだけが部屋を包んでいた。

 

 

「はあー…すっげェ気持ちよかったァ…」

「あー…誕生日おめでとう」

「…へっ、何だよ今更」

「ちゃんと言ってなかったと思って…」

「そうだっけ?…ありがと」

「おう」

 

 

 

二人は裸のまま布団を被り、朝まで抱き合って眠った。

 

 

 

 

 

(09.10.04)

 

 


本編より長いおまけでした。…むしろコッチが本編(笑)?温泉エロと鈴エロが書けて満足です。でも後始末しないで寝ちゃったので、明日土方さんは大変なことになって、銀さんは怒られると思います;

これでも本気で銀さんの誕生をお祝いしています!銀さん、生まれてきてくれてありがとう!土方さんと末長くお幸せに!! ここまでお読み下さり、ありがとうございました。

 

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