ひとりの夜
ホテルに入ってシャワーを浴びてる最中に土方の電話が鳴って緊急出動。宿代は前払いして
あったから、俺だけ残ることにした。こういうことは初めてじゃねェし、仕事と俺とどっちが
大事だなんだなんて拗ねることもない。アイツが俺のことを大事に思ってんのは分かってるし、
真選組のために頑張るアイツも嫌いじゃない。そんでもって、次に会う時には今日の埋め合わせ
として美味い菓子がもれなくついてくる。
だからラブホで一人でも、寂しいとか虚しいとかって気持ちにはならない。強がりなんかじゃ
なくてマジで。
問題は気持ちじゃなくて身体の方。
元々泊まりの予定だったから、今夜は心行くまでヤりまくるつもりだった。身も蓋も無いように
聞こえるかもしれないが、そこに関しちゃ気持ちじゃどうにもならないんだよ。
ヤれないのは仕方ないと思う。だがヤっていないから身体の熱は引いてくれない。
シャワーを浴びずにとっととヤれば良かったかな……でも土方はシャワー浴びてからヤる方が
好きだし、土方が好きなシチュにしといた方が気持ち良くしてくれるし……まあ、とにもかくにも
今土方はいないんだから一人でヤるしかねェんだけどよ。
俺は全裸でベッドに寝て、右手でチンコを触りつつ、左手で乳首を摘んだ。
「んっ……」
乳首なんて、最初はちょっとムズムズするくらいだったのに今じゃ立派な性感帯だ。
開発されちゃったってことかね。
だってよー、柔らかくもねェ野郎の乳をアイツが一所懸命触ってんの見てたらキュンときちゃう
だろーが。感じてあげなきゃ可哀相かなァって……感じてあげたいなァって思っちまったんだよ。
唾液で濡らした指の腹を土方の舌に見立てて乳首をこねこね――
「ハァッ……」
乳首の神経が股間と繋がり、握ってるだけのムスコがどんどん成長していく。
俺は右手も乳首に持っていった。チンコは触んなくていいや――
土方との付き合いが長くなるにつれ、俺のムスコは単なる性感アンテナと化していた。
キスしたり、乳首触られたり、土方のモノ咥えたり……俺が興奮してますよーってのを
ひけらかすために勃つ。で、突っ込まれてイク。
チンコに直接刺激を受けるよりも気持ち良いコト知っちゃったから、フル勃起でも放置プレイ。
両方の乳首をコリコリし続ければ今度は後ろが疼きだす。
先走りを絡め、右手の中指と薬指をケツの中に入れた。
「んぁっ……」
自分で触れても声が抑え切れないくらいイイ所。ここを土方のカリで擦られるのがたまらない。
俺の身体を弄って興奮した土方のチンコでここを――
「あ、ぁぁ……」
野郎のケツ突っ込むのに必死になっちゃって、馬鹿なヤツだ。
「ハッ……あ、ぁ……」
乳首と前立腺ぐりぐりしながらイキそうになってる俺も大概だけどな。
目を閉じて、自分の手をアイツの手だと錯覚してみる。
「はぁっ!」
ンなに激しくすんなよ……テメーに触られりゃ、全部ヨくなっちまうんだから。
「んっ、んっ、んっ……」
足りない……気持ちイイけど足りない……。いいから早く寄越せよ。指なんかよりもっと太くて
熱いやつを……
「あぁっ!」
人差し指も加えて三本になった指を裂ける寸前まで開く。
「う、ぐ……」
痛ぇよチキショー……お前、興奮しすぎ……そんなに銀さんと合体したかったの?
「――っ、ああっ!」
乳首を弄っていた左手でチンコを扱く。
俺が少しでも辛い素振りを見せればアイツは即座に動きを止めて気持ちいいコトしてくれる。
おかげで入れる前にイカされることも度々だ。
「あっ、あっ、あっ!」
限界まで指を押し込んで左手を離す。この先はナカだけで、アイツのチンコだけで感じたい。
『銀時……』
耳元で名前を呼ばれる。それだけで勝手にナカがうねる。手も舌もチンコも気持ちがいいのに
声もだなんて反則だ。
「ひじかた……」
仕返しにこちらも名前を呼んでやれば、アイツのチンコがまたデカくなる。
「あ、ん……」
そろそろ限界……もうイキたい……
ケツの穴がぎゅうぎゅう絞まって指が痛い。
アイツ……こんなナカで嬉しそうに腰振ってんのか……Mだな……
「ハハッ……」
結構、相性いいんじゃねーの、なんて薄ら寒いことを考えて笑えてくる。
『余裕そうじゃねーか』
集中しろ、なんて言ってイイ所を突きまくる土方。テメーのことしか考えてないっつーの。
「あっ!あっ!あっ!」
もう……イク…………お前も、一緒、に……
「ああぁっ!!」
土方に抱き締められた時のようにチンコを手の平で圧迫し、俺はナカと外両方でイッた。
すげェ疲れた……もうこのまま寝ちまおう。先に風呂入っててよかった……
* * * * *
翌朝になると俺はちゃんとホテルの浴衣を着ていた。
着せてくれた人物はというと、何事もなかったように隣で煙草を吹かしている。
「おはよ」
「お、おう」
こっちを見ないのは、俺の恥ずかしい姿を目撃しちまった罪悪感からか?今更気にすることなんか
ねェのによー……
「カラダ、拭いてくれたんだ。ありがとねー」
「お、おう」
「今日はもう休み?」
「ああ」
「そっか」
枕元の電話で受付のオバチャンに延長を告げた。土方はぽかんと口を開けているが構やしねェ。
ちょっぴり時間がズレただけ。埋め合わせの甘味デートはいらねェから予定通りヤりまくろうぜ。
想像上の土方くんなんかに負けんなよ。
(13.05.08)
キリ番踏んで下さった方から銀さんのひとりエッチをリクをいただいて、敢えて攻め銀さんで書いたのですが、やっぱり受け銀さんのひとりエッチも書いてみたくなりました。
そして折角土方さん出てきたけれど「ひとり」がテーマですのでここで終わります。この後は、土方さんを銀さんが優しくやらしくリードしてあげたらいいと思います。
何度も言っていますが積極的な受け銀さんと、そんな銀さんに引っ張られるのも嫌いじゃない土方さんの組み合わせが好きなんです^^
ここまでお読み下さりありがとうございました。
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