後編


「土方は寝てるだけでいいぞ」
「そういうわけには……」
「いいからいいから」

攻めの方が簡単だからと俺が受けることにして、交代でシャワーを浴びた。
譲られた感じが気に食わなかったのか土方はムッとした表情で、ヤったことはないがヤり方は
分かると反論してきたけれど、抱かれたい気分なんだと言ったら了解してくれた。
そんなわけで初回は俺がリードしようとしてるのに、土方はまた遠慮してる。

「土方に乗っかりてェんだって」
「……だったらテメーが突っ込めばいいじゃねーか」
「チッチッチ……違うんだなァ。抱かれてんのに主導権は俺、ってのがいいんだよ」
「そういうもんか?」
「今の気分は、なっ」

毎回俺が動くもんだと思われても困るので今回限定を強調し、土方をベッドに寝かせた。
帯を外してパンツも脱がせてムスコさんとご対面。チッ……童貞のくせにいいモン持ってんじゃ
ねーか。短小でも包茎でも温かく受け入れてやろうと思ったのによ……。
まぁ、いいモンならそれで俺も楽しめるからいっか。

俺は土方の足の間に膝を付き、土方のチンコを握って裏返してその筋をぺろんと舐めた。

「はぁ!?おまっ、何やって……」

土方は腰を引いて身体を起こし、俺の手から抜け出した……というか、逃げ出した。

「おいこら、逃げんなよ」
「にっ逃げてねーよ!いきなり、あんなことすっから……」
「……もしかして、フェラ知しらねェの?」
「知ってるわァァァ!経験ないからってナメんなよ!」
「いやいや、舐めないとフェラになんないからね?」
「その舐めるじゃねェェェェ!ンなことやる必要ねェって言ってんだよ!」
「あーはいはい分かった分かった……」
「おいっ!」

俺は土方の腰に右腕を回し、左手でチンコを持って銜えた。どうせ土方は俺の口が汚れるとか
何とか思ってんだろ?ンなもん、話し合うより強引にヤって諦めさせた方が早い。

「おい、やめろって!」
「やら……」

ったく、勃ってんのに諦めの悪ぃ野郎だぜ……

「ん〜……」
「……っ!」

ちょっと強めに吸ってやって漸く土方は大人しくなった。よしよし、それでいいんだよ……

「ん、んんっ……」

土方の腰に回していた腕を外して俺のケツへ。
二本の指を纏めて入れてみたが思ったよりキツイ。こっち使うのは久々だからな……

「万事屋……」

驚いたような声で俺を呼ぶ土方には、ちらっとだけ目を合わせてまた口と指を動かす。

「あの、俺が……」
「いいはら」
「だが……っ!」
「今日は見てて、次……」
「お、おう……」

納得してくれたようで土方の身体から力が抜ける。そして、

「…………」

めっっっっっっちゃ見られてるぅぅぅぅぅぅ!!
ヤベーよ……ガン見だよコイツ。しかも、ケツの方により熱い視線を感じるんですけど!
そりゃ、こっちの方が分からないかもしれないけども!見てろって言ったの俺だけども!
余計なこと言うんじゃなかったァァァァァ!!

居た堪れなくなった俺は、さっさとヤっちまおうと突っ込む指を三本に増やした。

「んっ、んん!……んんっ!」

ちょっとキツかったが何とか入った。後は何度か出し入れすればいけるだろ。
土方のチンコもフル勃起だしな。

結構ボリュームのあるチンコを銜え続けるのも疲れてきたので、先走りをちろちろ舐めながら
俺は自分のケツを解していった。



「よしっ、そろそろヤるか」
「え……あの、ゴムは……?」

土方のチンコにローション塗って、いざ挿入と跨がったところで出てきた「ゴム」という単語。
こういうトコまで真面目なヤツだ……

「孕まねェんだからいらないだろ」
「だが、その……もし……中で出したら、お前が……」
「……よく分かってんね、お前」

マジで知識だけはあるんだな。
俺のことを思って勉強してくれたのか、相手がいないだけで昔から興味はあったのか……
どちらにしても、正しい知識を得ているようで感心感心。

