「あ、あのさァ…マジでヤんの?」

「あぁ?嫌だったら帰れっつってんだろ!」

 

ついに俺たちは布団が敷いてある薄暗い部屋に入っちまった。

何でこんなことになってんだ?…いや、連れてきたのは俺だけど!

 

「別に…嫌じゃねェけどよ…」

 

そこは嫌がれよっ!…でも何で俺はコイツが嫌がらねェことにホッとしてんだ?

こうなったらヤるしかねェ!ヤって、この熱がどこから来るのか確かめるしかねェ!

 

俺は万事屋を抱き寄せて唇を重ねた。

 

 

「えっ…ちょっ!…んうっ」

 

 

一旦口を離すと万事屋は何か言おうとしていたが、それを無視して都合よく開いた口内に舌を捻じ込む。

逃げを打つアイツの舌を絡め取ると、観念したのか抵抗が止んだ。

チュクチュクと音を立てながら舌を絡め、上顎を刺激すると万事屋が「んんっ!」と声を漏らしながら俺の着物をキュッと掴んだ。

…こんな仕草を可愛いと思っちまう俺は、どこかおかしいのかもしれん。もうなるようになれ!

俺は万事屋を布団の上に押し倒した。

 

 

「ちょっ…ちょっと待てって!」

「あぁ!?ここまで来といて待てるワケねェだろ!」

「おいおい瞳孔開いてますよー」

「気にするな…いつものことだ」

「いや、いつもより恐ェって!…あっ、待てって!帯を解くなァ!」

「……」

「あっ、待ってくれる気になった?」

「テメーの服は脱がすのが面倒だ。テメーで脱げ」

「はぁ!?俺は待てって言ってんだろ!」

「嫌じゃねェって言っといてテメーは…」

「い、嫌ではねェけど…急にこうなってる理由が分からん」

「理由?んなモン俺も分かんねェよ。だが…ヤれば分かる気がする」

「そそそそんな曖昧な理由でヤっていいの?」

「大丈夫だ!それに、さっきのキスだって悪くなかっただろ?」

「そっそれは…まあ…」

「だったらこの先も平気なはずだ!…おらっ、とっとと脱げ」

「わ、分かったよ…つーか、俺が下なワケ?」

「当たり前ェだろーが。俺がヤるために連れて来たんだからよ」

「ああ、そーですか」

 

ブツブツ言いながらも万事屋は着物を脱いでいく。

…男の着替えなんて珍しくもねェってのに、やたらとドキドキするのは何故だ?

そんなことを考えてるうちに、万事屋は下着一枚になった。

それにしても、いちご柄のトランクスとは…どこまで甘いモンが好きなんだコイツは。

 

「…黙って見てねェでテメーも脱げよ」

「お、おう…」

 

俺も自分の帯を解いて着流しを脱ぎ、下着一枚になる。

お互い下着姿になったところで再び万事屋を押し倒し、覆い被さってもう一度唇を重ねた。

 

 

「んっ…ふっ……んぁっ!」

「…こんなトコも感じんのか」

「っるせェ」

 

 

口付けたまま手を滑らせて胸の飾りを撫でると、万事屋から甘い声が漏れた。

そのままソコを撫でたり摘まんだりしていると、徐々に硬くなってくる。

それと同時に、下の方も硬くなってるようだ。俺は口付けと胸への愛撫を続けた。

 

 

「…んふっ……ふぁっ!…あっ、んんっ!」

「おい…コッチも触ってほしいか?」

 

 

コッチと言いながら、内腿の辺りをスッと撫でると万事屋の腰が揺れた。

 

 

「あ……は、やく…」

「まあ、待て。もうちょっと楽しもうぜ」

 

 

焦れて腰を揺らめかせる万事屋を無視して、俺は胸の飾りへ吸い付いた。

男の乳首なんか吸って何が楽しいのかと思うが…小さな粒のコリコリした感触が舌に当たるのは、意外に楽しい。

夢中になって舐めたり吸ったりしていると、万事屋が自分の腰を俺の脚に擦りつけてきた。

 

 

「おいおい…テメー、下着まで濡れてんじゃねェか」

「だ…から、はやくって…」

「分かった分かった。今脱がせてやっから…」

 

 

俺は万事屋のトランクスのゴムに手を掛けると一気にズリ下ろした。

ぷるんっと万事屋のモノが飛び出て先走りを辺りに撒き散らす。

どうみても、もうすぐイキそうだ。

 

 

「オメー、乳首だけでイケんじゃねェの?」

「はっ…んなワケ、あるか…あっ!」

「いやいや…既にイキそうじゃねェか」

「い、からっ…はやく、さわっ…て!」

「とりあえず、どこまでイケるか試してみようぜ」

「えっ?あっ…そこはっ、もうっ…いいからっ!あぁっ!」

 

 

片方の乳首を舐めて、もう片方を指で摘まむと先走りが更に溢れてくる。

コイツ…絶対ェに乳首だけでイケる!そう確信した俺は乳首だけを執拗に責め立てた。

 

 

「あっ!…もっ……願いっ!…イカせっ、あぁっ!」

「おら…もうちょっとでイケるって」

「だから、ムリっ……えっ?…うそっ!あっ、待っ…ヤバっ…出っ!……ああっ!!」

 

 

チュウッと強く吸って、片方を爪で軽く引っ掻いてやると遂に万事屋のモノが弾けた。

達した万事屋は、信じられないとでも言いたげな顔をしていた。

 

 

「…イケたじゃねェか」

「マジ…かよ。…サイアクだ」

「何でだ?気持よかったんだろ?最高じゃねーか」

「…るせェ。…あっ、ちょっと、ドコ触ってんだよ!」

「ああ?テメーばっか気持よくなってんじゃねェよ。早く入れさせろ」

「うわぁマジでか…あっ、待って…ソコ、ああっ!」

「オメーこっちでもイケそうだな」

「やめっ!ああっ!…待っ、ああっ!」

 

 

万事屋はケツに指突っ込まれても凄ェよさそうにしてやがる。コイツ、敏感すぎるんじゃね?

さっき萎えたモノも復活して、またダラダラ先走り零してるしよ。

 

 

 

 

結局その日万事屋は、指突っ込まれて一回、俺のモノ突っ込まれてもう一回と、合計三回も直接触らずにイッた。

そして俺は、遂に気付いちまったんだ。

 

(09.09.23)


肝心な所を端折ってすみません!でも、土方さんは何かに気付いたようです。次で無自覚土方さん、完結です。どうぞ