WJ22号ネタです。
カップリング要素はなく、ただ二人が話しているだけです。
大丈夫な方のみどうぞ

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(ここは、何処だ…?)

男が気付くととある建物の中のとある扉の前に立っていた。
この場所に見覚えはないし、先刻まで自分が何をしていたのかも思い出せない。制服姿ではあるが、
勤務中なのか、勤務が終わったところなのか、はたまたこれから勤務開始なのかも分からない。
気を落ち着かせるため、男はポケットから煙草を取り出し、愛用のマヨネーズボトル型ライターで
火を点けた。

「フーッ…」

ここが何処で、自分は何故ここにいるのか―唯一の手掛かりは目の前の扉だけ。
男は意を決して扉を開いた。

「おめでとー…」

やる気の欠片もない祝いの言葉と、これまたやる気のない拍手―というより、掌を数回合わせただけ―で
男を出迎えたのは、一位の男であった。



人気投票について二人に語らせてみた



二位:…で?何処だここは?
一位:何処でもねーよ。横断幕あんだろ?「祝・第三回人気投票上位入賞」って。
二位:…で?
一位:ったく鈍いなぁ…だからこれは、管理人が設けた祝いの席だよ。…多分。
二位:多分かよ。
一位:俺だって気付いたらドアの前だったんだよ。そんで入ってみたら誕生日パーチーみたいになってて…
二位:そうか…
一位:とりあえず座れば?
二位:おう。

(二位、一位の向かいのイスに座る)

二位:…さっきから気にはなっていたんだが、今日は順位で呼ばれんのか?
一位:みたいだな。…まあ、俺とお前しかいねェみたいだしいいんじゃね?
二位:上位入賞祝いなのに二人だけなのか?
一位:だってイス二つしかないじゃん。タイトルも「二人」ってなってるし…
 今回、上位つってもランクダウンしたヤツ多いから、呼べなかったんだよ、きっと。
二位:下がったヤツばかりじゃねぇだろ?3位のヤツは無理だとしても、十四位さんとか…!?
一位:お前、それはナイわ…。いくら二位になって調子付いてるからって上司を順位で呼ぶなんて…
二位:違う!俺ァ普通に呼ぼうとしたのに口が勝手に…
一位:またまたァ…急に人気が出たヤツってのはこれだから困るよな。俺みたいに首位確定くらいの
 位置にいると、順位で人を区別したり、偉そうにしたりとかはねェから。
二位:だから普通に十四位さんと…っ!
一位:ハァー…ダメだよお前。折角ランクアップしたのにそんなんじゃ次はねェぞ?

二位:…お前、誰でもいいから名前、言ってみろ。
一位:は?なに言ってんの?
二位:テメーんトコのガキでいい。言え。
一位:ったく…俺はお前と違って仲間を順位で呼ぶなんて…
二位:早く言え!
一位:はいはい…。いいか?俺を見て上位の貫禄を学べよ?ゴホンッ…七位と八…あれっ?
二位:ほら見ろ!テメーだって順位で呼んでんじゃねーか!
一位:いやいやいや…今のナシ!七っ………八っ………十八っ…あ〜〜!何でだ!?名前が出てこねェ!
二位:分かったか。…俺達が順位で呼ばれるだけでなく、俺達も名前が呼べねェんだよ。
一位:何つー設定だよ…

(二人はすんなりと設定を受け入れ、人気投票の感想を語り合うことにする)

一位:…いや、受け入れてないけどね?まあいいや。…で?お前どうよ。二位になった感想は?
二位:別に…
一位:別にってこたァねーだろ。嬉しいとか、次は俺が首位に立ってやるとか…何かあるだろ?
二位:主人公がそう簡単に首位から転落するかよ…
一位:主人公だからって必ずしも1位とは限らねェよ。
二位:…この漫画は主人公が1位になるタイプの漫画だ。
一位:あっ、その辺は冷静に分析してるんだ…。じゃあ俺が別枠としたら、お前、実質首位じゃね?
 やっぱ嬉しいだろ?カッコつけてないで素直に嬉しいって言えよ。
二位:…このタイミングで順位が上がるとは思わなかった。
一位:どういうことだ?
二位:何つーか…前回の投票以降、俺が出たのはギャグパートがほとんどで…
一位:あー、そういうことね。ツッコミキャラからボケキャラに変わって親しみやすくなったんじゃね?
二位:誰がボケキャラだァァァ!
一位:どんな時にもマヨネーズだし、雪山遭難編では上司をスノボにしたりモザイク突き付けられたり…
 あれっ?これってボケキャラっつーか、イジられキャラ?
二位:どっちにしろ碌なもんじゃねー…

