後編



「土方…」

指を抜き、絡めていた脚を解き、忙しなく呼吸しながら仰向けになってホテルの天井を眺めていると
隣で同じような体勢になっている銀時が土方を呼んだ。

「なんだ?」
「じゃーんけーん…」
「んっ」

視界の外にあった銀時の腕が目の前に伸びてきた。
銀時の掛け声に合わせて土方も腕を上げ、じゃんけんをする。
結果は銀時がグーで、土方がパー。土方の勝ちである。

「では…」

銀時は土方の脚を抱え上げた。

「いきなりかよ…」
「もう充分に解れてるでしょ?」
「まぁな…」

悪態は吐くものの土方が拒絶する様子はないため、銀時はそのまま挿入を開始した。

二人は、特に希望がない限りじゃんけんで攻めと受けを決めている。勝った方が「受け」。
付き合い始めは逆であったこのじゃんけんが、ある時から「勝った方がどちらか選ぶ」となり
勝った方はたいがい受けを選ぶようになったため、このような形になった。


「ハッ、あぁ…」


土方のナカが歓喜に蠢く。


「締めすぎ…。そんなんしたら、全部入らないよ」
「…なら、無理矢理突っ込め」
「ハッ…さすがドM」
「誰がだ…」


軽口を叩き合いながらも銀時のモノはずぶずぶと土方のナカに埋まっていく。


「あ、あっん…」


根元まで銀時のモノが収まると、土方のナカは逃すまいとするかのようにギュウギュウと締めつける。


「相変わらず凄いね…。そんなに銀さんが欲しかった?」
「ハッ…てめー、だって、似たようなもんだろ…」
「そうだろうねー」


銀時は土方の脚を抱え直し、ゆっくりと腰を揺らし始めた。


「はっ…あっ、あっ…」
「…触られる良さもあるんだけどさァ…」
「あ?」
「こっちに突っ込む良さも、一度味わったら病みつきだよなー」

一瞬、銀時が何を言い出したのかと思ったが、すぐに沖田との会話のことだと判る。

「だからって…他の野郎に、突っ込みやがったら、ぶっ殺す」

銀時のモノが出入りする快感で途切れ途切れになりながら言葉を紡ぐ。

「わぉ、情熱的ぃ〜。…ってことは、お前も俺だけってこと?」
「ったりめーだ。…テメーじゃなきゃ、イケる気がしねぇ…」
「マジで?…実は俺も。ちなみに一人ん時も前だけじゃイケない。…お前に突っ込むとイケるのに」
「奇遇だな…。俺もだ」
「本当に?じゃあ今度、オナニー見せてよ」
「てめーが、いんのに…誰がやるか」
「えー…たまにはいいじゃん。…じゃあ俺もするから、見せ合いっこでどう?」
「るせっ…も、黙って、腰振れ」
「はいはい…よっ」
「あぁっ!!」


本格的に律動が始まると土方の身体がビクビクと跳ねた。


「あぁっ!…んっ…ああ!」


土方のナカは、抜く時には出ていかせまいと締まり、奥へ進む時には歓迎するかのように緩む。
意識してやっているわけではないが、これまでの経験上、身体が勝手に動くのだ。


「あっ…ふ、あぁんっ!」
「やべぇ…あんま、もたないかも…」


銀時は土方のモノに手を伸ばしたが、土方がその手を払った。


「…そっちは、触んな…」
「いやでも俺…イキそうなんですけど…」
「イクな」
「そんだけ!?ちょっ…う、あっ…」


土方は銀時を無視して、自ら快感を得るため下から腰を揺すり始めた。


「あっ、あっ、あっ…」
「待、待って!それ、やばっ…くっ……このやろっ」
「やあぁっ!!」


銀時は素早く土方のモノに触れ、先端の窪みに指先を捻じ込んだ。


「やめっ!離せっ!!」
「だぁめ…。イクまで離さない」
「やっ…も、んんっ!…くっ…ぁ……ああぁっ!!」
「くぅっ!!」


土方が達し、銀時もほとんど同時に達した。



「ハァ、ハァ、ハァ…てめっ、触んなって言ったのに…」
「仕方ないだろ。一緒にイクにはそうするしか…」
「テメーが我慢すれば済むことだろ」
「お前ね…無理な時があることくらい分かるでしょ?」
「チッ…」
「舌打ちィ!?後ろでイキたかった気持ちも分かるけど、そりゃないだろ!銀さん傷付いた!」
「それをバネに次は頑張れよ」
「あー、そう!じゃあ頑張っちゃおっかなぁ…」

銀時は挿入したままだった腰を揺らした。

「待っ…」
「待ちませんー。次だから頑張りまーす」
「次って今かよ!ちょっ…あっ!」
「土方くんは先にイッてもいいからねー」
「っざけ…くっ!…あっ!」


暫く後、ベッドの上には悔しそうに四肢を投げ出し荒い呼吸を繰り返す土方と
勝ち誇った表情で鼻歌交じりに後始末をする銀時がいた。


(10.10.23)


私の書くリバは「二人とも受け」が基本です^^; 今までリバの二人を何とか攻め同士っぽくしようと(これでも)頑張ってみたのですが、もう諦めました。

受け同士っぽい方が萌えるんだから仕方ない!挿入より触りっこの方が萌えるんだから仕方ない!これからも「どちらが受けるか」で勝負する二人を書きたいです^^

今回は挿入方向が銀土でしたが、当然土銀の日もあるわけで、そういう時は銀さん騎乗位が多いと思います。…今回とあまり変わりません(笑)

「銀さんの方がエッチに積極的」これは私の書く全CPの基本です^^  ここまでお読みくださり、ありがとうございました。

 

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