ここからという時に神楽が帰宅


「んっ…はぁ…」
「ここ、イイのか?」
「やっ…そこ、ばっか、さわんな…あっ」

夜の万事屋和室。そこには家主である坂田銀時とその恋人土方十四郎が二人の時を過ごしていた。
だがその時、玄関の戸を叩く音がした。

「銀ちゃーん。もう寝ちゃったアルかー?」

戸を叩く音に混じって聞き慣れた少女の声も聞こえる。

「神楽!?アイツ今日は新八と一緒に志村家に行ったはずなのに…どうしよう、土方」
「どうしようって…締め出すわけにはいかねェだろ」
「そうだよねェ…」

銀時は乱れた寝間着を直し、その上から掛け布団を羽織って玄関に出た。

「あっ銀ちゃん起きてたアル。良かったネ」
「どうしたんだよこんな時間に…」
「…何で布団かぶってるアルか?」
「さ、寒いから」

まさか隆起している下半身を隠すためとも言えず、その場を適当にやり過ごして神楽を家に入れる。

「で、オメーは何でここにいるんだ?新八ん家に行ったんじゃなかったのか?」
「行ったけど、九ちゃんがいたネ」
「いたっていいだろー。女同士で楽しいお泊り会すれば」
「九ちゃんだけなら良かったけど、ゴリラが『お妙さんは渡さん!』とか言ってやって来て
そしたら九ちゃんが心配で勝手に付いてきたトージョーが『若は私が護る!』とか言って戦いになって…」
「あー…」
「結局アネゴも九ちゃんも一緒になって戦いだして、私眠いから帰って来たヨ」
「そうだったのか…。まあ、ゴリラが絡んでるんじゃ仕方ねェよな…」

銀時は和室へ続く襖を一瞥する。
襖の向こうでは、こちらの話を聞いた土方がストーカー上司のことで頭を抱えているに違いない。

「銀ちゃん、マヨはもう寝たアルか?」
「お、おう…」
「じゃあ銀ちゃんも早く戻ってあげるといいネ。私もすぐ寝るから」
「お、おう…じゃあ、おやすみ」
「おやすみヨー」

神楽が自室(押入れ)に入るのを見届けてから、銀時は和室に戻った。


「オメーの上司が原因の一部じゃ仕方ねェよな…」
「近藤さん、何やってんだ…」
「あのさァ…これ、どうする?」

銀時が包まっていた布団を剥ぐと、寝間着の上からでもはっきりと変化の分かる股間が見える。

「神楽と話してる最中も、全く萎える気配なかったんだけど…」
「…まともに会うのは一ヵ月ぶりだったか?」
「そうなんだよねー。今日は朝まで付き合ってやろうと思ったのに…」
「ガキと一緒に暮らしてるんだ。そういうこともあるだろ」
「まあね」
「とりあえず今日は一回ヌいて終わりにしようぜ」
「そうだな」

二人は互いのモノを握り、扱いてイカせて床に就いた。



*  *  *  *  *



三十分ほど経過した頃、土方が起き上がり襖に手を掛けた。
その背中に向かって銀時が声を掛ける。

「どこ行くんだ?」
「…厠」
「もしかしてお前…」
「ちょっ!」

背後から抱き付き、銀時は土方の股間を握る。

「やっぱりな…。厠で一人でヌくつもりか?」
「そうするしかねェだろ」
「…んなコトはさせねェ」
「お、おい…っ!?」

銀時が更に身体を密着させると、土方の尻に硬いモノが当たる。

「ぎぎぎ銀時お前…」
「なに焦ってんだよ…。別に突っ込ませろっつーんじゃねェよ。俺も同じ状況だからヤろうぜって言ってんの」
「ヤるって…チャイナがいるのにか?」
「うん。布団被って静かにヤれば神楽に聞こえない…と思う」
「…本当にいいのか?」
「何だよ…。嫌なのか?」
「嫌じゃない!お前がいいなら是非ともヤらせて下さい!」
「ちょっ、静かにしろって!」
「わ、悪ィ。つい…」
「気を付けろよ。じゃあヤるぞ」
「おう…」

先程まで銀時が入っていた布団に二人で潜り込み、土方が上になって互いの服を脱がせ合う。


「んっ、んっ!」


唇を合わせながら土方が銀時の胸を撫でると、銀時は土方の肩を押して唇を離す。


「銀時?」
「そういうのはいいから、早く繋がろうぜ」
「い、いいのか?じゃあ…」

「んあっ!」


土方の指が後孔に触れた途端、銀時は思わず声を上げてしまう。


「おっおい。声出すなって…」
「ごめっ…もう大丈夫だから」
「じゃあ続きするぞ?」
「うん
…んんっ!んんっ!」


ご無沙汰だった上に先程ヌき合った時に触れられなかった銀時の後孔は、常より敏感に快楽を拾い上げる。
銀時は両手を口に当てて声が漏れないようにした。


「んっ!んんー!んんっ!!」
「もう二本楽に動く…入れてもいいか?」
「いいよっ…」



土方は銀時を裏返し、腰を高く持ち上げてゆっくりと挿入を始める。
その間、銀時は枕に顔を押し付けて声を出さないように耐えていた。


「動くぞ…」
「待って!
あっ…ダメ…動くな!」
「動くなって…お前のナカ、ヒクヒク動いてて我慢できねェよ」
「勝手に動くんだって…
あっ、ヤバ…イキそ…」


待望の刺激に銀時の身体は過剰なまでの反応を示し、土方のモノに絡みついていく。


「もう限界だ。動くぞ…」
「待っ
…んんんーっ!!」


土方のモノが中程まで抜けた時、先端が前立腺を掠めて銀時は達してしまった。


「ハァッ、ハァッ……だから、待てって…」
「すげェな…。だが俺はまだだから付き合ってくれよ」

「ちょっ…んんっ!」


土方が再び動き始めると、銀時は枕に突っ伏して声を押し殺すしかできなくなる。


「んっ!んっ!んんーっ!」


ギリギリまで我慢していた土方もすぐに限界が訪れる。土方は律動を速めた。


「んっ!んっ…んんっ!」
「っ…」
「んんっ!ぷはっ…んんっ!んんんーっ!!」
「…くうっ!!」


銀時は本日三度目の絶頂に達し、土方もその直後に果てた。

そして二人は漸く安眠できるのであった。

(10.02.19)

photo by素材屋angelo


全然静かにできてないですね^^; 翌朝、神楽ちゃんに「そんなにヤりたいならホテル行けよ、バカップルが」とか言われると思います。

どうでもいい話ですが実はこれ、以前書いた銀土小説の土銀版のつもりだったんです。でも完全に別物になってしまったのでタイトルも変えて新作としました。

スイッチが入ると周りを気遣う余裕もないエロエロな銀さんが好きです。土方さんよりエッチに積極的だと萌えます(笑)。 ここまでお読み下さり、ありがとうございました。

 

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