後編

 

銀時はベッドに腰かけ、その目の前には後ろ手に縛られた土方が膝立ちになっていた。銀時は土方の顎をクッと持ち上げ

視線を合わせて言った。

 

「とりあえず…お口でして?」

「わ、分かった…………………おいっ」

「ん?どうしたの?」

「口でしてやるから脱げ」

「土方が脱がせて」

「チッ…しゃーねェな」

 

舌打ちひとつして、土方は銀時のズボンに手を掛け、ボタンを外してファスナーを下ろした。

 

「ちょっと待てェェェ!」

「…んだよ、うるせェな」

「今のおかしいだろ!『土方は銀時のズボンに手を掛け…』ってオメーの手は縛られてんだぞ?しかも後ろで!

冒頭にもそう書いてあったじゃねーか!たった何行かで設定忘れんなよ!」

「誰に言ってんだ、誰に」

「…って何で解けてんのォォォ!!おまっ、ベルトはどうした、ベルトは?さっきまでお前の手を縛ってただろーが!」

「安心しろよ。テメーのベルトだから引き千切っちゃいねーよ…」

「そういう問題ィ!?」

「何が不満なんだよ…テメーが脱がせろっつーから、ベルト解いて脱がせたってのによ…」

「も、もしかしてお前…縄抜けとかできんの?」

「当然だろ」

「あー、もうっ!また副長スキル発動かよっ!」

「何だよ副長スキルって!縛らせろっつーから縛らせた、脱がせろっつーから脱がせた…何がいけないんだよっ!」

「その態度が気にくわねーんだよ!手ェ縛られて『脱がせろ』って言われたら、口使ってファスナー下ろすとか、

涙目になりながら『できません』とかいう所だろー!俺は…いや、全国の銀土ファンの皆様は、オメーが恥辱に耐えながら

俺の言うことを聞く姿が見てェんだよっ!」

「知るかァァァ!お前の言うことを聞かなきゃなんねー時点で既に屈辱に塗れてるわァァ!」

「ああーもういいっ!とにかく、もう一回縛るから手ェ後ろに回せ!今度は俺がいいって言うまで解くんじゃねーぞ」

「…まだやんのかよ。つーか、お前のモノ…この状態でよく萎えねェな」

「るせェ…」

 

銀時は再びベルトを手に取ると、先程よりは複雑に土方の手に絡ませて結んだ。

 

「よしっ、これで…も、解けるんだろ?」

「まあ、解こうと思えば…」

「…思うなよ」

「分かってる」

「じゃあ…銀さんのパクッっと咥えちゃってェ」

「チッ…」

 

 

悪態を吐きながら土方は大きく口を開けて銀時のモノを咥え込んだ。

 

 

「んっ、んっ……やりにくい…」

「ははっ…そのために縛ったんだから頑張ってー」

「…くそっ」

 

ベッドに腰掛ける銀時の前で正座をして、銀時のモノを口に含み、頭を上下に動かして口淫を施していく…

後ろ手に縛られているため体勢が不安定で、早く動くと前のめりに崩れてしまいそうになり、普段よりもゆっくりと

慎重に土方は動いていた。

 

 

「はっ…なんだか焦れったいな。もう少し早く動いてもいいよ…」

「だったら手ェはずせよ…」

「それはダメ。イカせてくれるまではずさねーから」

「…やればいいんだろ、やれば」

「よろしく〜」

 

 

土方は一度銀時のモノから口を離すと、身を屈めて下から上に裏筋をツッと舐める。何度か上下した後に袋を口に含んで

唇で柔らかく噛む。そうしてまた下から上に舌を滑らせると、頭の部分をパクリと咥えた。

 

 

「んっ…気持ちいーよ」

 

 

銀時のモノをちゅうちゅうと吸いながら先端を舌で刺激すると、ドクリと脈打って質量が増す。それと同時に先走りが滲み出るのを

土方は零さないように舐めとっていく。

 

 

「やっべ…もうイキそ…っ」

 

 

喉の奥まで銀時のモノを咥え、頭を上下に動かしながら舌で全体を刺激する。

銀時は呼吸を荒くしながら、土方の艶やかな髪を撫でていた。

 

 

「んっ、んっ、んっ…」

「くっ…もうイクっ!」

「んーっ…」

「くっ、はぁっ!はぁー……飲んで」

「……」

 

 

銀時は両手で土方の頭を固定すると、土方の口内で精を放った。そのまま己のモノを土方の口から抜き取り、土方の顔を上げさせた。

土方は銀時と目が合うと顔を顰めながら口の中のモノを嚥下した。

 

「よくできましたー」

「まじぃ…」

「おいしい、もっとぉ〜とか言わせりゃよかったかな」

「誰が言うかっ」

「今日は言うこと聞いてくれんだろ?次は何しよっかなー」

「…まだやるのかよ」

「もっちろん。漸く調子が出てきたしね…んー、そうだな…とりあえず、手は解いてあげるから全部脱いで」

「…分かった」

「あっ…自分で外すのね」

 

土方は手に絡まっているベルトを外すと、自分の帯を解き、着流しも下着も脱いで一糸纏わぬ姿になった。

全部脱いだのを見計らって、銀時はベッドをポンポンっと叩いた。

 

「ここに座って。…壁に凭れかかった方がいいか?それとも枕を背中と壁の間に挟んどくか?」

「何をするんだ?」

「はいコレ」

 

そう言って銀時が手渡したのは二人にとって必需品となっているローションである。

だが、それを渡されたところで何をすればいいのか分からない土方は、首を傾げて銀時を見やる。

 

「だからー、コレ使って自分で後ろ解して」

「なっ!」

 

カァッと土方の顔が羞恥に染まった。

 

「寄りかかってた方が楽だろ?だから、壁か枕に背中を預けて…でも、俺に見えるように脚は開いてねー」

「う…ぁ…」

「終わったら俺の突っ込むから、ちゃんと解さねーと辛いのはお前だからな」

「……くそっ」

 

土方は観念して腰の後ろに枕を置いて壁に寄りかかり、指にローションを絡ませると脚を開いて手を前から回し、後孔に触れた。

入口に馴染ませるようにローションを塗ると、背中をゾクゾクしたものが這い上がってくる。

 

 

「はっ…くっ!」

「土方のM字開脚…いい眺め。それにもう勃ってんじゃん。ナニ、俺の咥えて興奮しちゃった?

