※公開に不適切と思われる語句があるため、一部文字を伏せております。ご了承下さい。
おまけ
静かにホテルへ入った二人はそのまま服を脱ぎ、シャワーを浴びていよいよその時。しかし、互いに互いを押し倒そうとしたところで遂に沈黙が破られてしまった。 「何?土方くんが股を開いてくれんだろ?」
「そっちが開けと言ったはずだが?」
手紙の発言を持ち出して、どちらが受け手に回るのか、タオル一枚で啀み合う。
「銀さんとデートするのが楽しみで寝不足なんだろ?疲れてんだから大人しく横になっとけ」
「俺に全部任せるから許してほしいんじゃなかったのか?」 「てめっいつの間に……」
先刻渡したばかりの手紙の中身まで暴露された。ずっと一緒にいたのだ。読んだとすれば交代でシャワーを浴びた際。何にせよ本人がいる場所で読むなどマナー違反だと猛抗議。 「罰としてお前が掘られる方な」 「テメーのナニは罰にしかならねェくらい粗末ってことか」
「違ぇよ!つーか土方くん……」 「……分かってる」 また口論になってしまった。同じ轍しか踏めない己が情けない。対話に向かない自分達――改めて認識し、その虚しさに脱力する。銀時はベッドに俯せ、土方はその脇に腰掛けた。 「どーすんのこれ」 「……話し合いは手紙で、か?」 「今日は?銀さんの銀さんはギンギンさんになりたくてうずうずしてんだよ」 「俺だって似たようなもんだ」 恋人とホテルに一泊しておきながら、ただ隣で寝るだけなんて有り得ない。猛る熱を持て余し、それでも意固地な自分達。せめて今宵は繋がらずともできることだけと提案すれば、即座に銀時の了承も得られた。
それから二人はベッドの上で唇を合わせ、体力の続く限り、最も熱い箇所を中心に触れ合うこととなる。翌朝目覚めた時には互いの片膝を枕にして横向きに寝ており、何も出なくなったモノをそれぞれ口に含んでいたとか。
* * * * *
帰宅後、非番の土方は早速「返事」の作成に取り掛かった。 白い便箋を前にすると、心がすっと澄んでいく不思議な感覚。前夜にあれだけ頑なであったのが嘘のよう。初めて共に過ごした一夜をうっとりと思い起こしつつ筆を進めていった。 ――昨日はありがとうございました。とても幸福な時を過ごすことができました。 一つになれなかったことは残念ですが、更なる幸福が待っているのだと思うと心が踊ります。 きっと、貴方との交際を続けていくたび、この幸せは増していくのでしょう。 貴方の恋人でいられること、それ自体がこの上ない幸運です。 それに比べれば、体の繋げ方など些末な問題だと今になれば分かります。 昨夜の私は愚かでした。貴方の希望に合わせます。
――お手紙ありがとうございます。 私の方こそ、幸せで心地好い夜を過ごせたこと、感謝しています。 愛する人と共にいる、それだけで充分に得難い奇跡なのだと思いました。 あの日、私の口の中いっぱいに膨らんだ貴方のペ××で私のア××が満たされたらと 想像するだけで熱くなります。 それと同時に、あの日、指先で触れた貴方の前×腺を私のペニ×で擦ることができたらと 想像し、熱くもなっております。 どちらか一方など私には選べません。
――貴方と私の思考は本当によく似ているのだと、頂いたお手紙を読むたびに思います。 上と下、どちらも捨て難いと私も感じておりました。 この指で知った貴方の中に私の欲望を埋めたくもあり、私の口内で脈打っていた 貴方のものを埋めていただきたくもあります。 このような欲深く浅ましい私でも、受け入れて下さると信じています。 順序を決めるとしたら、じゃんけんが良いでしょうか。
――次のデートに思いを馳せ、期待に胸も股間も膨らむ毎日です。 同居人の前では何とか抑えておりますが、ふとした時に貴方の感触を思い出し、 体が疼いてしまいます。 貴方の×ナルに私の×ニスを突っ込みたい。貴方の×××をぶち込んでほしい。 そんなはしたないことを考えながら悶々としております。 お仕事はまだ忙しいのでしょうか?貴方への思いが募り、×××がはち切れそうです。
翌日、土方は返事を手に万事屋へ走った。今夜こそ、二度目のデートをするのだと心に決めて。 「こ、れ……」 「ありがと」 肩で息をしながら手紙を渡し、ここからが本番。 「時間、あるか?」 「!」 滅多に見せない煌めきを瞳に宿し、銀時は土方の腕を引いた。偶然にも今夜は一人。宿への移動時間すら惜しい。 「泊まってけよ」 「ああ」 「では……」 銀時が軽く握った拳を上げれば、土方は後ろ手で扉を閉めて同様に。 「「じゃーんけーん……」」 この日、二人は明け方まで睦み合うのだった。
(15.04.23)
手紙シリーズらしく18禁も手紙中心にしてみました。具体的にナニをどうしたのかは、ご想像にお任せします^^ ここまでお読み下さりありがとうございました。
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