おまけ後編
「んっ!んんっ……んぁっ!」
仰向けに寝た土方の身体を銀時は左手で撫でていく。
唇を引き結んで耐えようとする土方であったが、薬指に輝く銀色が目に入ると全身が総毛立ち、
声を抑えることができなくなってしまう。
「な、すげぇだろ?」
「っ……ん、ぁあ!」
「声、我慢すんなよ。今日は無理だって。」
「くっ……!」
日頃から土方は喘ぐのをよしとせず、声を押し殺す傾向にあった。大抵、挿入に至る頃には我慢も
限界を迎えて声を出してしまうのだが、それでも毎回、出来る限り抑えようとしていた。
しかし今日は、いつもと同じにしていてもいつも以上に感じてしまうのだ。抑えようとするだけ
無駄だと銀時は諭すもののそう簡単に考えが変わるわけもなく、土方は悔しげに下唇を噛み締めた。
「俺だってあんあん言ってんだから、気にすることねぇのに……」
「るせっ……」
「そーやって恥ずかしがる土方くんをヤるのは楽しいんだけどね……」
「このドS野ろ、あっ!」
土方が話すタイミングで銀時が乳首を摘めば、言葉は喘ぎに変えられる。土方はギロリと銀時を
睨みつけた。
「今日は優しくしたいんだよ。……だから諦めろって。苦しくなるだけだぞ。ほらっ……」
「!?」
銀時の左手に一物を握られた瞬間、土方の開き気味の瞳孔が更に開いた。
「なっ……ああっ!くっ、っ……ああっ!!」
「やべェだろ、これ。」
「あっ!っ、あ!……ああっ!!」
握られているだけだというのに、土方のモノはあっという間に弾けてしまった。更に、
「あああっ……!!」
「ただ触れてるだけなのに、ずーっと気持ちイイだろ?」
「あーーっ!!」
土方の身体は陸に上がった魚のようにビクンビクンと跳ねる。
「これさァ、ローター押し当ててる感じと似てねぇ?」
「あああ……」
「まあ、気持ちイイ範囲は大分広いけどさ。」
「ああーっ!!」
土方は碌に返事もできないが銀時は構わず話を続けていく。
「そんでね、これを動かすと……」
「ひあぁぁっ……!!」
銀時は土方のモノを二、三度扱いて手を止めた。
「おかしくなる程イイだろ?」
「あ、う……」
「あーあ……こんなトコまで飛んでる……」
「んんっ!」
土方の精液は頬まで散っていて、銀時はそれをぺろっと舐めてから軽く唇を合わせた。
「俺も土方のナカで気持ち良くさせてね。」
「ハッ、あ、あ、あ……」
銀時は土方の脚を抱えて、ゆっくり土方のナカへ入っていった。
「ハァ……お前のナカ、いつもより気持ちイイ。……俺のナカもそうだった?」
「まあ、なっ……」
「じゃあ二人で、めちゃくちゃ気持ち良くなろうな。」
「……ぉぅ。」
視線を逸らして頬を染める土方にもう一度口付けてから、銀時は土方の脚を開いた状態で下ろした。
そして銀時が枕の両脇にあった手を其々握ると、土方も指を絡めてしっかり握り返した。
互いの右手が相手の指輪の存在を確かめ、二人は満足そうに息を吐く。
「動くよ。」
「んっ。っ……く、ああっ!」
握った手に力を込めて、銀時のモノは先端を残して引き抜かれ、また奥まで戻ってくる。
「は、あっ……あぁっ!ああっ!」
「んっ、気持ちいい……」
一物が抜ける時は引き止めるかのように締まり、入る時は歓迎するかのように弛緩する土方の内部。
意識して行っているわけではないものの、それが銀時のモノを刺激することに繋がっていた。
「ああ……あ、んっ!あんっ!」
「ハァッ、気持ちいい……。土方も、いい?」
「んっ、んっ!」
僅かに目を開け、土方はこくこくと頷く。それを見留めた銀時は両手を離し、土方へ抱き着いた。
その衝撃で一物の先が土方の最奥を抉る。
「ああぅっ!!」
「あ、ゴメン。」
「急に、動くなよ……」
