後編


「んっ…んっ、んっ」

ファミレスで食事を済ませ、銀時と土方は一軒のラブホテルに入った。
二人は部屋に入った途端、キツく抱き合い、唇を重ね、舌を絡める。

(ヤバェ…もう完勃ちしてやがる。早いとこ十四郎をイカせて厠に駆け込まねェと…)

会えない期間はたった一週間であった。しかし邪魔されて会えなかった分、常より気持ちが昂ってしまうのだ。
銀時は土方をベッドに寝かせて着物を脱がせていく。土方の中心は芯を持ち始めていた。

「十四郎、勃ってる…」
「だって、なかなか会えなかったから…」
「うん。感じてくれて嬉しいよ」
「あぁっ!」


土方の一物を握り込み、銀時は性急に扱いて射精を促す。


「あぁっ!…あっ、あっ、あっ」


先端の割れ目を指で刺激しながら竿を激しく扱くと、土方はあっという間に射精感が込み上げてくる。


「あ、あっ!…い、くっ……ああっ!!」


土方から出たモノを掌で受け止めた銀時は、その感触を確かめるように指を擦り合わせた。そしてある事に気付く。

「十四郎さァ…もしかして最近、一人でシた?」
「したけど…それって分かるもんなのか?」
「暫くしてないと精液が濃くなるんだ。でも、今十四郎から出たのはそうでもなかったから…ちなみに、いつ?」
「昨日」

この方面に疎い土方は、躊躇いなく銀時の質問に答えている。

「我慢できなかった?」
「我慢しなきゃダメなのか?辛くなる前にと思って二日に一回くらいしてるんだが…」
「あ…別に、ダメってわけじゃないよ」
「…銀さんは、我慢してるのか?」
「へっ、俺?俺は…我慢ってわけじゃねェけど神楽がいるし、新八も泊まることがあるし、そんなに家広くねェし…」
「………」

何やら難しい顔をして黙り込んだ土方に、銀時はうろたえる。

「と、十四郎?どうしたの?」
「考えたんだけど…俺は銀さんに触らなくていいのか?」
「えっ、触るって?」
「銀さんは一人でするのが大変なんだろ?なのにいつも俺が触ってもらってばっかりで…」
「だから、十四郎がシてくれるの?」
「銀さんが嫌じゃなければ…」
「嫌じゃない!好きなコが触ってくれるのに、嫌なワケないでしょ」
「良かった。…ただ俺、やったことないから…教えてくれるか?」
「もちろんだよ!(マジで!?やったぁぁぁ!!)」


こうして、今日のレッスンが始まった。


*  *  *  *  *


「まずは、十四郎が気持よくなるのと同じように触ってみてくれる?」
「分かった。…銀さん、服は脱がねェのか?」
「あ、じゃあ、脱ごうかな…」

帯とベルトを緩めて一物だけ出そうとした銀時に、土方が疑問を呈する。土方はいつも全裸で触られているため
触られる時は全裸になるものだと思っているのだ。銀時が土方を裸にするのは、着物を汚さないためでもあるし、
着物に妙な皺が付いてしまうと、土方をホテルに連れ込んだことが真選組の者達にバレるかもしれないと
思ったからでもある。
そんなことを土方に説明するわけにはいかないし、脱ぐのに抵抗があるわけでもないので銀時も全裸になった。

「…寝ないのか?」
「あ、こっちの方が十四郎のこと見やすいでしょ?」
「そうだな」

服を脱いだ銀時が枕を背にして座ると、再び土方から疑問が上がる。これには、土方に教えるという名目で
土方が触られる時とは異なる体勢になった。

(別に寝ててもいいけど、せっかくなら十四郎がどんな風に触るのかしっかり見てェからな…)

「じゃあ、触るぞ」
「うん…」

土方は右手で銀時の完勃ちしているモノをキュッと握り込む。銀時はごくりと唾を飲み込み、土方の手が
自身に触れる様をじっと見詰めていた。土方の手がゆっくりと上下に動き始める。


「ハァッ…」
「銀さん、気持ちいい?」
「うん。すっごく、イイよ…(ヤバイ!もうイッちまいそう…)」


元々無理矢理に性欲を抑え込んで土方に触れていた銀時は、刺激が与えられたことで一気に限界が訪れた。
しかし土方の前でみっともない姿を晒したくはないと、襲ってくる射精感をぐっと堪えている。


「くっ!…うあっ」


土方は空いていた左手で銀時の先端を弄る。そして全体を扱いていた右手の動きも速くした。


「うっ!ちょっ、ちょっとストップ!!…ハァ、ハァ、ハァー」


この快感にはとても耐えられそうもなかったため、銀時は土方の両手を掴んで刺激を止めた。

「すまない」
「えっ!」

なぜこの状況で土方が謝るのか銀時には分からなかった。

「俺が全然ダメだから、止めたんだろ?」
「ちっ違うよ!」
「でも銀さんの、もうすぐイキそうになってるのに全然イカねぇし…。俺のやり方が下手だからだろ?」
「違うって!…情けないんだけど、あっという間にイキそうになって…それでも必死に我慢してたんだけど
もう無理って思って…だから止めたんだ」
「無理って何が?」
「イクのを我慢するのが。十四郎の手、気持ちヨすぎるんだもん」
「…何で我慢するんだ?」
「何でって…早いと思われたくないし…」
「早いって何のことだ?」
「だから、早漏だって…あっ」
「そーろー?」

土方は銀時の言うことが分からず首を傾げる。銀時も漸く、土方とのズレに気付いた。

「なあ、銀さん。そーろーって何だ?」
「えっと…早漏っていうのは、早くイッちゃうことで…」
「それってダメなのか?俺は銀さんが触ってくれると気持ちいいから、自分でするより早くイクぞ。
だから、俺が触って銀さんが早くイッたら嬉しいと思ってたんだが…」
「まあ、一般的には早いのは恥みたいに思われてるけど…別に、世間のヤツらに合わせることねェか」
「あの…ダメなら俺も、頑張って我慢してみる」
「いいよ。こういうことは二人の問題だから、俺達が気持ちよければいいと思う」
「そうか?」
「うん。…というわけで、続きしてくれる?すぐイクから」


やや恥ずかしそうに銀時が笑うと、土方もニッコリ笑って銀時のモノを握る。
そして宣言通り、銀時のモノは瞬く間に弾けた。土方が瞳を輝かせて「できた」と嬉しそうに言うと
銀時は「ありがとう」と言って土方を抱き寄せて唇を重ねた。

無垢な十四郎との付き合いによって、銀時は変な常識に囚われていた自分を見つめ直すことになった。


(10.08.20)


というわけで銀さんは今後、早漏になります(嘘)。今まで色々我慢してたから今回早かっただけで、普段はもっとデキる男ですよ、銀さんは(笑)。まあ、でも、天然の色気満載の

土方さん相手だと、なかなか普段通りの力を発揮するのは難しいかもしれませんが^^; 例え早くても、土方さんは全く気にしないので何の問題もありませんし*^^*

一周年企画を挟んだため、2か月近く間が空いてしまいましたがいかがでしたでしょうか?よろしければ感想等お聞かせ下さい。 ここまでお読み下さりありがとうございました。

 

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