後編


ナカの感覚でことの次第を理解した土方は気にする様子もなく、銀時のモノを抜いてゴムを外す。

「あの…ごめん」
「は?何を謝ってるんだ?」
「だって…先にイッちゃった」
「次、頑張ればいいだろ」
「えっ…と、トシ!?」

土方は妖艶な笑みを向けてから、銀時の一物をパクリと咥えた。
それを銀時は慌てて引き剥がす。

「トシ…えっ、なに!?」
「何だよ…」

口淫を邪魔されて、土方はあからさまに不機嫌な貌をする。

「えっ…なんで、俺の…」
「何でって…次は頑張るんだろ?」
「そうだけど…何で口?」
「いつも俺のはやってるくせに…ダメなのかよ」
「ダメじゃない!すげェ嬉しい!けど…トシは嫌じゃないの?」
「嫌ならやらねェよ。…じゃあ、続けるぞ」
「うん…」

土方はもう一度銀時の一物を口に含み、唾液を絡ませながら啜っていく。

(トシの口、すげェ気持ちイイ…)

初めてされた口淫に、銀時のモノは一気に回復する。

先端から漏れた先走りも、土方は自分の唾液と一緒に啜った。


「トシっ、気持ちイイ…」
「んっ…」


鈴口を舌先で舐めながら、一物全体を強く吸うと銀時の腰が震える。


「トシ、もういいよ」
「………」


このままでは土方の口内に吐精しかねないと、銀時は終了を告げるが、土方が口を離す気配はない。
それどころかますます激しく舌や手を動かし始めた。


「とっトシっ!もう、出ちゃうから…」
「んー…」
「あっ、やばっ…トシ!もっ、本当に、だめっ!」
「んっ、んっ、んっ…」
「トシっ!くっ…ぁ…はぁっ!!」


銀時は耐え切れずに、土方の口内に射精した。そして土方は口内のモノをゴクリと飲み込んだ。

「トシ…何して…」

唇についた精液を拭い、土方はなぜか勝ち誇ったようにフフンと笑った。

「ぎんがいつもやってるコトだろ?」
「でも…トシのはおいしいもん。俺のはマズそうだけど」
「どっちも一緒だろ…。まあ、でも、ぎんがエロい味っつったのは分かる気がするな」
「あ、そう?」

自分の不味いモノを土方に飲ませてしまったと焦っていた銀時であったが
悪くない土方の反応に、徐々に嬉しさが込み上げてくる。

「ぎん…お前、相変わらずすげェな」
「え、何が?」
「それ」
「あっ…」

土方の視線の先には再び元気を取り戻した銀時の一物。
自身の精液が土方の体内に入ったことで嬉しくて興奮しているようだ。

「あの…今度は、トシの中で…」
「ああ」

土方もそのつもりだったので、コンドームを渡してゴロリと仰向けになる。

「っ!」

本日初めて土方の裸を正面から見て、銀時は一瞬動きが止まった。
完勃ちした一物は、刺激を求めて先端から滴を零しながら震えていて
一度銀時のモノを受け入れた後孔は、物足りなそうにヒクヒクと開閉を繰り返している。
そして熱の籠った瞳で見つめられ、銀時は一気に限界が訪れる。

(ダメだっ!トシの顔とかチ○コとかエロすぎ!めちゃくちゃにしたくなる!)

銀時は慌てて土方を裏返した。

「今日は、後ろからなのか?」
「う、うん…」
「分かった」

土方は銀時に尻を向けて四つん這いになる。
銀時はその後孔に自身の先端を押し付けて、グッと腰を進めた。
その瞬間、銀時の中で何かがぷつりと切れたような気がした。


「あぁっ!あぁっ!あぁっ!」


挿入と同時に銀時は激しく動きだす。


「ああっ!あぁっ!」
「トシ、ゴメン!もう…止められないっ!」


我慢に我慢を重ねてきた銀時の理性の糸が、とうとう切れてしまったのだ。


「あぁっ、いいっ!そこっ!」
「えっ?」


激しい交わりを続けてきたのは土方も同じで、今更緩い刺激だけでは満足できない身体になってしまっていた。
待ち望んだ刺激が漸く与えられ、土方の身体は歓喜する。


「ああっ!そこっ、もっと!」
「ここ、いいの?」
「いいっ!あっ、あっ…あぁっ!」


土方の許しを得て、銀時は遠慮なく腰を振る。
それに応えるように土方も喘ぎながら腰を揺らした。


「ああっ!ああっ!ああっ!ああっ!!」
「トシっ…」



*  *  *  *  *



「ごめんなさいィィィ!」

行為を終え、シャワーを済ませると銀時は土方に土下座する。

「…何で謝るんだよ」
「だって、疲れないようにするって言ったのに…」
「ダメなら止めるって約束だっただろ。…止めなかったんだから、大丈夫なんだよ」
「でも俺、トシがダメって言っても止まれなかったと思う」
「だからあれくらい平気だって言ってんだろ」
「本当に?」
「…俺はそんなに体力ないように見えんのか?」
「あっ、そういうわけじゃないよ!」
「だいたい…今日は自力で風呂に入れたじゃねーか」
「あっ、そういえばそうだね」

いつもはそのまま気絶するように眠ってしまうため、銀時が土方の身体をキレイにしている。
しかし今日は緩やかな前戯のおかげか、自分で浴室へ向かう元気があった。

「じゃあ…今日くらいなら、大丈夫?」
「そうだな。…もしかして、ぎんは足りねェか?」
「あ、いや、そんなことないよ」
「本当か?」

今度は土方が疑う番である。
散々意識を飛ばすまでヤられていた土方としては、今日のような交わりで銀時が満足するとは思えなかった。

「本当だって!そりゃあ、途中でもっと色々したいとは思ってたけど…でも今はスッキリしてるんだ。
多分…我慢して我慢して我慢してから最後に暴走したせいだと思う」
「ハハっ…暴走か。そこまで我慢しなくてもよかったのによ…」
「だって、トシに負担かけたくなかったんだもん」
「ありがとな、ぎん」
「ゴメンね。今度はもっと上手くできるように頑張るから。トシが気持よくなって、疲れすぎないような…」
「ぎんは今でも充分上手いと思うぞ」
「本当?」
「ああ」
「良かった」

銀時は満面の笑みで土方を抱き締め、土方も銀時の背にしっかりと腕を回した。

二人は久しぶりに穏やかな気持ちで相手の体温を感じていた。
この日は抱き合ったまま眠りに就いたのだった。


(10.05.12)


ぎんとトシは漸く互いに満足できるエッチができました。というわけで、このシリーズはここで一旦終了です。「一旦」ということは、そのうち続編があるかもしれないということです(笑)

先のことは何も考えていないもので…。痛々しいMロメロパーク妄想から始まったシリーズでしたが、何も知らなかった銀さんも、土方さんが驚くほどの知識と技術を身に付けることになりました。

それでも最初から変わっていないのは互いを「好き」という気持ちです。この二人は末長く幸せになることでしょう。ラブラブでエロエロな二人をここまで見守って下さった皆様、ありがとうございました。

またどこかでぎんとトシにお会いしましたら「考えなしにシリーズ終了とか言っちゃって」とせせら笑って下さいませ^^

追記:リクエストもいただけたので復活しました。

 

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