後編
「…もしもし」
『トシ、準備できたよ。電話も持ってきたし、服も脱いだ』
「そうか…」
『あのさァ、寒いから布団の中入ってもいい?』
「好きにしろ。…もしかして全部脱いだのか?」
『あれっ、ダメだった?』
「ダメじゃねェけど…アソコ触んのに全部脱ぐ必要ねェだろ」
『あっそうか。じゃあ上だけ着る』
電話口から暫くの間ゴソゴソと音がして、それから再び銀時の声が聞こえる。
『着たよ〜』
「ああ。…ティッシュはあるか?」
『箪笥の上にあるけど?』
「じゃあそれを手元に持って来い」
『なんで?』
「…出したモンを拭く時に使うんだ」
『なるほど〜』
『持ってきたよ〜』
「…じゃあ触れ」
『どこを?』
「どこでもいいから」
『そんなこと言われても…』
「……とりあえず握れ。そんで、握ったまま上下に動かせ」
半ばやけになって土方は銀時に指示を出す。
『ハァ、ハァ…トシ、気持ちいい…』
「…良かったな。徐々に手を速くしていけば出るから…じゃあ、切るぞ」
『待って!出るまで切らないで!』
「もう一人で大丈夫だろ?」
『分かんない!もしかしたら一人で出せないかもしれない!』
「…分かった。最後まで付き合ってやるから手ェ動かせ」
『うん!』
銀時の荒い息遣いと衣擦れの音を聞きながら、土方は電話を持っていない方の拳をギュッと握った。
『トシ、トシ…』
「…気持ちいいか?」
『うん。…あの、先っちょの方、いじっちゃダメ?』
「ダメな所なんてねェから、いい所全部触れ」
『分かった…んっ!ハァ…気持ちいい』
「………」
土方は知らぬ間に溜まっていた唾をゴクリと飲み込んだ。
『ハァッ、ハァッ…ト、トシッ!』
「…イキそうか?」
『うんっ。もう、出る…いい?』
「ああ、イケよ」
『うんっ…くっ、あっ!…ハァー』
満足そうに息を吐いた後、ゴトッという音となにやらゴソゴソしている音が聞こえた。
おそらく銀時が受話器を置いてティッシュで後始末しているのだろう。
『トシ、俺、自分で出せたよ。チ○コも元に戻った』
「良かったな。…じゃあ、もう寝ろよ」
『ああ。…仕事の邪魔してごめんな』
「気にすんな」
『本当にありがとう。またウズウズしたら今みたいにすればいいのか?』
「ああ。…でも、一人の時だけだぞ」
『分かってる。ちゃんと隠れてするから。…でも、本当はトシに触ってほしいな』
「…あと二日で会えるから」
『二日後は朝から空いてるんだよね?』
「ああ。朝、仕事の指示を出したらそっちに行く」
『待ってるよ。…じゃあ、おやすみ』
「おやすみ」
通話を終えた土方は机の上の書類をそのままにして、敷いてあった布団に潜り込んだ。
* * * * *
「ちっ…」
自分でも何に向けてだか分からない舌打ちをし、土方は下着をずらして一物に触れる。
土方の一物は既に完勃ち状態であった。
銀時が自分に促されながら自慰行為をしたことは、土方の身体を熱くするのに充分な刺激だった。
「ハァッ、ハァッ…」
緩く握った右手で竿を扱いていくと、あっという間に射精感が込み上げてくる。
土方は扱くスピードを上げた。
「ハァッ、ハァッ、ハァッ、ハァッ……うっ!」
堪えることなく精を吐き出したものの、身体の火照りはまだ治まってはくれない。
(くそっ…アイツのせいだ)
土方は先程まで電話していた相手を心の中で睨みつけ、精液に濡れた指で後蕾に触れた。
「ハァー…くっ!」
息を吐いて身体の力を抜き、ゆっくりと中指を挿入していく。
(もう、こっちがないと足りねェな…)
数日置きに抱かれ続けた土方は、前だけの刺激では満足できない身体に変えられてしまっていた。
「ハァッ、ハァッ…んあっ!」
指先が前立腺を通過した時、強い快感を覚えて土方は思わず声を上げてしまう。
布団を頭まで被り、歯を食いしばって声を漏らさないようにしながら前立腺を捏ねていく。
「んっ、くっ…ぁ、くっ…」
土方は指を二本に増やして快楽点を突いた。
「んあっ!あっ、あっ、あっ…」
敏感なナカで指を動かし続けると、次第に頭がボーッとして何も考えられなくなる。
土方は声を抑えることも忘れて夢中で指を動かし続けた。
「はぁ…あっ!くっ…ああっ!」
二本の指でナカをかき混ぜていても徐々に物足りなくなり、土方は空いている手で一物を擦りだす。
一物からはトロトロと先走りが漏れていた。
「あっ…ぎ、ん…ぎんっ!」
恋人に抱かれていることを想起しながら、激しく両手を動かす。
「くぅっ…あっ!んんーっ…はあっ!!」
ビクンと身体を震わせて、土方は本日二度目の絶頂を迎えた。
(あと二日か…)
自分の身を護るため、一週間は銀時に会わないと決めた。
土方は、その決心が揺らぎかけていることを自嘲するかのようにフッと笑って眠りに就いた。
(10.02.28)
銀土で土方さんの一人エッチをまともに書いたのは初めてかもしれません。淫乱副長にしてしまってすみません^^;この土方さんは、「楽しいエロが好き」と言ったメロトシが元ネタですから!
そしてメロぎんはつい最近「いじる」や「出る」という言葉を覚えたので、いじって出してもらいました(笑)。…まあ、この話ができたのはメロぎんが変な言葉(?)覚える前なんですけどね。
この日から二日間、土方さんは銀さんといたす日を心待ちにしていたはずです。二日後は激しくも楽しいエッチになるかもしれません^^ この次のぎんトシシリーズでは、二日後の話を書くか
二日後のことは皆様のご想像にお任せして別の話にするか迷い中です。 ここまでお読みいただきありがとうございました。
追記:二日後の話書きました→★
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