一位:でも人気は人気だろ?ていうか俺は、前回もお前が2位になるんだと思ってたけどな。
 お前、そういう感覚なかった?「俺キテるぞ」みたいな…
二位:…まあ、正直言うと前回はイケるかもしれねぇと思ったな。
一位:だろ?
二位:だが結果を見れば1位から4位は第一回と一緒で…俺はその時にドSコンビにゃ敵わねェんだと
  思ったんだ。
一位:でもお前、アニメでも人気あるじゃん。原作にない所でも出てたし…
二位:それが勘違いの原因だった。人気があるのは中の人であって俺じゃねェ。
一位:そーとも限らねェんじゃないかな…
二位:とにかく俺は、第二回人気投票で3位が定位置なんだと…ていうか、1位2位は今後もこの二人で
 固定なんだろうと、何となくだがそう思っていたんだ。それが今回、いきなり2位だぞ?
一位:そう考えると、このタイミングでお前が2位になった理由って分からねェよな。
二位:ああ…。支持されているというのはありがたいことだと思うが…

一位:待てよ?俺「好きなキャラが受け」っての、どっかで聞いたことが…
二位:黙れ。
一位:いやいや、そういうことじゃね?イジられキャラになって受け受けしさが増したお前に…
二位:黙れと言ってるのが聞こえねーのか!
一位:ンな怒ることじゃねーだろ。別に、全員が全員、お前のこと受けだと思ってるわけじゃ…
二位:いい加減にしろ!テメー、二つ目の注意事項を読んでないのか!?
一位:…ん?注意事項?
二位:このページの一番上に書いてあるだろ!
一位:あー、ネタバレ注意的なあれ?…それが?
二位:注意事項の二つ目に「カップリング要素はない」と書いてあっただろーが。つまり今回は
 そういった類の話題は禁物だ。
一位:…テメーが怒ってる理由ってそれ?受け呼ばわりが気に食わないとかじゃなく…
二位:おいっ!だからそういう発言はするなと言ってるんだ!
一位:分かった分かった。そういう律儀なところが認められたのかもな…

二位:ったく…。テメーの方こそどうなんだ?毎回危なげなしの首位で喜ぶほどのことじゃねぇか?
一位:そんなことねーよ。嬉しいし、ありがたいことだと思うよマジで。でも、今回は手放しで
 喜べないんだよな…
二位:応募総数が減ったからか?
一位:その辺は別に…。前回から一年しか空いてないせいで物珍しさがなかったんだと思うし…
二位:じゃあ何でだ?
一位:仲間の順位がさァ…
二位:…七位か?

(注:二位は「チャイナ」と言っているつもりです)

二位:…注意書き入れるくらいなら妙な設定やめろよ…
一位:本当にな…。まあでもそう。七位がちょっと凹んでてさぁ…順位下がった原因、兄貴だろ?
 しかも3位まで上がるなんて予想外だったらしくて…。俺もそこは驚いたけど。
二位:四位と同じだな。
一位:四位くんも?
二位:ああ。…俺が上に来ることはある程度覚悟していたらしいんだが、まさか七位の兄貴にまで
 抜かれるとは思ってなかったようだ。
一位:だよな〜。人気があるとは思ってたけど、まさか3位とはな〜。
二位:十四位さんも、流石に今回は「チャイナ服デイ」とかお茶目なことを言う気になれんようだ。
一位:…お茶目だったのか、あれ?人気あるヤツに嫉妬したんじゃねーの?
二位:十四位さんがそんな低レベルなこと考えるワケねーだろ。…九位じゃあるまいし。
一位:そういやぁ今回、九位は大人しくしてんの?
二位:まあな。前回あんなことしたのに順位が下がらなくて、むしろホッとしていたぜ。
一位:そっか…。八位も「奇跡」とか言われてちょっと嬉しそうだった。
二位:姉貴の順位も上がったしな。
一位:そうそう。…だから余計に七位がさァ…十八位と一緒になって拗ねてんだよ。
二位:でも本編(第三百五十一訓)では主役だったじゃねーか。
一位:それもそうだな。2年後の姿もランクインしてて特別扱いだし、そのうち機嫌直すか…。
 四位くんは立ち直れそう?
二位:大丈夫だろ…。俺を狙う理由が一つ増えたんだ。そのうちこの立場を上手く利用するようになるさ。
 …アイツも2年後の姿でもランクインしてるしな。


一位:そんじゃまあ、そろそろシメといきますか…
二位:おう。
一位・二位:これからも応援よろしく!


(11.05.13)


本誌の人気投票で土方さんが遂に2位になり、これはお祝いせねば!と思って書いたのですが、全然祝ってる感じじゃなくなってしまいました^^;

それから、漢数字の順位表記が名前の代わりで、算用数字はそのまま順位です。同じ「七位」発言でも、土方さんが言う「七位」は「チャイナ」、

銀さんの言う「七位」は「神楽」と言ってるつもりです。分かりにくかったらすみません。それはともかく、土方さん2位おめでとう\(^o^)/

ここまでお読みくださり、ありがとうございました。

 

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