後編
『………』
「………」
『…おい、どうした?』
「へっ?もう準備できたの?」
『ああ』
「ならそう言えよ。…見えねェんだから」
『そうか…』
「で、今どんな感じになってんの?」
『………』
「だから黙るなって!言ってくれなきゃ一緒にすることになんねーだろ」
『…勃ってる』
「うん…。それはさっき聞いたんだけど…」
『…じゃあ、何を言えばいいんだよ』
「仕方ねェな…。今、どんな格好してる?まだ制服?」
『いや…着物に着替えてる』
「じゃあパンツだけ脱いでんの?」
『…履いてる』
「チ○コだけ出して扱いてんの?」
『…まだ扱いてねェよ』
「握ってるだけ?扱いてみてよ」
『てめーも…』
「うん。一緒にね?最初はゆっくり…」
二人はゆっくりと右手を動かし始めた。
『うぁっ…くぅっ!』
「…な?声、だけでも…んっ…いい、だろ?」
『まぁ、な…んんっ!』
電話を持つ左手にグッと力が入る。
「…俺、もう、先走ってきたんだけど…」
『っれも…』
「こうしたら…聞こえる?んっ、んっ…ぁ…」
銀時は受話器を耳から離して股間へ近付け、先走りを竿全体に塗り広げて音を立てながら扱いた。
「ど?聞こえた?」
『ああ、聞こえた…』
「土方のも、聞かせて?」
『………ぁ…ぁ、んっ…』
土方から了解の返事はなかったが少しの沈黙の後、喘ぎ声が遠くなりチュクチュクという水音が
その代わりに受話器から聞こえた。
『…聞こえた、か?』
「うん…。土方のエッチな音、聞きながら俺も扱いてた」
『そうかよ…』
それからまた暫くの間、二人は互いの喘ぎを聞きながら濡れた自身を扱いていた。
「あっ、あっ、あっ…」
『んんっ…くっ、あっ…』
「ねっ、ひじかた…」
『な、だ…』
「後ろに、欲しいっ…」
『すればい「だめっ!一緒に、シたい…」
『…分かった。脱ぐから、ちょっと待ってろ』
「うん」
土方は携帯電話を置いて下着を脱ぐ。そして一瞬思案して既に敷かれていた布団に潜り込んだ。
銀時はその間に脚を机の上に乗せ、挿入しやすい体勢になっていた。
『銀時…』
「準備できた?」
『ああ』
「じゃあいくよ…一本からね?せーのっ…」
『んんっ!』
「あっ…」
二人とも前から腕を回し、自身の先走りで濡れた指を一本後孔に挿入した。
そして何も言わずとも前立腺目掛けて指を鉤状に曲げる。
「あぁっ!ひじか、た…あぁっ!」
『ぎ、とき…あぁっ!あぁっ!』
互いのモノを受け入れ慣れた後孔は、すぐに指一本くらいでは満足できなくなる。
「ひじかたァ…もっと…」
『あ、あ…』
「んあっ!」
『んうっ!』
二人は指を二本に増やし、前立腺を捏ねた。
「あぁっ、あぁっ、ああっ!」
『んんっ!くっ…ああっ!』
「はぁんっ!…も、だめ…イキた、ぃ…」
『お、れも…』
「ああっ!!」
『んあっ!!』
ナカの指を更にもう一本追加し、激しく出し入れしながら前立腺を刺激する。
「ああっ!あっ…ああっ!はぁっ!!」
『くっ…ああっ!んうっ…はぁっ!!』
「ああっ!ああっ!ああっ!」
『んうっ!んんっ!ああっ!』
「ひじかた…ひじかたぁ…」
『ぎんとき…ぎ、ときっ…』
快感で頭の中が霞ががってきたものの、二人は何かおかしいと感じていた。
「ねぇ、ひじかた…イッた?」
『まだ…』
「イケそう?」
『………いや』
「俺も。…すげぇイキたいし、汁もだらだらなんだけど…イケない」
『ヤバイ、な…ヘタに声聞きながらヤってたせいで…』
「うん…」
『「お前が欲しい」』
二人の声が共鳴する。
現在二人の後孔は指を三本咥え込みながら、更なる刺激を欲してヒクヒクと痙攣していた。
「ヤバイよ…。指なんかじゃ足りねェ…もっと太いモンで、奥までガンガン突いて欲しい…」
『言う、なよ…。ヤられたくなんだろ…』
「もう、なってるでしょ…」
『そうだけどよ…』
「何とかならねェかな………あっ、そうだ!この前、お揃いで買ったヤツ!」
『あっ…アレ、使うのか?』
「それ以外に方法ある?こんな状態で治まるまで待つなんて無理だからね。今だって辛いんだから!」
『俺だって、無理だ…』
「じゃあ…」
『それしかねェか…』
二人は後孔から指を引き抜く。そして銀時は受話器を置いてタンスのある和室へ
土方も携帯電話を置いて布団から出て、タンスへ向かった。
二人はタンスの引き出しの奥から、先日晴太の店で一緒に買った青色の張り型を取り出した。
その張り型にコンドームを被せ、再び電話口へ戻る。
「もしもーし」
『ああ…』
「…入れるよ?」
『ああ…』
「くっ!」
『んっ!』
二人は入口に張り型の先端を宛がい、ゆっくりと、けれど確実に奥へ押し込んでいく。
「あ、あ…ぁ…」
『んっ…く、ぁ…』
「ハ、ァ……全部、入ったよ…」
『んっ……俺も…』
「なんか、結構、近くない?」
『は?なに、が…?』
「入れた感触がさ…ホンモノに…」
『…温まると、な…』
無機質な冷たさだった張り型は、体内に取り込まれたことでじんわりと温まってきていた。
「なぁ…早く、動かそうぜ?もう、限界…」
『そうだな…』
「いくよ?…んっ!」
『んっ!』
既に限界ギリギリまできていた二人は、本能の赴くまま、高速で張り型を動かした。
「ああっ!!ああっ!!ああっ!!」
『ハッ…あっ!!はぁんっ!!あぁっ!!』
「…じかた、もっ…イク!」
『ぎん、とき…あっ、ああっ!!』
「ひじかたっ…イク!イッちゃう!!」
『ぎ、とき…ぎんときぃ!!』
「…ィクよ、いい?」
『い、ぃ…っ!!』
「『あああっ!!』」
二人のモノから漸く白濁液が噴出した。
「あー…すっげぇ興奮した…」
『…すげぇ疲れたけどな』
「そうだね。…じゃあ、おやすみ」
『おやすみ』
長く熱い通話を終えた二人は後始末をして、朝までぐっすり眠った。
(10.10.28)
photo by NEO HIMEISM
リバで一人エッチって書いたことないなぁと思ったところからできた話です。でも、リバの(リバだと分かる)一人エッチって何だ?と考えた結果、
受けの一人エッチを両方書けばリバになるのではないかというところに落ち着きました。私の中で「リバ≒受け×受け」ですから(笑)。
それから、土方さんの電話代とか充電が切れないのかとか、そんなことは気にしちゃいけません(笑)!愛のためなら電話料金なんか気にしないのと
土方さんの携帯電話は最新機種で長時間通話が可能なんですよ、きっと!…仕事用の携帯で経費で落としてたりして^^; 冗談ですよ!
ここまでお読みくださり、ありがとうございました。
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