土方さんとジャンプ
「タマときたらお次は棒(コイツ)だろ」
「鬼とランデブー決めこんでくる、めかしこんでくれや」
「まだまだ足りねェェ。もっとビンビンにかたくなるまでよこせぇぇぇ!!」
「おい銀時…いくら最近俺と会えなくて欲求不満だからってこんな大勢の前でこれはナイだろ…」
「はっ?何言ってんの?」
「だからココだよ。お前ェよ…こんな所で俺とヤりてェなんて叫ぶこたァねーだろ?」
土方の手には週刊少年ジャンプ新年第1号。どうやら今週の銀魂を読んでいるようだ。
「おいおい土方…ちゃんと読めよ。俺がいつお前とヤりてェなんて叫んだんだよ」
「叫んでんじゃねェか…。めかしこんで俺とランデブーでビンビンになるまで欲しいんだろ?」
「ったく…お前はどこの中二ですかァ?これは俺が鬼に立ち向かうっつー、主人公らしい格好いいシーンなんだよ!」
「だから、この『鬼』っつーのは俺のことだろ?名前を呼ぶのが恥ずかしかったのか?そうか、そうか…」
「ああ、恥ずかしいな。お前が恥ずかしいよ。何で名前で呼べねェからって『鬼』になんだよ」
「みんな俺のことをそう呼んでるぞ。…鬼の副長ってな」
「…ハァー。こっちの鬼も退治する力をもらっとけば良かったな」
銀時が溜息を吐く横で、土方は珍しくジャンプを楽しそうに眺めていた。
(09.12.09)
冒頭にも引用した、本誌の銀さんのセリフに「ふおぉぉぉっ!」となって書いたものです。銀さんが「鬼」と言った時、鬼の副長と呼ばれる彼を思い浮かべたに違いないと…。
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