AV見ても無反応だったのにすげーな、オイ」

「くっ…てめっ、あとで…たたっ、斬る…」

「はいはい……そろそろ指入れてもいいんじゃねェ?」

「…チッ。…んっ」

 

 

入口が充分馴染んだところで、指を一本挿入する。銀時のモノを受け入れなれたソコは難なく自身の指を飲み込んでいった。

そのままゆっくり抜き差しすると入口が擦れて土方の身体がブルッと震えた。

 

 

「んっ…はぁっ…」

「…自分の指でもイイんだ。なぁ…一人でヌく時って後も使ってんの?」

「んなワケ、あるか…あっ!」

「ふぅん、そうなんだ。…じゃあさ、前立腺探してみなよ。埋め込んだ状態で指曲げてさ…ちょっと感触違う所あるから

すぐ分かると思うよ。…ていうか、自分でヤってんだから気持よさですぐ分かるか」

「んっ…くっ…はぁー」

 

 

くちゅくちゅとナカで指の動く音がするものの目当ての場所には辿りつかないようで

銀時は土方の目の前で自分の指を曲げ伸ばししてレクチャーを開始した。

 

 

「あれっ?まだ見つかんない?もうちょっと手前かな。で、こう…指を曲げてだな…」

「くっ……あっ!」

「おっ!見つかった?」

「あ…ああっ!」

「じゃあ、指もう一本増やしてソコ擦ってみろよ」

「んっ…ああっ!」

 

 

指を二本に増やし再びソコに触れると強い快感が土方を襲った。あまりの快感に、土方はソコを避けて後孔を解そうとした。

だが、銀時はそれを許さなかった。

 

「ダメだって…ちゃんとイイ所触んなきゃ」

「だっ…て…」

「しょーがねェな…じゃあイケたら終わりでいいよ」

「イクって…」

「もう完勃ちしてるし、そんなに時間かからねーだろ?」

「た、多分…」

「その代わり、前を触るのはナシな」

「えっ…」

「後ろだけでイッてね。イケるんなら、前立腺触んなくてもいーよ」

「くっ…」

 

ソコへの刺激なしに達するのは難しい…銀時は分かっていながら言っているのだ。だがこのまま放置されるのも辛いので

土方は二本の指でそっと前立腺に触れてみた。

 

 

「…ああっ!」

 

 

触れただけでビリビリと全身に衝撃が走る。銀時に好き勝手されている時とは異なりいつ刺激が来るのか分かるだけに

身構えてしまって余計な力が入る。羞恥と緊張と快楽が混じり合って、土方の精神は限界にきていた。

 

 

「もっ…無理。ぎん、とき…」

「ダメだよ…イクまでって言ったでしょ?…もうすぐなんだから、ほらっ」

「ああっ!ああっ!…ああっ!!」

 

 

土方の手首をグイッと掴むとナカの指が前立腺を押す。銀時は何度か土方の手首を揺すると、手を離して土方に先を促す。

 

 

「やり方分かったでしょ?後は自分でシて」

「ううっ…ああっ!ああっ!!」

「そうそう上手…お汁漏れてきたからもうちょっとだよー」

「っああ!!…あうっ!」

「あー、脚閉じちゃダメだって。ちゃんと開いてー」

「はあっ!ああっ!!」

「…もう一本増やしてみようか?」

 

 

銀時に言われるままに、脚を開いて前立腺を刺激していた土方は、一旦指を抜くと今度は三本まとめて挿入した。

三本の指でナカを刺激すると、これまで以上に強い快感が生まれた。

 

 

「あうっっ!…ああっ!ああっ!…ああああっ!!」

 

 

ビクビクと全身を痙攣させながら土方は白濁を飛び散らせた。

 

「おー、イッたイッた…気持よかった?」

「はぁっ、はぁっ、はぁっ…」

「言葉も出ないくらいヨかったんだ…じゃあ、今度は銀さんのも気持ちよくしてね」

 

銀時は未だ埋め込まれたままの指を引き抜くと、自身を土方の後孔に宛がった。

 

 

「はぁっ…待っ……っああ!!」

「待てるワケ…ないで、しょっ!あんな凄いモン見せられて…」

「やあっ!…ああっ!!あああっ!!」

「すっげ…ナカ、ぐちゅぐちゅに解れてるよ…」

「やめっ!はあっ!!ああんっ!」

 

 

 

 

 

こうして二人はいつものように明け方近くまで睦み合った。

 

(09.10.13)


尻すぼみな文ですみません。でも恥ずかしがりながら言うことを聞く土方さんが書けて満足です。拍手コメントに萌えて書き始めたはずなのに、気付いたら土方さんが副長スキル発動してました(笑)。

こういう時こそ、いつもの(?)泣き虫土方さんの出番だとは思うのですが…ついつい期待を裏切りたくなってしまう。ダメですね(^^;  ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

追記:この続き、恥ずかしがる土方さん書きました。よろしければどうぞ

 

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