トシとぎんとご奉仕と
「俺もトシに何かしたい」
「は?」
いつものように会ってすぐにホテルへ直行した二人。シャワーを浴びて裸でベッドに上がり、
さていよいよという時に銀時から放たれた一言。「何か」とは何かと首を傾げる土方。
「何がしたいんだ?」
「えっと……トシのケツにチンコ突っ込むとか!」
「いやそれはちょっと……」
「俺、トシが気持ち良くなるように頑張るから!」
「そう言われてもだな……」
恋人が自分のために何かをしてくれるのは有り難いが、そこだけは譲れない。
「嫌なのかよ」
「そういう訳ではないんだが……とにかくそれだけは無理なんだ。すまん」
「何で」
「その……それをするとこの世界が崩壊してしまうという……」
「えっ!トシのケツん中って何かあんのか?」
「色々と事情がな……」
「そうかァ……」
実のところさっぱり分からないがダメなら仕方ない。けれど、
「でも俺、トシに何かしたいんだ」
銀時の気持ちも揺らがない。
「お前の中に入れさせてもらえればそれで充分だから」
「いつもいつもトシは気持ち良くしてくれるから、たまには俺がトシを気持ち良くさせたい!」
「あー、そういうことなら……フェラでもやってみるか?」
「何それ!」
飛び出した未知の単語に銀時は期待を込めて瞳を煌めかせた。
「ナニを舐めたり咥えたり……」
「咥える!?チンコにそんなことして痛くねーの!?……トシって、もしかしてドM?」
「あ!?そんな言葉どこで覚えた!」
セックスのセの字も知らなかった銀時が何故……それを聞いたところ、くのいち始末屋と、
ドS王子こと己の部下である男の名前が挙がり頭を抱える土方であった。
「トシが痛いの好きなら頑張るよ!俺、Sの才能あるって言われたことあるし!」
「いや違ぇって!今からヤろうとしてんのは痛いプレイじゃねーよ」
もうやって見せた方が早い。見てろ――そう言って土方は銀時のモノに手を伸ばした。
何をされるのか分からず身を竦ませる銀時に「痛くしねェから」と声を掛け、半勃ち状態の
モノを裏側からべろりと舐め上げてみせる。
「う、わ……」
手で触られるのとは異なる湿った柔らかな感触に思わず腰が引ける銀時。
それを追いながら土方は銀時のモノを舌で育てていった。
「ハァ、あ、ぁ……」
「気持ちいいか?」
堅く勃ち上がり、滴を零す一物の状態を見れば明らかではあるが敢えて確認。
銀時が頷くと土方は口を大きく開けて一物を咥え込んだ。
「えっ……あぁっ!」
じゅるっと先走りを吸い出され、反射的に土方の髪を掴む。
何本か髪が抜けるのも構わず土方は唇を窄め、快感を引きずり出すように一物を啜った。
「あっ、あっ……ダメっ!もう出る!出るからっ!」
「…………」
このまま口内で、と思った土方であったが考え直して口を離す。
これは銀時に見せる手本。口内射精をするものだと思ってしまっては銀時が可哀相だ。
「あっ、ああっ!!」
土方に数回扱かれて銀時のモノは白濁液を噴出させた。
「ハァ、ハァ……あー、気持ち良かった!」
「そうか」
ほくほく顔で寝転ぶ銀時に土方も満足気。だが吐精した銀時と異なり土方の身体は高ぶったまま。
「あ、悪ィ。今度は俺がする番だよな」
「お、おう……大丈夫か?」
「大丈夫大丈夫。要は触って気持ちいい所を舐めたり吸ったりすりゃあいいんだろ?」
簡単簡単と銀時は土方の前で体を丸め、真上を向いてそそり立つ一物の先端にちゅっと口付けた。
「この辺、気持ちいいよな?」
「ああ」
根元を軽く握り、張り出し部分に舌を這わせていく銀時。
「ここ、ケツの中通るとすっげぇ気持ちいいんだ……」
熱い息を吐きながら愛おしむように一物を舐めていく。そんな銀時の髪を土方はふわりと撫でた。
「また大きくなった……」
嬉しそうに言って銀時はあんぐりと口を開け、一物を咥える。
「うっ……ゲホッ!」
しかし、喉の奥まで咥えすぎて嘔吐いてしまった。
「大丈夫か!」
「へ、き……ちょっと、噎せただけ」
「咥えるのは先の方だけでいいからな」
「分かった」
今度は慎重に雁首を咥え、そのままずずっと先走りを啜ってみた。
「このヌルヌル、なんかエロい味がしねぇ?」
「は?」
「んっ……」
先端から洩れ出した液を舐めとりつつ銀時は話し続ける。
「これ、舐めてると……セックス、したくなる……」
「ぎ、ん……」
言葉に出して我慢できなくなったのか、銀時の手が自らの後ろに伸びた。
「うっ……んっ、ハァッ……」
躊躇なく指を二本挿入し、内部の性感帯を弄っていく。
「ハァ……」
土方のモノを下から上に舐め上げつつ、埋めた指はゆっくりと引き抜いてまた埋める。
「んっ、んっ……」
亀頭部分を咥え、段差を唇に引っ掛けて出し入れしながら内部の快楽点をぐりぐり……
これが欲しいと言わんばかりの口淫に土方の喉が鳴った。
「ぎんっ!」
「出そう?」
「ああ。お前の中で出したい」
この方面に疎い上に身体の疼きで惚けていたため、一瞬何を言われたのか分からなかった。だが、
「セックスしたいってこと?」
「ああ」
「俺もっ!」
土方の言葉を理解した瞬間、銀時は一物から離れ、バッと抱き着いた。
そのまま土方を押し倒し、弾ける寸前のモノを一気に己の中へ。
「くぅっ!!」
「はぁ……トシの精液、入ってくる……」
幾許もなく弾けた土方の一物。その感触に銀時は恍惚となって中のモノを締め付ける。
そして土方の手に握られて、間もなく銀時のモノも弾けた。
それから二人は空が白む頃まで熱く甘い時を過ごすのだった。
(13.02.08)
相変わらずヤってばかりの二人ですね*^^* 土銀は誘い受け・襲い受けが基本だと常々思っているのですが、このシリーズのぎんも着実にその道を歩んでくれています。
……あっ、あくまでも「基本」なので、そうでない土銀も書きますけど。それから、トシに限らず攻めの体内には世界を崩壊させるスイッチが搭載されているんですよ^^
だから受けられないんだ、きっと(笑) ここまでお読みくださりありがとうございました。