「だって、急にぎゅってしたくなったから……」
「何だよ、それ……」
言いながら土方も銀時の背に腕を回していく。
「ハァー……俺、土方のことすげぇ好きかも。」
「……好きだから、こういうことしてんだろ。」
「そうなんだけどさ……思ってた以上に好きだなぁって。」
「ごちゃごちゃ言ってねェで、動け。」
「はいはい……」
その口調から照れているのだということは容易に推測でき、銀時は口元を綻ばせながら律動を
再開させた。
「ああっ!ハッ、あっ、あっ……」
土方をがっちり抱き締めて、可能な限り上半身を密着させたまま腰を振る銀時。土方もまた、銀時を
きつく抱き締めて与えられる快感を享受していた。
「あっ……ああっ!ああっ!!」
「ハァッ……十四郎……」
「ぎん、と、きっ……んむ!」
普段は呼ばない下の名前に思いを乗せて、銀時は土方に口付けた。
微かに開いた隙間から舌を差し入れ、土方の口内も刺激していく。
「んぅっ!う、んむっ……んんーっ!!」
土方は震える身体を奮い起こして、銀時の腰に脚を絡めた。
もっと欲しいと強請るようなその仕種に、銀時の動きは速くなる。
「んうぅっ!!……んんっ!!んーっ!!」
激しい律動で唇が離れないよう、土方は銀時の後頭部を押さえ付けて、酸欠になるのも構わず
口付けを続けた。
「んんっ!んぐ……んっ!んっ!んっ!んっ!んっ……んんーっっ!!」
「んんんっ!!ハァー……」
土方が幾度目か分からない絶頂を迎え、銀時も土方のナカに精を放ったところで
二人は遂に口付けを解いた。
けれど、長い口付けで紅く腫れた唇が唾液に濡れて光り、その光に吸い寄せられたかのように
二人はまた口付けたのだった。
* * * * *
「あ〜……もっとヤりてェ。」
繋がりを外し、土方を後ろから抱き締めて横になった銀時が呟いた。
「ンとにテメーは……」
「素直でいいだろ?……土方は、もう疲れた?」
「疲れた。……けど、ヤりてェ。」
「ハハッ……今日はお前も素直だねぇ。じゃあ、こうしない?」
銀時は土方を身体ごとこちらに向かせて腰に手を回し、萎えているモノ同士を触れさせた。
「これなら、大して動かなくてもイケるよな?」
「今日は特に、な。」
「ってことで……」
「ああ。」
二人は左手で二本のモノを纏めて握った。
「んんんっ……!!」
「はっ……ああっ!!」
当日より少し早いクリスマスデート。
大切な記念日となったこの日、二人が眠りに就いたのは、一年で最も長いこの時季の夜が明けてから。
(11.12.19)
というわけで、せっかく買った指輪はどろどろになってしまいましたとさ(笑)。リクエストは「激しいHあり」ということだったのですが、激しくなっていたでしょうか?
本編アップしてから日にちが空いてしまったので覚えてらっしゃらないかもしれませんが、「この日」は12月20日です。本編アップした時は「クリスマス小説には
早すぎ」と思ったのですが、おまけに手間取って現実が近くなってしまいました^^; 最後の一文は「冬至が近いな」と思い付いて入れました。当初から、夜明けまで
ヤりまくる予定ではいましたが(激しいHリクですから!)本編を書いている時はそこまで考えずにデートの日を決めてました。
ウチの小説にしては長いものになりましたが、リクエスト下さったRYO様のみお持ち帰り可です。もしサイトをお持ちで「載せてやってもいいよ」という時は拍手から
でもご一報くださいませ。それではRYO様とここまでお読み下さった全ての方々へ、よいクリスマスをお迎え下さい。
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