後編
「なあ土方、まだそんなに遅い時間じゃねェし…もう一回ヤらない?」
「ああ…そう言うと思ってた」
「やっぱり?」
「ああ」
「じゃあこっちに来て横になってー」
「ああ」
今日は騎乗位ばかりだな…そんなことを思いながら土方は銀時の言うようにベッドへ寝た。
しかし銀時は土方の上へ跨らず、土方の脚を抱えて腰を浮かせた。
「あ、あの…銀時?」
「土方、ごめんね。交代でヤるって決めたのにいつも俺ばっかで…。大分待たせちゃったけど
これからは俺もちゃんと突っ込むから」
「……何で、急に?」
「本当はずっと気になってたんだけど、ヤり始めるとつい夢中になっちゃって…」
浴室での自慰行為を見て土方の思いを知ったとはさすがに言えないので、それらしい嘘を吐く。
「あの…俺は、銀時が気持ちよくなってくれればそれで…」
「だからそれはダメだって!恋人同士のセックスは互いに気持ちよくならなきゃダメなの!」
「…今までだって気持ちいいぞ。ちゃんとイッてるし…」
「もうっ…交代って決めたんだから、一回くらい俺にも突っ込ませなさい!」
「うあっ!」
銀時は潤滑剤を塗った自身を一気に土方の奥まで挿入した。
土方の後孔が充分に解れているのは知っているし、前戯に時間をかけているといつものように
自分が入れて欲しくなりかねない。あまりに味気ないとは思ったが、入れられたくなる前に
入れてしまえとばかりに、銀時はすぐ挿入したのだった。
「うっ…あ…」
「土方ごめん。…痛かったよね?」
「いや…いきなりで驚いたが、痛くはねェ」
「そう?じゃあ動いても大丈夫?」
「ああ」
「最初はゆっくり動くから安心してね」
銀時は時間を掛けて腰を引き、また時間を掛けて奥まで戻した。
「はっ…あ…あ、ぁ…」
(土方、なんかすげェ嬉しそうじゃね?そんなにシて欲しかったのか…)
土方はうっとりとした表情で感じ入っている。
「はっ…あ…んんっ!…あぁ…」
「うくっ…(何コレ!?土方のナカ、どうなってんの!?)」
銀時は土方の内壁が一物に絡みついてくるような気がした。
「ひっ土方…ちょっと待って!そんなに締めたら俺、イッちゃうっから…」
「いいっ!イッて!なかに…出してぇ!」
「うっあ…」
土方は下から腰を揺すり銀時を更に追い立てる。
「あっ…あんっ!…ぎ、ときぃ…」
「ひじかたっ…もう、だめ!」
限界の訪れた銀時は土方の脚を抱え直し、激しく腰を突き入れた。土方のモノも更に膨らみ
蜜を零して今にも弾けそうであった。
「あっあっあっあっ…」
「もうっ……くぅっ!!」
「んっ!…あ…ぁ…ぁ…」
銀時が自分の中で達したのを感じ、土方は幸福感で身体を震わせて白濁液を溢れさせた。
一息ついたところで銀時がモノを抜こうとすると土方がそれを制止する。
「どしたの?」
「もう少し、このままで…」
「うん。分かった」
求められたとおりそのままの体勢でいると、土方は嬉しそうに甘い吐息を零した。
(こんなに喜んでくれるなら、もっと早くヤればよかったな…)
指通りのいい髪の感触を確かめるようにして銀時が土方の頭を撫でると、土方は心地よさそうに
瞳を閉じた。
* * * * *
「あ、あのさァ…そろそろ抜いてもいい?」
「…ああ」
暫くして銀時が抜くと言うと、途端に土方の表情が曇ったような気がして、銀時は即座に言葉を
付け加える。
「いや、違うんだよ。本当はもっと余韻を楽しみたいんだけど、このままだとヤバイんだ…」
「やばい?」
「その、土方のナカがね…土方の呼吸に合わせて軽く締まったり緩んだりしてね…
それが、その…簡単に言うと、気持ちよくて……また、勃っちゃそうだから…えっと…」