「けど、もうローション塗っちまったから今回はナマでな」
「お前が、いいなら……」
「じゃ、改めて……」

右手を土方の肩に置いて身体を支え、左手でチンコの根元を持ってケツの穴と先っぽを近付ける。

「いくよ〜……」
「お、う……」

流石に緊張しているらしい土方をリラックスさせるため態と緩い感じで声を掛けたものの、
実は俺もかなりドキドキしていた。土方の初めてを、一生に一度しかない初めてを俺が……

「「――っ!!」」

俺の穴と土方の先が触れた瞬間、同時に息を飲むのが分かった。
くそっ……こうなったら一思いにヤった方がいい!!

「んんっ!!」
「くぅっ……!!」

時間をかけたらかけるだけ緊張が高まると踏んだ俺は、土方のチンコの上に一気に腰を下ろした。

「ハァ、ハァッ……」

やべぇな……一気にいきすぎたかも。次からもこうしていいんだと勘違いされたら厄介……ん?
もしかしてコイツ……

「イッちゃった?」
「っ!そ、その……すまん」
「謝ることねェって。フェラされてたからな。それに……」
「う、ぁ……」

思ったとーり。
俺がちょっとケツを締めて揺れてやれば、土方はすぐに回復した。

「ってことで二回目な?今度は、イキそうになったら教えろよ」
「お、おう」
「じゃあ、いっきまーす」

土方の肩に両手を置いて、俺はゆっくりと腰を上げていく。土方が感じすぎないように、
穴をできるだけ緩めるのを心掛けて。

「ハァ、はぁ、ぁ……」
「……万事屋、大丈夫か?」
「んっ……」

だいじょーぶ、とは言ったものの本当は全然大丈夫じゃない。
土方のためにゆっくり動いてたのが焦らしプレイみたいになって、思いのほか気持ちイイ……
カリの張り出しが前立腺を掠めるのもタマナライ……

「あ、はぁ……あっ!」

あ〜〜〜……もう我慢できねェェェェェェ!!

「あ、あんっ!あっ、あっ……」
「っ……!」

土方の肩を掴んだまま背中を反らせ、一番感じる角度で腰を上下に振りまくる。

「あっ、あぁっ!いいっ!」
「よろっ、んん!」

限界を訴えたかったであろう土方の口を唇で塞ぎ腰を振り続ける。
息苦しくて頭がぼーっとして余計に気持ちがいい。
もっともっと土方で感じたくて、俺は土方の手を俺のチンコに導いた。

「あっ、あっ……ああぁっ!!」
「んんっ!!」

土方に数回扱かれただけで俺のムスコは呆気なく弾けた。
まぁ、土方もイッたからいいんだけど。



「ハァ、ハァー……んっ!」

軽く息を整えてから土方から下りて、その隣に転がった。

「おい、大丈夫か?」
「へーき。……なぁ、もっかいヤらねぇ?」
「お前、本当に大丈夫なのか?」
「へーきだって。な?今度は土方が上に……」

仰向けの体勢で腿裏に両手を通し、尻を左右に引っ張って精液塗れの穴を見せ付ければ、
土方の喉がごくりと鳴った。

引かれていないことに安堵すると同時に、これから享受する快感の期待から俺の喉も鳴る。



結局、土方と付き合うようになって驚いたのは、俺が土方のことをすっげー好きだってことだけ。
土方の全てを受け入れたい、俺の全ても受け入れてほしい……それだけだった。

(12.03.23)


最後、何だか甘い方向に行く感じになってしまった。おかしいな……真面目で一途なDT攻めを美味しくいただいちゃう誘い受けが書きたかったんだけどな。

銀さん視点だとどうしても土←銀っぽく見えるんですよね。気が向いたらこれの土方視点を書きたいです。土方さんだって銀さん大好きなはずなんだ!

同じ時間軸で書くか、続きを別視点で書くか……どちらにしても忘れた頃にアップされると思います。もし「早く読みたい!」って方がいらっしゃいましたら

拍手からでも発破をかけてやってください(笑)

それでは、ここまでお読みくださりありがとうございました。

 

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