後編


服を脱いでベッドに横たわり、銀時からコンドーム装着済みの張り型を受け取った土方は
その先端を後孔へと押し宛てた。

「んっ……」
「指で慣らさなくて平気?」
「セックスしたばかりだから多分……んっ!」

土方がやや力を込めれば張り型は体内へ埋まっていった。

「―つっ!」

張り型はまだ先端が入ったばかりであるが、土方の顔は苦痛に歪む。

「十四郎、そんなに力入れたら入らないよ。息吐いて。」
「ハッ、ハッ……」

銀時は土方の傍らに座り、艶やかな黒髪を撫で、額に口付ける。

「そうそう……俺とシてる時みたいに。」
「ぎん、ときと……あっ!」

挿入を再開させると、快楽点を掠めたのか土方から声が上がる。
そこからは容易に進み、持ち手を残して張り型は全て土方のナカへ埋まった。

「ハァ……」
「全部入ったね。……どう?」
「んっ……奥まで、きてる……」
「気持ちいい?」
「んっ。」
「良かった……」
「これから、どうすればいい?」
「出したり入れたり……十四郎が感じるように動かしてごらん。」
「……銀時が動くみたいに?」
「うん。」

感じるようにと言われて真っ先に自分の名前が出たことで、銀時は密かに感動していた。


「あっ……んんっ!あっ、あっ……」


張り型をゆっくり引き抜いてまた奥まで埋め、また引き抜いて今度は浅い所で小刻みに揺する。
一物が完全に勃ち上がり先走りを漏らし始める頃になると、土方は快感にどっぷりと浸ってしまい
もはや、見られていることなど気にならないようであった。


「あっ!ハッ……あっ、あっ……」


張り型を動かす様を間近で見たくて、銀時はそっと足元へ移動した。


「あっ、あぁっ!あぁん!」
(おー、絶景……)


潤滑剤に塗れた太いモノを自らの秘所で激しく動かし恍惚とする土方。
銀時の喉仏がゴクリと音を立てて上下した。


「ああっ!あっ、んっ……ああっ!!」
(そうそう、この角度で突かれるの好きだよね……)


自分との交わりをなぞるような土方の自慰行為に、吐き出しきったはずの銀時の下半身にも血液が
集まり始めた。


「あっ……ぎんとき……ぎん、ときっ……!」
(うわぁ……交代してェェェ!!けど……)


譫言のように自分の名を呼びながら感じ入る土方の痴態で一気に盛り上がる銀時であったが、

(これ、俺だったら二回はイッちゃってるよな……)

己との差をまざまざと見せ付けられているようでもあり、昂ぶるままに手を出すことはできずにいた。


「あっ、あぁんっ!あっ、あっ、あっ、あっ……」


そうしている間にも土方の性感は高まり、ビクビクと全身が震えている。


「あっ、あっ、あっ、あっ……」
(まさか十四郎、後ろだけでイクつもり?)


一物ははち切れんばかりに膨れ上がり、先走りがとめどなく溢れているにもかかわらず、土方は
そこに触れる気配がない。自分もまだ経験させたことがないのに、玩具なんかに先を越されて
しまうのかと銀時は気が気ではなかった。
けれども、その玩具を買い与えたのは自分で、今はその使い方を教えている最中で……
銀時は仕方なしに土方の横へ戻り、せめてこれくらいはと唇を重ねた。


「んうぅっ!!」
「……えっ?」


頬に粘液がかかるのを感じて銀時が顔を上げると、肩で忙しなく呼吸しながら達した余韻に浸る
土方の艶姿があった。

「チ○コ触らないでイッちゃったね……」

玩具に負けたと残念そうに漏らすと、土方は小さな声で「いきなりキスするから……」と応えた。
ほんの僅か、唇だけであっても、銀時との接触で達したのだと言う土方に銀時の躊躇いは吹き飛んだ。


「ひあぁぁぁっ……!」


土方の手をどけて自ら張り型の柄を握り、高速で抜き差しを始める銀時。


「ひうっ……やっ、待っ……!」
「もっとヨくしてあげる。」
「ああぁぁぁぁっ……」


萎える間もなく責め立てられて、土方のモノからは薄い精液がピッピッと飛び散る。


「あんっ!ひっ……ああっ!」
「やべっ、もう無理……」
「はぅっ!!」


銀時は乱暴に張り型を抜き取ると、完勃ち状態で先走りに塗れたヌルヌルの己のモノを、すっかり
柔らかくなった後孔へと突き入れた。


「あああぁっ……!!」
「くうぅっ……!!」


挿入の直後に達した二人は、折り重なった体勢のまま意識を手放した。


*  *  *  *  *


「やべっ、また寝……」

銀時が目を覚ますと、そこには自分の下ですやすやと眠る土方の姿。

「……おやすみ。」

土方の頬にキスをして、銀時は再び目を閉じた。



*  *  *  *  *



翌朝。

「俺、銀時の苦労がよく分かった。」
「どういうこと?」
「これを自分で動かして、すげぇ疲れた。銀時は毎回こんな大変な思いをしてたんだな。」
「ま、まあねー。」
「銀時にしてもらった方が気持ち良くて任せてたけど、これからは俺も動かねェとな。」
「あんまり気にしなくていいよー。」
「そうはいかねェ。今度から、偶には俺が上に……」
「それはいいよ!俺は上がいいの!」
「……上って、そんなに楽しいのか?」
「いいいや別にィ!好みの問題だから!十四郎は下で気持ち良くなれてるでしょ?だったら下が
合ってると思うよ!!」
「プッ……なに焦ってんだよ。銀時が嫌ならやらねェよ。」
「あっ、そうなの?」
「恋人が嫌がることをするわけねェだろ。」
「そ、そうだね。ありがとう。」
「礼なんかいらねェよ。当然のことだ。」
「う、うん……」


土方の愛を感じて、ふと「一度くらいなら……」とも思った銀時であったが、それを口に出す前に
その思いを打ち消し、これまで通りの付き合いを続けようと考え直すのだった。


(11.11.03)


何とか攻めの地位を守り抜いた銀さんですが、今後も男前な土方さんにキュンキュンさせられると思います(笑)

逆CPでよく書いている「受け受けしい攻め」をいつか銀土でも書いてみたいと思っていまして、このシリーズでそれが叶えられそうです。

腐った世界の常識をぶっ壊したい病にかかっている管理人は、攻めっぽくない攻め&受けっぽくない受けが大好きです^^

付いていけないと思われた方はそっとブラウザを閉じて下さいませ。こんな銀土もOK!という方は今後ともよろしくお願いいたします。

ここまでお読みくださり、ありがとうございました。

追記:続きはこちら

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