銀時がバツが悪そうに自分の状況を説明すると、土方は嬉しいような恥じらうような貌で言った。
「…そしたら、もう一回すればいいじゃねぇか…」
「土方…。いいの?身体、キツくない?」
「大丈夫」
「それなら、お言葉に甘えて…」
「んっ…」
繋がったまま銀時が覆い被さり、二人は唇を合わせた。
クチュクチュと互いの口内で舌を絡ませ合っていると、二人のモノも硬度を増していく。
自分の中で銀時が育っていくのが嬉しくて、土方は積極的に口付を深くしていった。
銀時の首に腕を回し、舌を伸ばして銀時の口内に滑り込ませる。歯列を辿り、一瞬だけ唇を離し
再び角度を変えて口付ける。今度は先ほどよりも奥へ舌を入れて歯裏から上顎にかけてを丁寧に
舐めていく。銀時の身体が反応したところをより丹念に優しく刺激していくと、土方の中のモノが
一段と大きくなったのを感じた。
土方は下半身に力を入れ、入口をキュッキュと絞った。
「ぷはっ…ちょ、ちょっとストップ!下、動かすのは待って」
「…気持ちよくねェか?」
「気持ちいいからダメなんだって。…俺、何もしないのにイッちゃいそう…」
「銀時が、俺で気持ちよくなってくれたら嬉しい…」
「うっ…そういう可愛いこと言わないでよ。マジで我慢できなくなるでしょ」
「我慢しなくていい…」
「〜〜〜っ…ダメなの!一緒に気持ちよくなるって言ったでしょ!」
「……分かった」
「ありがと。じゃあこれから俺が動くけど、土方は何もしなくていいからね」
「え、それだと…」
「いいの。土方のナカは入れてるだけで気持ちいいから、それ以上のことされるとヤバイの」
「わ、分かった…」
土方は渋々ながら銀時に回していた腕を体側に下ろし、全身の力を抜いてその身を銀時に任せた。
銀時は口付けを再開させながらゆっくりと律動を始めた。
最初は緩やかに、徐々に速度を上げていくと土方から絶え間なく嬌声が上がる。
前立腺を擦るように角度を調節して突くと、土方は背を仰け反らせて喘いだ。
自分の動きで乱れる土方を見て、銀時は与える悦びを感じ始めていた。
所在なさげに上がった土方の手を自分の背に回させ、銀時はラストスパートをかけた。
「あっ、あっ、あっ…」
「やばっ…」
快感に浮かされた土方の腰が自然に揺らめき銀時を追い詰めていく。銀時は土方の一物を握った。
「はぁうっ!ああっ…んっ…あぁっ!」
腰を動かしながら土方のモノを扱くと、先端からとぷとぷと雫が流れ落ちた。
「ぎんときっ…もっ……出るからっ…」
「俺も…もう、むりっ!」
「…はあぁっ!!」
「くっ…ああっ!!」
二人はほぼ同時に達し、呼吸が整うまでの間しっかりと抱き締め合っていた。
それから再び抜く抜かないの会話を挟み、そのままもう一度愛し合うのだった。
求められるってのもいいもんだな…。
幸せそうに眠る土方の顔を見て、銀時はそんなことを思うようになっていた。
(10.09.28)
こうして、銀さんは攻めに目覚めましたとさ(笑)。この後は本当に交代でするようになるか、むしろ銀さん攻めの方が多くなると思います。ゆくゆくは銀土になっていくという…
リバのはずがすみません。こんなに受け体質な土方さんが、今までどうやって銀さんを攻めていたのか不思議です(笑)。そして、ただヤってるだけの話ですみません^^;
前編から通して見ると、この二人ヤり過ぎだと思います^^; これまでと違ったエッチができて楽しかったんでしょうね。
ここまでお読みくださり、ありがとうございました。
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